スリクソンは「スリクソン ZX Mk II シリーズ」のドライバーを2022年11月19日に発売しました。
2020年に発売した「スリクソン ZXシリーズ」の後継となります。
フルチタン構造「シームレス」とエッジをさらに丸く、厚くした「エッジレス」なヘッドによるスムーズで大きなたわみが衝撃のインパクトを生み出し、驚異のボールスピードを実現しています。
「ZXシリーズ」ドライバーは、2021年の「マスターズ」を制覇した松山英樹選手が使用していることで有名です。
今作は2代目「Mk II(マークツー)」となりました。
ヘッドは「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」の3タイプです。
・ZX5 Mk II…大きな飛距離と寛容性
・ZX5 Mk II LS…低スピンの強弾道
・ZX7 Mk II…大きな飛距離と操作性
試打レビュー・感想はこちら
「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」ドライバーの試打レビュー・感想
一方で、ダンロップは「ゼクシオ12(トゥエルブ)」とともに新しい「ゼクシオエックス」を2021年12月11日に発売しました。
前モデルの「ゼクシオエックス」は2019年12月7日発売です。アスリート志向ユーザー待望の“振り切れるゼクシオ”として誕生しました。約2年でのニューモデルの発売となります。
今回の「ゼクシオエックス」と「ゼクシオ12」の最大の特徴は「飛びの翼」です。また「ゼクシオエックス」は「シャフト脱着システム」を搭載しました。
兄弟モデルの「ゼクシオ12」との比較はこちらで紹介しています。
【ダンロップ2021年モデル】ゼクシオエックスとゼクシオ12の違いを比較解説
今回は、スリクソン「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「ZX5 Mk II」ドライバーの特徴をご紹介
「ZX5 Mk II」ドライバーの特徴を説明していきます
進化した「REBOUND FRAME Mk II」
剛性の低いエリアと高いエリアを交互に配置し、反発力を向上しています。
きなたわみを生み出す「FLEX ZONE(剛性の低いエリア)」とパワーを逃さず、しっかりと受け止める「RIGID ZONE(剛性の高いエリア)」を交互に配置することで、反発性能が大きく向上し、驚異のボールスピードを実現。
フルチタン構造による効果
接合部がない「シームレス」構造により、高反発エリアが110%拡大しました。
フルチタン構造により接合部がない「シームレス」を実現
高慣性モーメントと低重心化により寛容性を実現
強度を維持しながらクラウン全体を薄肉化し、
生み出した余剰重量を最適配分することで、
高慣性モーメントと低重心設計を可能にし、寛容性を実現。
進化した反発性能
軽比重・高強度・高弾性チタン「Super-TIX® 51AF」を採用し、
インパクト時に大きなたわみを生み出す薄肉フェース。
従来モデルから中央部をさらに薄くすることでたわみが進化。
(出典:ダンロップ公式HP)
「ゼクシオエックス」ドライバー(2021年モデル)の特徴をご紹介
「ゼクシオエックス」ドライバー(2021年モデル)の主な特徴をご紹介します。
今回の大きな特徴は「アクティブウイング」、「リバウンドフレーム」、「シャフト脱着機能」の3つです。
順番にご紹介します。
ActivWing アクティブウイング
今回の最大の特徴「飛びの翼」です。ゼクシオ12にも搭載されています。
「アクティブウイング」とは、高初速を生み出す「空力コントロール」のための新テクノロジーです。空力コントロールによりヘッド挙動を安定させ、打点のバラツキを抑えます。
ダウンスイング前半の空力をコントロールすることでヘッド挙動を安定させるテクノロジー。
打点のバラつきを抑えるだけでなく、適正なフェース角へ導くことで
パワーを逃すことなくインパクトを迎える新発想のヘッド構造。
REBOUND FRAME リバウンドフレーム
このテクノロジーは、剛性の低・高エリアを交互に配置して大きなたわみを生むというものです。
高反発を生み出す「たわみの進化」です。
スリクソン「ZXシリーズ」(松山英樹選手使用)のドライバーにも搭載されています。
オフセンターショットに強いカップフェースを採用したゼクシオ独自の「REBOUND FRAME」。
「軟・剛・軟・剛」の4層構造がさらに大きなたわみを生み出し、反発エリアの拡大を実現。
シャフト脱着システム
ゼクシオシリーズ初となるヘッド脱着機構を採用しています。
いわゆるカチャカチャです。スリクソンと共用だそうです。
これによりシャフトを選ぶことができ、フェース角・ライ角・ロフト角の調整も可能となっています。
(出典:ダンロップ公式HPより)
「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「ZX5 Mk II」ドライバー
フルチタン構造だからこそ実現できた「REBOUND FRAME Mk II」がスリクソン史上最大のボールスピードを実現。
大きな飛距離と寛容性を兼ね備えたZX5 Mk II ドライバー。
「ゼクシオエックス」ドライバー
XXIOテクノロジーによる
飛距離性能と振り抜ける安心感が
大きな飛びと方向安定性を生み出すドライバー。
「ZX5 Mk II」ドライバーは「REBOUND FRAME Mk II」によるボールスピード、大きな飛距離と寛容性を特徴としています。
一方、今回の「ゼクシオエックス」ドライバーのコンセプトは、振り抜きと安定性を追求したということがうかがえます。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「ZX5 Mk II」ドライバーはこのようなデザインです。
全体的なイメージや形状は前作を承継しています。
カラーがシルバーのデザインになりました。Mk IIのロゴが見えます。
そして、次に「ゼクシオエックス」ドライバーです。
前作と同じ「X」のロゴが組み込まれています。前作のデザインを継承しているようにも感じます。コンセプトカラーは緑になりました。
上から見たヘッドの形状
まずは「ZX5 Mk II」ドライバーから、
黒を基調としたシンプルなデザインです。
そして「ゼクシオエックス」ドライバーです。
ネックの右側にあるのが「飛びの翼」です。ゼクシオエックスもゼクシオ12同様「飛びの翼」があります。
「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーのスペックを比較
「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「ZX5 Mk II」ドライバー | 「ゼクシオエックス」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5 | 9.5,10.5 |
ライ角(°) | 58.5 | 59 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.25 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 300(SR) | 298(推定値) |
シャフト重さ(g) | 47(SR) | 44(SR) |
シャフトトルク | 5.9 | 5.8 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D2 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「ZX5 Mk II」ドライバーは9.5度、10.5度、「ゼクシオエックス」ドライバーも9.5度、10.5度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「ZX5 Mk II」ドライバーは58.5度です。「ゼクシオエックス」ドライバーは59度です。
僅かな差ですが、ライ角の基本に従うと「ZX5 Mk II」ドライバーは相対的にスライス軌道になりやすい、「ゼクシオエックス」ドライバーはフック軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「ZX5 Mk II」ドライバーは300g、「ゼクシオエックス」ドライバーは298g(推定値)です。
クラブ重量は「ZX5 Mk II」ドライバーの方が2g重いです。
シャフトの重量は「ZX5 Mk II」ドライバーが47g、「ゼクシオエックス」ドライバーは44gで、「ZX5 Mk II」ドライバーの方が3g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
スリクソン「ZX5 Mk II」ドライバー:Diamana ZX-II50(SR)
ダンロップ「ゼクシオエックス」ドライバー:Miyazaki AX-2カーボンシャフト(SR)
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「ZX5 Mk II」ドライバーがD2、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは大体同じです。
「ZX5 Mk II」ドライバーは5.9、「ゼクシオエックス」ドライバーは5.8です。
僅かな差ですが、相対的に「ZX5 Mk II」ドライバーの方が安定性が高く、「ゼクシオエックス」ドライバーの方が操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「ZX5 Mk II」ドライバーは中調子、「ゼクシオエックス」ドライバーも中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「ZX5 Mk II」ドライバーはD2、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3です。
ヘッドを重く感じるのは、「ゼクシオエックス」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバー~
「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「ZX5 Mk II」ドライバーは、フルチタン構造「シームレス」とエッジをさらに丸く、厚くした「エッジレス」なヘッドによるスムーズで大きなたわみが衝撃のインパクトを生み出し、驚異のボールスピードを実現。
・「ゼクシオエックス」ドライバーは、新テクノロジー「 アクティブウイング」を搭載し、高初速を生み出す「空力コントロール」によりヘッド挙動を安定させ、打点のバラツキを抑える。さらに、スリクソン「ZXシリーズ」(松山英樹選手使用)のドライバーにも搭載されている「リバウンドフレーム」テクノロジーを搭載し、「たわみの進化」により高反発を生み出す。
・ライ角は「ZX5 Mk II」ドライバーは、58.5度でスライス軌道になりやすい、「ゼクシオエックス」ドライバーは59度でフック軌道になりやすい。わずかな差。
・クラブの総重量は「ZX5 Mk II」ドライバーの方が2g重い。シャフト重量は「ZX5 Mk II」ドライバーの方が3g重い。
・シャフトトルクは「ZX5 Mk II」ドライバーは5.9で相対的に安定性が高い、「ゼクシオエックス」ドライバーは5.8で相対的に操作性が高い。わずかな差。
・バランスは「ZX5 Mk II」ドライバーはD2、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3で、「ゼクシオエックス」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
以上、「ZX5 Mk II」ドライバーと「ゼクシオエックスドライバーの違いをまとめてみました。
同じダンロップのスリクソンとゼクシオエックスを比較してみました。両者はカタログスペック上とても似ていると思います。
試打してきましたのでよかったらこちらの記事をどうぞ。
「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」ドライバーの試打レビュー・感想
ここまでお読みいただきありがとうございました。
【ドライバー比較】ZX5MkII、ZX5MkII LS、ZX7MkIIの違いとは?