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【ドライバー編】「G430」と「TSR2」の違いを比較解説【ピンvsタイトリスト】

ゴルフクラブ・ギア

ピンの最新モデル「G430」ドライバーが2022年11月11日に発売となります

マットブラックのソールにアクセントカラーのライムが映えるデザイン。『激飛。快音。』のキャッチコピーが示す通り、飛距離性能と打感・打球音の向上を追求しています。

前作の「G425」(2020年モデル)の後継で、前作同様「MAX」「SFT」「LST」の3タイプです。

・MAX…直進性と最大初速の”激飛MAX”
・SFT…ドロー設計、つかまるヘッド、弾道調整機能
・LST…強弾道&低スピン

「G430」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、SFT、LSTの違いとは?】

一方、タイトリストのドライバー「TSR2」「TSR3」「TSR4」が2022年9月30日に発売となりました

「TS(タイトリストスピード)」の3代目です。

過去、2018年「TS」、2020年「TSi」とリリースしてきました。

「TSR」シリーズの大きな特徴は、以下とおりです。
・空気抵抗を減らす「ボートテール」形状によりヘッドスピード向上。
・フェーステクノロジー「VFT(部分肉厚設計)」を採用し、ボール初速を最大化

ラインアップは、以下の3タイプです。
・TSR2…飛距離性能と安定感のバランス
・TSR3…「SureFit® CG トラック」で弾道調節
・TSR4…ソール2カ所のウエイト調整で低スピン

「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説【2022年モデル】

今回は、「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーの2モデルを比較してみます。

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

G430「MAX」ドライバーの特徴をご紹介

超極薄の反発フェース

反発力を向上しています。前作比で、中心部6%、周辺部9%薄くなりました。

超極薄の反発フェースで最大初速
進化した3つのヘッドで”激飛”

新バルジ&ロール設計

ミスヒットに強い設計です。

ミスヒット時でも、最大のキャリー&飛距離を生む
上下の打点ブレ時の飛距離ロスを抑える効果。
フェース上下のロフトを各モデル毎に最適化

快音を生み出す新サウンドリブ搭載

快音テクノロジーです。

クラウンからソールまでの形状を改良。ヘッド内部の最も振動が発生する箇所にリブを配置し、打点がブレても快音を生み出すヘッドへと進化。

各ヘッド毎に異なる新クラウンデザイン

ヘッドデザインを改良しました。

視覚的にヘッドがシャープに見えるマットブラックデザイン。

8ポジションのロフト/ライ角 調整機能で、理想の弾道へ

ロフト/ライ角の調整機能(カチャカチャ)です。

ロフトは±1度、±1.5度、ライ角はスタンダード/フラットの調整が可能。打ち出し条件を最適にすることで、最大飛距離へと導く。

激飛を実現する新設計のPING純正(標準)シャフト

シャフトラインナップも豊富です。

さらに多くのゴルファーの最大飛距離を実現するため、新スペックで設計された3種類のシャフトラインナップ。

(出典:PING公式HP)

「TSR2」ドライバーの特徴をご紹介

「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーの特徴をまとめると以下の通りです。

テクノロジー TSR2 TSR3 TSR4
マルチプラトー VFTデザイン
スピードリングVFTフェースデザイン
エアロスペース グレードチタン
進化したエアロダイナミクス
SufeFit 調整機能
「SureFit® CG トラック」による精密チューニング
スピン性能を最適化するウェイト調整機能

次から順番に説明していきます

マルチプラトー VFTデザイン(TSR2・TSR4)

「TSR2」「TSR4」に採用されているフェースデザインのテクノロジーです。

この新しいデザインは、フェース内側全面の肉厚差を精密に設計し加工することで、高い反発力をフェースの広範囲で実現します。つまりオフセンターヒットしても、驚くほどの許容性とボールスピードをフェース全体で生み出すことができるのです。

エアロスペース グレードチタン

フェースに使用されている素材です。

TSRのフェースに使用されている素材は、NASAをはじめとする航空宇宙産業で採用されている希少なチタン素材です。採用理由はただ一つ、地球上で最も高いパフォーマンスをもつ素材であると考えるからです。強度、反発性、耐久性、すべての面で独自の特性を持ち、TSRドライバーの驚異的なスピードパフォーマンスを生み出す大きな原動力となっています。

進化したエアロダイナミクス

空気抵抗を抑えるクラブ形状のテクノロジーです。

タイトリスト スピードプロジェクトではそのスタート当初から、クラブスピードを向上させる重要な要素の一つとして“空気抵抗の低減“に取り組んできました。TSRメタルでは、ウェイトが格納されているソール後部の新しい”ボートテール”シェイプを含め、ヘッド全体のエアロダイナミクスを向上させ、スイング中の空気抵抗を抑えることに成功しています。

SufeFit 調整機能

 ロフト角とライ角調整機能が付いています。いわゆるカチャカチャです。

よりフィットするドライバーは、より良いパフォーマンスを発揮します。SureFit調整機能は、フィッターにTSRの性能を個々のプレーヤーのニーズにピッタリと合わせる柔軟性を与え、より純粋で安定したコンタクトをサポートします。

(出典:タイトリスト公式HPより)

「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーの比較

クラブのコンセプト

「G430」MAXドライバー

高MOI*で飛距離アップ。
最大初速でMAXブレない。

「TSR2」ドライバー

驚異のスピードと安定性
タイトリスト史上最高のスピード性能と弾道安定性を追求しながら、多くのツアープレーヤーが認める、さらに美しく安心感溢れるシェイプへと進化。飛距離と許容性の完璧なバランス、高打ち出し、低スピン、そしてスピード性能を究め、ティショットのパフォーマンスをかつてないほど引き上げます。

「G430」MAXドライバーは高初速とブレないことを特徴としています。

一方、「TSR2」ドライバーは、許容性とスピード性能が特徴です。

デザイン比較

ソール側のデザイン比較

まず「G430」MAXドライバーはこのようなデザインです。

蛍光色の黄色がポイントです。前作から比べて少しスッキリした印象です。

そして、「TSR2」ドライバーはこのようなデザインです。

前作よりもすっきりシンプルになったように感じます。

上から見たヘッドの形状

まずは「G430」MAXドライバーから、

形は前作とよく言似ています。コンセプトカラーの黄色を入れています。

G430もタービュレーター(六本の筋、インパクト時の空気抵抗を極限まで抑える機能)搭載しています。

そして「TSR2」ドライバーです。

黒のデザインにTSRのロゴがデザインされています。前作と同じようなデザインです。

「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーのスペックを比較

「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーのスペックを比較してみましょう。

複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。

項目  「G430」MAXドライバー 「TSR2」ドライバー
ロフト角(°) 9.0,10.5,12.0 8.0,9.0,10.0,11.0
ライ角(°) 59.5 58.5
ヘッド体積(cc) 460 460
クラブ長さ(インチ) 45.75 45.5
クラブ重さ(g) 302(SR) 303(SR)
シャフト重さ(g) 53(SR) 52(SR)
シャフトトルク 5.2 5.9
シャフト調子 先中調子 先中調子
バランス D2 D3

ロフト角

ロフト角は、「G430」MAXドライバーは9度、10.5度、12度、「TSR2」ドライバーは8度、9度、10度、11度が用意されています。

TSR2はロフト角8度設定があります。

両者とも調整機能があります。

ライ角

ライ角は違います。

「G430」MAXドライバーは59.5度です。「TSR2」ドライバーは58.5度です。

ライ角の基本に従うと「G430」ドライバーは相対的にフック軌道になりやすい、「TSR2」ドライバーはスライス軌道になりやすい設定です。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「G430」MAXドライバーは302g、「TSR2」ドライバーは303gです。

クラブ重量は「G430」MAXドライバーの方が 1g軽いです。

シャフトの重量は「G430」MAXドライバーが53g、「TSR2」ドライバーは52gとなっており、シャフトは「G430」MAXドライバーが1g重いです。

シャフトは以下のもので比較しています。

PING「G430」MAXドライバー:ALTA J CB BLACK(SR)

タイトリスト「TSR2」ドライバー:TSP111 50(SR)

ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「G430」MAXドライバーがD2、「TSR2」ドライバーはD3となっています。

シャフトトルク

シャフトトルクは違います。

「G430」MAXドライバーは5.2、「TSR2」ドライバーは5.9となっています。

相対的に「G430」MAXドライバーの方が操作性が高く、「TSR2」ドライバーの方が安定性が高い、ということになります。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「G430」MAXドライバーは先中調子、「TSR2」ドライバーも先中調子となっています。

万人向けの中調子よりもヘッドが走りやすく、ボールがつかまりやすいセッティングといえます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。
元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。
中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。
中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

バランスは違います。

「G430」MAXドライバーはD2、「TSR2」ドライバーはD3となっています。

ヘッドを重く感じるのは、「TSR2」ドライバーの方と言えそうです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします。

まとめ ~「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバー~

「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーの違いをまとめてみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「G430」MAXドライバーは、独自の「フォージドフェース」は前作比で中心部が約6%、周辺部は約9%薄くなったことで反発力が向上し、ボール初速を最大化することに成功。また新設計フェースは上下のミスヒットに強く、安定したスピン性能で飛距離ロスを防ぐ。

・「TSR2」ドライバーは、空気抵抗を減らす「ボートテール」形状によりヘッドスピードを向上、フェーステクノロジー「VFT(部分肉厚設計)」を採用し、ボール初速を最大化。

ライ角は「G430」MAXドライバーは59.5度でフック軌道になりやすい、「TSR2」ドライバーは58.5度でスライス軌道になりやすい。

・クラブの総重量は、「G430」MAXドライバーの方が1g軽い。シャフト重量は「G430」MAXドライバーの方が1g重い。

・シャフトトルクは「G430」MAXドライバーは5.2で相対的に操作性が高い傾向、「TSR2」ドライバーは5.9で相対的に安定性が高い傾向。

・バランスは「G430」MAXドライバーはD2、「TSR2」ドライバーはD3で、「TSR2」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。

以上のような特徴です。

以上、「G430」MAXドライバーと「TSR2」ドライバーの違いをまとめてみました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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