(株)プロギアは、「RS JUST(アールエス・ジャスト)」ドライバーを7月22日から順次発売します。アスリートゴルファー向け「RS(アールエス)」シリーズのフルモデルチェンジです。“ギリギリの飛び”に新たに「4点集中フェース」を搭載することで高初速を超えた“驚初速”を生み出しています。
「RS JUST」ドライバーは、以下の3モデルをラインアップしています。
・「RS」・・・ストレートフェースで高い操作性と強弾道
・「RS D(ディー)」・・・つかまりが良くハイドローで攻められる高弾道
ゴルファーが求める弾道、スイング、イメージに合わせて「JUST FIT(最適)」なドライバーが選べます。
「RS JUST」ドライバーのモデル比較記事はこちら
RS JUST ドライバーを簡単にやさしく解説!【RS F、RS、RS Dの違いとは?】
一方、キャロウェイの「ローグ」(ROGUE)の新シリーズ「ローグ ST」が2022年3月4日(一部モデルは2月25日)に発売となりました。約4年での「ローグ」ニューモデルの発売となります。
「ST」という名称は、「SPEED TUNE-UP(スピード・チューンアップ)」の頭文字だそうです。ボールの初速アップを重点目標に開発されたとのことです。
「ローグ ST」ドライバーのモデル比較記事はこちら
ローグSTドライバーを簡単に解説【MAX、MAX D、MAX LSの違いとは?】
試打レビューはこちら
【ドライバー試打】ROGUE ST(ローグST)の試打レビュー
今回は、「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「RS JUST」ドライバーの特徴をご紹介
まずは、「RS JUST」ドライバーの全般的な特徴をご紹介します。
今回の大きな特徴は「精緻な4点集中フェース」です。
「精緻な4点集中フェース」とは
フェースセンター、重心点、最大たわみ点、最高CT点。RSジャストは、この4点を、精緻に集中。打つエリアと最大出力エリアを、ひとつにした。
従来からの、Wクラウン&Wソール、新軸構造、ギリギリ管理、CNCミルド加工などの新技術に加え、RSジャストは「nabla neo face MAX」により、4点集中フェースが完成度を高め、驚初速を生み出しています。
(出典:プロギア公式HPより)
「ローグST」MAXドライバーの特徴をご紹介
「ローグST」MAXドライバーの主な特徴をご紹介します。
今回の大きな特徴は、以下の3つです。
「カートリッジ構造のタングステンウェイト」
「AI設計のフラッシュフェースSS22」
「JAILBREAK AI スピードフレーム」
カートリッジ構造のタングステンウェイト
ボール初速を上げるテクノロジーのひとつです。
ヘッド後方に約11gのウェイトを配置することで慣性モーメントを高め、寛容性とともにオフセンターヒット時の初速性能が向上し、飛距離アップと安定した弾道へ導くテクノロジーです。
簡単に言うと「回しにくさ、止めにくさ」です。一度回りだすと止めにくい。ゴルフクラブではこれが高いと一般的にスイングの安定性が向上します。
NEW タングステン・スピードカートリッジをヘッド最後方部に搭載
ROGUE STドライバーシリーズでは、新たにタングステン・スピードカートリッジを採用しました。2021年のEPICシリーズではスクリューウェイト、およびペリメーター・ウェイトをソール後部に搭載していましたが、タングステン・スピードカートリッジは横に長い形状で、搭載位置もヘッドの最後方部に移動。重心をより深く、低くすることができており、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現しています。なお、「ROGUE ST MAXドライバー」は、ややドローバイアス気味の特性を持つヘッドとなっています。
AI設計のフラッシュフェースSS22
ローグSTシリーズでも最新のAI設計のフェースが採用されています。名称はフラッシュフェース SS22となってアップグレードされています(エピックはフラッシュフェース SS21でした)。
これにより、スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップを実現。吹けない強い弾道、オフセンターヒットへの強さを発揮します。
AI設計のFLASHフェースSS22は、飛びの3要素までも最適化
「ROGUE ST MAXドライバー」には、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースSS22を採用しています。FLASHフェースSS22は、従来のようにボール初速の向上やターゲットゴルファーの打点位置が考慮されているだけではありません。今回は飛びの3要素である、スピン、打ち出し角、ボール初速の組み合わせまでも含めた新しいアルゴリズムによってAIが設計し、テスト。よりモデル別、ターゲットゴルファー別の最適化が進んだフェースへとアップグレードされています。
JAILBREAK AI スピードフレーム
芯が2本通っていてどこに当たっても飛ぶテクノロジーです。「ローグST」にも搭載しています。
前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。
NEW JAILBREAK AI スピードフレームにより、フェースが効率良くたわむように
2021年のEPICシリーズに初搭載されたJAILBREAK AI スピードフレームは、ROGUE STドライバーシリーズにおいて、形状に変更が加えられました。NEW JAILBREAK AI スピードフレームでは、下辺のフレームの高さをアップし、ソール側の剛性が向上。その結果、従来のようにインパクトのパワーがフェースに集中する効果はキープしつつ、クラウン側とソール側の剛性の違いによって、よりフェースが効率良くたわむようになりました。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの比較
クラブのコンセプト
「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。
「RS」ドライバー
操作性を高めた、ストレートフェース。
驚初速、強弾道で未知の飛距離へ。
「ローグST」MAXドライバー
幅広いゴルファーにフィット、
飛距離と振りやすさを追求したMAX
「RS」ドライバーは、高初速と強弾道による飛距離アップを実現しています。
一方「ローグST」MAXドライバーは、幅広いゴルファーをターゲットに飛距離と振りやすさを追求しています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「RS JUST」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:プロギア公式HP
オレンジのラインとRSの文字がスポーティです。
そして、「ローグST」MAXドライバーはこのようなデザインとなりました。
出典:キャロウェイ公式HP
前作のローグの雰囲気を継承しています。前作は、青系のデザインでした。
次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。
上から見たヘッドの形状
まずは「RS JUST」ドライバーから、
出典:プロギア公式HP
黒のデザインにRSのロゴがデザインされています。
次に「ローグST」MAXドライバーです。
出典:キャロウェイ公式HP
黄色いラインが入っています。どことなく前作ローグの雰囲気があります。
「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーのスペックを比較
「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「RS」ドライバー | 「ローグST」MAXドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 57 | 59 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.5 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 305(SR) | 305(SR) |
シャフト重さ(g) | 52(SR) | 50(SR) |
シャフトトルク | 5.0 | 4.6 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D1.5 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「RS」ドライバーは9.5度、10.5度、「ローグST」MAXドライバーは9度、10.5度、12度が用意されています。両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は違いがあります。
「RS」ドライバーは57度、「ローグST」MAXドライバーは59度です。
ライ角の基本に従うと、「RS」ドライバーは相対的にスライス軌道になりやすい、「ローグST」MAXドライバーはフック軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「RS」ドライバーは305g、「ローグST」MAXドライバーは305gです。
クラブ重量は同じです。
シャフトの重量を見てみますと、「RS」ドライバーが52g、「ローグST」MAXドライバーは50gとなっており、シャフトは「RS」ドライバーが2g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
プロギア「RS」ドライバー:Diamana FOR PRGR“BLACK” (SR)
キャロウェイ「ローグST」MAXドライバー:VENTUS 5 for Callaway(SR)
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「RS」ドライバーがD1.5、「ローグST」MAXドライバーはD3となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違いがあります。
「RS」ドライバーは5.0、「ローグST」MAXドライバーは4.6となっています。
わずかに「RS」ドライバーの方が大きな値です。
つまり、相対的に「RS」ドライバーの方が、手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い、「ローグST」MAXドライバーの方が、少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「RS 」ドライバー、「ローグST」MAXドライバーともに中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「RS」ドライバーはD1.5、「ローグST」MAXドライバーはD3となっています。
「ローグST」MAXドライバーの方がヘッドを重く感じるということになります。ヘッドが効いている感じがするのは「ローグST」MAXドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバー~
「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「RS」ドライバーは「nabla neo face MAX」の追加により、4点集中フェースが完成度を高め、驚初速を生み出す。
・「ローグST」MAXドライバーは、新テクノロジー「カートリッジ構造のタングステンウェイト」、進化させた「AI設計のフラッシュフェースSS22」、「JAILBREAK AI スピードフレーム」を搭載し、スイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現。
・ライ角は「RS」ドライバーは57度、「ローグST」MAXドライバーは59度で「RS」ドライバーの方がスライス軌道になりやすいセッティング。
・クラブの総重量は、両者とも同じ。シャフト重量は「RS」ドライバーの方が2g重い。
・シャフトトルクは「RS」ドライバーは5.0で相対的に安定性が高い傾向、「ローグST」MAXドライバーは4.6で相対的に操作性が高い傾向。
・バランスは、「RS」ドライバーはD1.5、「ローグST」MAXドライバーはD3で、「ローグST」MAXの方がヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
実際に試打して違いを確かめてみたいですね。
以上、「RS」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。