ピンの最新モデル「G430」ドライバーが2022年11月11日に発売となります。
マットブラックのソールにアクセントカラーのライムが映えるデザイン。『激飛。快音。』のキャッチコピーが示す通り、飛距離性能と打感・打球音の向上を追求しています。
前作の「G425」(2020年モデル)の後継で、前作同様「MAX」「SFT」「LST」の3タイプです。
・MAX…直進性と最大初速の”激飛MAX”
・SFT…ドロー設計、つかまるヘッド、弾道調整機能
・LST…強弾道&低スピン
「G430」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、SFT、LSTの違いとは?】
一方で、プーマジャパン(株)からCOBRA Golf(コブラゴルフ)の新製品、初速性能と安定性を追求した「キング LTDx」シリーズのドライバーが2022年3月12日に発売となりました。今回の「LTDx」シリーズは2016年に発売された「LTD」シリーズに由来します。
COBRA Golfは、19-20年、20-21年シーズンの2年連続の平均飛距離1位に輝いたブライソン・デシャンボー(米国)選手が契約していることで有名です。
今回のドライバーのラインナップは以下の3種類です。
・KING LTDx:スタンダードモデル
・KING LTDxMAX:つかまりのよいドローバイアスモデル
【ドライバー比較】コブラ LTDxドライバーを簡単にやさしく解説【2022年モデルLTDxLS、LTDx、LTDxMAXの違いとは?】
試打レビューのご紹介はこちら
【ドライバー試打】コブラ「KING LTDx」の試打レビュー・感想
今回は、「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
G430「MAX」ドライバーの特徴をご紹介
超極薄の反発フェース
反発力を向上しています。前作比で、中心部6%、周辺部9%薄くなりました。
超極薄の反発フェースで最大初速
進化した3つのヘッドで”激飛”
新バルジ&ロール設計
ミスヒットに強い設計です。
ミスヒット時でも、最大のキャリー&飛距離を生む
上下の打点ブレ時の飛距離ロスを抑える効果。
フェース上下のロフトを各モデル毎に最適化
快音を生み出す新サウンドリブ搭載
快音テクノロジーです。
クラウンからソールまでの形状を改良。ヘッド内部の最も振動が発生する箇所にリブを配置し、打点がブレても快音を生み出すヘッドへと進化。
各ヘッド毎に異なる新クラウンデザイン
ヘッドデザインを改良しました。
視覚的にヘッドがシャープに見えるマットブラックデザイン。
8ポジションのロフト/ライ角 調整機能で、理想の弾道へ
ロフト/ライ角の調整機能(カチャカチャ)です。
ロフトは±1度、±1.5度、ライ角はスタンダード/フラットの調整が可能。打ち出し条件を最適にすることで、最大飛距離へと導く。
激飛を実現する新設計のPING純正(標準)シャフト
シャフトラインナップも豊富です。
さらに多くのゴルファーの最大飛距離を実現するため、新スペックで設計された3種類のシャフトラインナップ。
(出典:PING公式HP)
コブラ LTDxドライバーの特徴をご紹介
コブラ LTDxドライバーの全般的な特徴をご紹介します。
今回の主な特徴は以下の4つです。
・H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー
・マルチマテリアル・シャーシ
・CNC ミルド インフィニティフェース
次から順番にご紹介します。
パワーコア・テクノロジー
低スピンと高初速を両立するテクノロジーです。
高初速をもたらす低重心と安定性ドライバー
パワーコア・テクノロジー、マルチマテリアルウェイトシステムは、スチール、チタン、アルミニウムの複数素材で構成されたウェイトで、ヘッド前方の低い位置へ配置することで、低スピンと高初速を両立し、最大限の飛距離を実現しました。
H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー
AI設計のフェースで全体での反発性能を高めています。
H.O.T フェースデザイン
H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジーは、フェース全体を 15 のポイントに分割し、AI を駆使して、それぞれのポイントを戦略的な厚さで設計し、フェース全体のより広い範囲で反発性能が高まり、ボールスピードを向上させます。
マルチマテリアル・シャーシ
カーボン素材を増量し軽量化することでウエイトの配置を改善しています。
より軽く頑丈に設計
クラウンとソールに装着するカーボン素材の量を 20% 増量し、より軽量で安定したシャーシを採用したマルチマテリアル構造です。この新しい設計により、軽量化しパワーコアの低い位置と前方にウエイトを配置する事ができ、スピードを向上させることができます。
CNC ミルド インフィニティフェース
最新のコンピューター制御の削り出しで仕上げたフェースは、正確で美しい仕上げを実現しま す。またクラウン側の削り出し開始部分の見直しを行い、構えやすさが向上しました。
(出典:コブラゴルフ公式HPより)
「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「G430」MAXドライバー
高MOI*で飛距離アップ。
最大初速でMAXブレない。
「KING LTDx」ドライバー
LTDx ドライバーは、高初速をもたらす低重心と安定性の究極の融合です。初めて ZERO CGna (究極の低重心)と5,000 以上の慣性モーメントを達成し、他に類を見ないドライバーを作り上げました。高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立しています。
「G430」MAXドライバーは高初速とブレないことを特徴としています。
一方、「KING LTDx」ドライバーは、究極の低重心と高い慣性モーメントによる飛びと安定性の両立です。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「G430」MAXドライバーはこのようなデザインです。
蛍光色の黄色がポイントです。前作から比べて少しスッキリした印象です。
そして、「KING LTDx」ドライバーはこのようなデザインです。
黄色と黒を基調としたスタイリッシュなデザインです。モデルによりウエイトの位置が異なりますが、「KING LTDx」はウエイトが後方に配置されています。
上から見たヘッドの形状
まずは「G430」MAXドライバーから、
形は前作とよく言似ています。コンセプトカラーの黄色を入れています。
G430もタービュレーター(六本の筋、インパクト時の空気抵抗を極限まで抑える機能)搭載しています。
そして「KING LTDx」ドライバーです。
上から見ると2本ラインがあるのが特徴です。コブラゴルフの「C」マークも見えます。
「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーのスペックを比較
「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「G430」MAXドライバー | 「KING LTDx」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 59.5 | 58.5 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.75 |
クラブ重さ(g) | 302(SR) | 293(SR) |
シャフト重さ(g) | 53(SR) | 52.5(SR) |
シャフトトルク | 5.2 | 5.6 |
シャフト調子 | 先中調子 | 中調子 |
バランス | D2 | D1 |
ロフト角
ロフト角は、「G430」MAXドライバーは9度、10.5度、12度、「KING LTDx」ドライバーは9度、10.5度、12度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は違います。
「G430」MAXドライバーは59.5度です。「KING LTDx」ドライバーは58.5度です。
ライ角の基本に従うと「G430」ドライバーは相対的にフック軌道になりやすい、「KING LTDx」ドライバーはスライス軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「G430」MAXドライバーは302g、「KING LTDx」ドライバーは293g(推定値)です。
クラブ重量は「G430」MAXドライバーの方が 9g重いです。
シャフトの重量は「G430」MAXドライバーが53g、「KING LTDx」ドライバーは52.5gとなっており、シャフトは「G430」MAXドライバーが0.5g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
PING「G430」MAXドライバー:ALTA J CB BLACK(SR)
コブラ「KING LTDx」ドライバー:SPEEDER NX for Cobra(SR)
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「G430」MAXドライバーがD2、「KING LTDx」ドライバーはD1となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「G430」MAXドライバーは5.2、「KING LTDx」ドライバーは5.6となっています。
僅かな差ですが、相対的に「G430」MAXドライバーの方が操作性が高く、「KING LTDx」ドライバーの方が安定性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「G430」MAXドライバーは先中調子、「KING LTDx」ドライバーは中調子となっています。
「G430」MAXドライバーは、万人向けの中調子よりもヘッドが走りやすく、ボールがつかまりやすい。
「KING LTDx」ドライバーはタメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違います。
「G430」MAXドライバーはD2、「KING LTDx」ドライバーはD1となっています。
ヘッドを重く感じるのは、「G430」MAXドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバー~
「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「G430」MAXドライバーは、独自の「フォージドフェース」は前作比で中心部が約6%、周辺部は約9%薄くなったことで反発力が向上し、ボール初速を最大化することに成功。また新設計フェースは上下のミスヒットに強く、安定したスピン性能で飛距離ロスを防ぐ。
・「KING LTDx」ドライバーはパワーコア・テクノロジーにより低重心を実現し、H.O.T フェーステクノロジー反発性能を高め、マルチマテリアル・シャーシでウエイトの配置を改善し、高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立。
・ライ角は「G430」MAXドライバーは59.5度でフック軌道になりやすい、「KING LTDx」ドライバーは58.5度でスライス軌道になりやすい。
・クラブの総重量は、「G430」MAXドライバーの方が9g重い。シャフト重量は「G430」MAXドライバーが0.5g重い。
・シャフトトルクは「G430」MAXドライバーは5.2で相対的に操作性が高い傾向、「KING LTDx」ドライバーは5.6で相対的に安定性が高い傾向。わずかな差。
・バランスは「G430」MAXドライバーはD2、「KING LTDx」ドライバーはD1で、「G430」MAXドライバーの方がヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
「KING LTDx」ドライバーに比べて、「G430」MAXドライバーはヘッドが重いように見えます。
以上、「G430」MAXドライバーと「KING LTDx」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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【ドライバー編】「G430」と「ローグST」の違いを比較解説