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【ドライバー編】「グレート ビッグバーサ」と「ローグST」の違いを比較解説【キャロウェイ】

ゴルフクラブ・ギア

キャロウェイは、最高級素材を使用し開発した「グレート ビッグバーサ(GREAT BIG BERTHA)」シリーズを2022年11月11日に発売しました。

「グレート ビッグバーサ」 ドライバーはクラウン、ソールのトウ側にそれぞれ異なる軽量のカーボンを採用し、同社の「ローグ ST」ドライバーに比べて約8gの軽量化に成功しています。

余剰重量を最適配分する設計により慣性モーメントを最大化し、より軽やかにより遠くに飛ばせるヘッドとなりました。

一方、キャロウェイの「ローグ」(ROGUE)の新シリーズ「ローグ ST」が2022年3月4日(一部モデルは2月25日)に発売となりました。約4年での「ローグ」ニューモデルの発売となります。

「ST」という名称は、「SPEED TUNE-UP(スピード・チューンアップ)」の頭文字です。ボールの初速アップを重点目標に開発されました。

「ローグ ST」ドライバーのモデル比較記事はこちら

ローグSTドライバーを簡単に解説【MAX、MAX D、MAX LSの違いとは?】

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【ドライバー試打】ROGUE ST(ローグST)の試打レビュー

今回は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの2モデルを比較してみます。

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「グレート ビッグバーサ」ドライバーの特徴をご紹介

「グレート ビッグバーサ」ドライバーの特徴を説明していきます。

・ROGUE STシリーズと比べて、約8gもの軽量化
・FLASHフェースで、大きな飛びをやさしく
・JAILBREAK AIスピードフレームが、パワーを無駄なく伝達
・シャフトは3フレックスすべて、40g台の軽量モデル

ROGUE STシリーズと比べて、約8gもの軽量化

ローグSTシリーズと比較して大きな軽量化が図られています。

「GREAT BIG BERTHAドライバー」のヘッドは、徹底的な軽量化が図られており、ROGUE STシリーズのドライバー(MAX、MAX LS、MAX D)よりも、約8g軽くつくられています。この軽量化に貢献しているのが素材で、ボディには軽比重の8-1-1チタン、クラウンにはトライアクシャル・カーボン、ソールのトウ側にはフォージド・カーボンコンポジットを採用。とくにフォージド・カーボンコンポジットソールは、ROGUE STシリーズと比べて30gも多い余剰重量を生み出しています。もちろん、これらの余剰重量は最適な場所に再配置され、高慣性モーメント化に貢献。インパクト時のヘッドを安定させ、より大きな飛びをやさしく放つことができます。

FLASHフェースで、大きな飛びをやさしく

AI設計のフェースでミスに強いです。

「GREAT BIG BERTHAドライバー」のフェースは、強度と弾性力に優れる鍛造FS2Sチタンでつくられたラージフェースとなっており、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースも採用されています。スピン量、打ち出し角、ボール初速、ターゲットゴルファーの傾向など、さまざまな要素を考慮しながらAIが設計とテストを繰り返し完成したもので、芯で捉えたときだけでなく、オフセンターヒット時においても、低スピンの高いボール初速を生み出します。

JAILBREAK AIスピードフレームが、パワーを無駄なく伝達

キャロウェイお馴染みのどこにあたっても飛ぶテクノロジーです。

FLASHフェースとともに高いボール初速をもたらすのが、キャロウェイのドライバーではもうおなじみとなったJAILBREAK AIスピードフレームです。クラウンとソールをしっかりつなぎとめることにより、インパクトのパワーが無駄なくフェースに集中。フェースが効率良くたわむことで、ボールに大きな推進力を与えます。

シャフトは3フレックスすべて、40g台の軽量モデル

シャフトは40g台の軽量シャフトを使用しています。シャフトは人気のスピーダーNXです。

「GREAT BIG BERTHAドライバー」は10.5度のみのラインアップですが、アジャスタブルホーゼルの採用により、ロフトを-1~+2度まで変更することができ、打ち出しを理想の高さにすることが可能です。また、同時にライ角を変えることで、ボールのつかまり度合いも調整できます。シャフトには、S、SR、Rの3種類のフレックスが用意されており、いずれも40g台の軽量設計。クラブ重さはすべて290gを切り、スイングバランスもC9と軽い数値となっているため、しなやかに力強く振り切ってボールを気持ち良く飛ばしていくことができます。

(出典:キャロウェイ公式HP

「ローグST」MAXドライバーの特徴をご紹介

「ローグST」MAXドライバーの主な特徴をご紹介します。

今回の大きな特徴は、以下の3つです。

「カートリッジ構造のタングステンウェイト」
「AI設計のフラッシュフェースSS22」
「JAILBREAK AI スピードフレーム」

カートリッジ構造のタングステンウェイト

ボール初速を上げるテクノロジーのひとつです。

ヘッド後方に約11gのウェイトを配置することで慣性モーメントを高め、寛容性とともにオフセンターヒット時の初速性能が向上し、飛距離アップと安定した弾道へ導くテクノロジーです。

※慣性モーメントとは?
簡単に言うと「回しにくさ、止めにくさ」です。一度回りだすと止めにくい。ゴルフクラブではこれが高いと一般的にスイングの安定性が向上します。

NEW タングステン・スピードカートリッジをヘッド最後方部に搭載
ROGUE STドライバーシリーズでは、新たにタングステン・スピードカートリッジを採用しました。2021年のEPICシリーズではスクリューウェイト、およびペリメーター・ウェイトをソール後部に搭載していましたが、タングステン・スピードカートリッジは横に長い形状で、搭載位置もヘッドの最後方部に移動。重心をより深く、低くすることができており、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現しています。なお、「ROGUE ST MAXドライバー」は、ややドローバイアス気味の特性を持つヘッドとなっています。

AI設計のフラッシュフェースSS22

ローグSTシリーズでも最新のAI設計のフェースが採用されています。名称はフラッシュフェース SS22となってアップグレードされています(エピックはフラッシュフェース SS21でした)。

これにより、スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップを実現。吹けない強い弾道、オフセンターヒットへの強さを発揮します。

AI設計のFLASHフェースSS22は、飛びの3要素までも最適化
「ROGUE ST MAXドライバー」には、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースSS22を採用しています。FLASHフェースSS22は、従来のようにボール初速の向上やターゲットゴルファーの打点位置が考慮されているだけではありません。今回は飛びの3要素である、スピン、打ち出し角、ボール初速の組み合わせまでも含めた新しいアルゴリズムによってAIが設計し、テスト。よりモデル別、ターゲットゴルファー別の最適化が進んだフェースへとアップグレードされています。

JAILBREAK AI スピードフレーム

芯が2本通っていてどこに当たっても飛ぶテクノロジーです。「ローグST」にも搭載しています。

前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。

NEW JAILBREAK AI スピードフレームにより、フェースが効率良くたわむように
2021年のEPICシリーズに初搭載されたJAILBREAK AI スピードフレームは、ROGUE STドライバーシリーズにおいて、形状に変更が加えられました。NEW JAILBREAK AI スピードフレームでは、下辺のフレームの高さをアップし、ソール側の剛性が向上。その結果、従来のようにインパクトのパワーがフェースに集中する効果はキープしつつ、クラウン側とソール側の剛性の違いによって、よりフェースが効率良くたわむようになりました。

(出典:キャロウェイ公式HPより)

「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの比較

クラブのコンセプト比較

「グレート ビッグバーサ」ドライバー

キャロウェイの最新テクノロジーをハイグレード素材で形にした、
スーパープレミアムな飛びとやさしさ

「ローグST」MAXドライバー

幅広いゴルファーにフィット、
飛距離と振りやすさを追求したMAX

「グレート ビッグバーサ」ドライバーは、高級素材によるプレミアム感の飛びとやさしさです。

一方「ローグST」MAXドライバーは、幅広いゴルファーをターゲットに飛距離と振りやすさを追求しています。

デザイン比較

ソール側のデザイン比較

まず「グレート ビッグバーサ」ドライバーはこのようなデザインです。

どことなくクラシカルな雰囲気が漂うデザインです。

そして、「ローグST」MAXドライバーはこのようなデザインとなりました。

前作のローグの雰囲気を継承しています。前作は、青系のデザインでした。

上から見たヘッドの形状

まずは「グレート ビッグバーサ」ドライバーから、

上からの視点も落ち着いた高級感があるデザインです。

次に「ローグST」MAXドライバーです。

黄色いラインが入っています。どことなく前作ローグの雰囲気があります。

「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーのスペックを比較

「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーのスペックを比較してみましょう。

複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。

項目  「グレート ビッグバーサ」ドライバー 「ローグST」MAXドライバー
ロフト角(°) 10.5 9.0,10.5,12.0
ライ角(°) 60 59
ヘッド体積(cc) 460 460
クラブ長さ(インチ) 45.5 45.5
クラブ重さ(g) 287(SR) 305(SR)
シャフト重さ(g) 47(SR) 50(SR)
シャフトトルク 5.4 4.6
シャフト調子 中調子 中調子
バランス C9 D3

ロフト角

ロフト角は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーは10.5度、「ローグST」MAXドライバーは9.0度、10.5度、12.0度が用意されています。

両者とも調整機能があります。

ライ角

ライ角は少し違います。

「グレート ビッグバーサ」ドライバーは60度、「ローグST」MAXドライバーは59度です。

「グレート ビッグバーサ」は60度でかなりフラットライトです。

ライ角の基本に従うと、「グレート ビッグバーサ」ドライバーはフック軌道になりやすい、「ローグ ST」MAXドライバーは相対的にスライス軌道になりやすい設定です。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは287g、「ローグST」MAXドライバーは305gです。

クラブ重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が8g軽いです。

シャフトの重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーが47g、「ローグST」MAXドライバーは50gで、「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が3g軽いです。

シャフトは以下のもので比較しています。

キャロウェイ「グレート ビッグバーサ」ドライバー:SPEEDER NX for Callaway(SR)

キャロウェイ「ローグST」MAXドライバー:VENTUS 5 for Callaway(SR)

バランスの部分でご紹介しますが、「グレート ビッグバーサ」ドライバーがC9、「ローグST」MAXドライバーはD3となっています。

シャフトトルク

シャフトトルクは違います。

「グレート ビッグバーサ」ドライバーは5.4、「ローグST」MAXドライバーは4.6です。

相対的に「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が安定性が高い、「ローグST」MAXドライバーの方が操作性が高い、ということになります。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは中調子、「ローグST」MAXドライバーも中調子となっています。

タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。
元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。
中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。
中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

バランスは違いがあります。

「グレート ビッグバーサ」ドライバーはC9、「ローグST」MAXドライバーはD3です。

ヘッドを重く感じるのは、「ローグST」MAXドライバーの方と言えそうです。

「グレート ビッグバーサ」はかなりヘッドを軽く感じそうです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします。

まとめ ~「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバー~

「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの違いをまとめてみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「グレート ビッグバーサ」 ドライバーはクラウン、ソールのトウ側にそれぞれ異なる軽量のカーボンを採用し軽量化。余剰重量を最適配分する設計により慣性モーメントを最大化し軽やかに飛ばせる

・「ローグST」MAXドライバーは、新テクノロジー「カートリッジ構造のタングステンウェイト」、進化させた「AI設計のフラッシュフェースSS22」、「JAILBREAK AI スピードフレーム」を搭載し、スイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現。

ライ角は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは60度、「ローグST」MAXドライバーは59度で「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方がフック軌道になりやすいセッティング。

・クラブの総重量は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が8g軽い。シャフト重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が3g軽い。

・シャフトトルクは「グレート ビッグバーサ」ドライバーは5.4で相対的に操作性が高い、「ローグST」MAXドライバーは4.6で相対的に安定性が高い。

・バランスは「グレート ビッグバーサ」ドライバーはC9、「ローグST」MAXドライバーはD3で、「ローグST」MAXドライバーの方がヘッドを重く感じる。

以上のような特徴です。

同じキャロウェイ同士を比較しました。「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方がやさしめの印象です。後発なだけに、「ローグST」シリーズのいいところを取り込んでいます。

以上、「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーの違いをまとめてみました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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