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【ドライバー編】「パラダイム」とコブラ「KING LTDx」の違いを比較解説【キャロウェイvsCOBRA Golf】

ゴルフクラブ・ギア

キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズのドライバーを2023年2月下旬から発売すると発表しました。

「PARADYM」は「Paradigm shift(パラダイムシフト)」に由来しています。

それまで当然と考えられていた「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味することからが付けられたネーミングです。

業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、さらに着弾範囲のバラつきを約15%抑制したとのことです。

ヘッドのラインナップは以下の4種類です

パラダイム 飛びとやさしさのスタンダードモデル
パラダイムX やさしさとつかまり重視モデル
パラダイムMAX FAST(マックスファクト) つかまる軽量モデル
パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド) アスリート向けモデル

パラダイムドライバーをやさしく簡単に解説【パラダイム、X、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違い】

一方で、プーマジャパン(株)からCOBRA Golf(コブラゴルフ)の新製品、初速性能と安定性を追求した「キング LTDx」シリーズのドライバーは2022年3月12日発売でした。「LTDx」シリーズは2016年に発売された「LTD」シリーズに由来します。

COBRA Golfは、19-20年、20-21年シーズンの2年連続の平均飛距離1位に輝いたブライソン・デシャンボー(米国)選手が契約していることで有名です。

今回のドライバーのラインナップは以下の3種類です。

・KING LTDxLS:アスリート向けロースピンモデル
・KING LTDx:スタンダードモデル
・KING LTDxMAX:つかまりのよいドローバイアスモデル
以下の記事で紹介しています。

【ドライバー比較】コブラ LTDxドライバーを簡単にやさしく解説【2022年モデルLTDxLS、LTDx、LTDxMAXの違いとは?】

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【ドライバー試打】コブラ「KING LTDx」の試打レビュー・感想

【ドライバー試打】「パラダイム」「KING LTDx」の試打レビュー・感想

今回は、「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーの2モデルを比較してみます。

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「パラダイム」ドライバーの特徴をご紹介

主な特徴は以下の5つです。

・業界初360°カーボンシャーシが起こしたパラダイムシフト
・約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー

・新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
・約13.5gのペリメーターウェイトなどで前作以上の慣性モーメント
・オーソドックスで構えやすい、洋ナシ型に近いフォルム

業界初※360°カーボンシャーシが起こしたパラダイムシフト

ヘッドの中間部分(シャーシ)がカーボンになり大幅に軽量化しました。

「まさに名前のとおりのパラダイムシフトを起こしたと言えるのが、業界初の360°カーボンシャーシです。ヘッドの中間部分のうち、クラウン側をトライアクシャルカーボン、ソール側をフォージドカーボンで構成し、金属部分を完全に排除。これにより従来では考えられなかったほどの軽量化と余剰重量の創出が達成され、飛距離性能とやさしさを極限まで妥協することなく最大化することが可能となりました。中間部の軽量化は、すべてチタンにした場合と比較して、じつに約44%にも上ります。※特許申請中

約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー

どこ当たっても飛ぶ「JAILBREAKテクノロジー」も新しくなって軽量化しました。

ヘッド前方部では、最大限の飛距離性能を追い求めるべく、よりボールスピードを高めることのできる最適な形状をAIが設計。その結果として導かれたのが、フェースカップ構造、よりスリムな形状となったJAILBREAKテクノロジーでした。フェースカップは、新しいJAILBREAKテクノロジーの効果も手伝って、フェースの際までたわませることが可能。一方でJAILBREAKテクノロジーは、前作のJAILBREAK AI SPEED FRAMEよりも約25%軽量になりながら、ボディの剛性バランスをしっかりと維持し、フェース全体でボールスピードを向上させることに貢献しています。

新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正

AI設計のフェースも一新しています。

AI FLASHフェースも、さらに複雑な演算を行わせたことで大きく進化を果たしました。今回は、飛びの3要素に加え、ボール着弾地点の範囲を小さくすることも考慮した新たなアルゴリズムによって、AIが設計開発。打点などがずれても、フェースが狙ったターゲットへと飛んでいく弾道に補正します。キャロウェイゴルフのテストでは、着弾範囲のバラつきを約15%も抑制*したことが確認できています。もちろん、AIの設計はモデル別に行われておりターゲットにあった性能が発揮されるように設計されています。
*テストレンジでROGUE ST MAXドライバーとPARADYMをプレーヤーテストし、PARADYMの着弾範囲(楕円面積)が約15%縮小した結果に基づくもちろん、AIの設計はモデル別に行われています。

約13.5gのペリメーターウェイトなどで前作以上の慣性モーメント

スタンダードモデルの「PARADYMドライバー」では、ヘッド後部に約13.5gのペリメーターウェイトを搭載したことなどもあり、前作よりも慣性モーメントが大きくアップしています。もちろん、ペリメーターウェイトの位置調整により、弾道を好みのものへとチューニングすることもできます。

オーソドックスで構えやすい、洋ナシ型に近いフォルム

「PARADYMドライバー」のヘッドは、ROGUE ST MAXドライバーよりもやや洋ナシ型でオーソドックスに近い、とても構えやすい形状となっています。ロフト設定は、9度、10.5度、12度の3種類。アジャスタブルホーゼルを採用しているため、ロフト角、ライ角を調整することもできます。

(出典:キャロウェイ公式HP

コブラ LTDxドライバーの特徴をご紹介

コブラ LTDxドライバーの全般的な特徴をご紹介します。

今回の主な特徴は以下の4つです。

・パワーコア・テクノロジー
・H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー
・マルチマテリアル・シャーシ
・CNC ミルド インフィニティフェース

次から順番にご紹介します。

パワーコア・テクノロジー

低スピンと高初速を両立するテクノロジーです。

高初速をもたらす低重心と安定性ドライバー
パワーコア・テクノロジー、マルチマテリアルウェイトシステムは、スチール、チタン、アルミニウムの複数素材で構成されたウェイトで、ヘッド前方の低い位置へ配置することで、低スピンと高初速を両立し、最大限の飛距離を実現しました。

H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー

AI設計のフェースで全体での反発性能を高めています。

H.O.T フェースデザイン
H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジーは、フェース全体を 15 のポイントに分割し、AI を駆使して、それぞれのポイントを戦略的な厚さで設計し、フェース全体のより広い範囲で反発性能が高まり、ボールスピードを向上させます。

マルチマテリアル・シャーシ

カーボン素材を増量し軽量化することでウエイトの配置を改善しています。

より軽く頑丈に設計
クラウンとソールに装着するカーボン素材の量を 20% 増量し、より軽量で安定したシャーシを採用したマルチマテリアル構造です。この新しい設計により、軽量化しパワーコアの低い位置と前方にウエイトを配置する事ができ、スピードを向上させることができます。

CNC ミルド インフィニティフェース

最新のコンピューター制御の削り出しで仕上げたフェースは、正確で美しい仕上げを実現しま す。またクラウン側の削り出し開始部分の見直しを行い、構えやすさが向上しました。

(出典:コブラゴルフ公式HPより)

「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーの比較

クラブのコンセプト比較

「パラダイム」ドライバー

飛びとやさしさの妥協なき融合
時代を変革するスタンダードモデル

「KING LTDx」ドライバー

LTDx ドライバーは、高初速をもたらす低重心と安定性の究極の融合です。初めて ZERO CGna (究極の低重心)と5,000 以上の慣性モーメントを達成し、他に類を見ないドライバーを作り上げました。高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立しています。

「パラダイム」ドライバーは、飛びとやさしさの劇的変化(パラダイムシフト)です。

一方、「KING LTDx」ドライバーは、究極の低重心と高い慣性モーメントによる飛びと安定性の両立です。

デザイン比較

ソール側のデザイン比較

まず「パラダイム」ドライバーはこのようなデザインです。

青を基調とした高級感のあるデザインです。

そして、「KING LTDx」ドライバーはこのようなデザインです。

黄色と黒を基調としたスタイリッシュなデザインです。モデルによりウエイトの位置が異なりますが、「KING LTDx」はウエイトが後方に配置されています。

上から見たヘッドの形状

まずは「パラダイム」ドライバーから、

上からの視点も青系のカッコいいデザインです。

そして「KING LTDx」ドライバーです。

上から見ると2本ラインがあるのが特徴です。コブラゴルフの「C」マークも見えます。

「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーのスペックを比較

「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーのスペックを比較してみましょう。

複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。

項目  「パラダイム」ドライバー 「KING LTDx」ドライバー
ロフト角(°) 9.0,10.5,12.0 9.0,10.5,12.0
ライ角(°) 59 58.5
ヘッド体積(cc) 460 460
クラブ長さ(インチ) 45.5 45.75
クラブ重さ(g) 305(SR) 293(SR)
シャフト重さ(g) 51(SR) 52.5(SR)
シャフトトルク 4.7 5.6
シャフト調子 中調子 中調子
バランス D3.5 D1

ロフト角

ロフト角は、「パラダイム」ドライバーは9.0度、10.5度、12.0度、「KING LTDx」ドライバーも9度、10.5度、12度が用意されています。

両者とも調整機能があります。

ライ角

ライ角は少し違います。

「パラダイム」ドライバーは59度、「KING LTDx」ドライバーは58.5度です。

「パラダイム」ドライバーの方がアップライトで相対的にフック軌道になりやすいと言えます。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「パラダイム」ドライバーは305g、「KING LTDx」ドライバーは293g(推定値)です。

クラブ重量は「パラダイム」ドライバーの方が12g重いです。

シャフトは以下のもので比較しています。

シャフトの重さは、「パラダイム」ドライバーは51g、「KING LTDx」ドライバーは52.5gで、「パラダイム」ドライバーの方が1.5g軽いです。

キャロウェイ「パラダイム」ドライバー:VENTUS TR 5 for Callaway(SR)

コブラ「KING LTDx」ドライバー:SPEEDER NX for Cobra(SR)

シャフトトルク

シャフトトルクは違います。

「パラダイム」ドライバーは4.7、「KING LTDx」ドライバーは5.6です。

相対的に「パラダイム」ドライバーの方が操作性が高い、「KING LTDx」ドライバーの方が安定性が高い、ということになります。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「パラダイム」ドライバーは中調子、「KING LTDx」ドライバー中調子となっています。

中調子は、タメも作りやすくヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。
元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。
中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。
中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

バランスは違いがあります。

「パラダイム」ドライバーはD3.5、「KING LTDx」ドライバーはD1です。

ヘッドを重く感じるのは、「パラダイム」ドライバーの方と言えそうです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします。

まとめ ~「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバー~

「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーの違いをまとめてみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「パラダイム」ドライバーは「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味するネーミング。業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、着弾範囲のバラつきを約15%抑制

・「KING LTDx」ドライバーはパワーコア・テクノロジーにより低重心を実現し、H.O.T フェーステクノロジー反発性能を高め、マルチマテリアル・シャーシでウエイトの配置を改善し、高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立。

ライ角は「パラダイム」ドライバーは59度、「KING LTDx」ドライバーは58.5度で「パラダイム」ドライバーの方が、アップライトで相対的にフック軌道になりやすい。

・クラブの総重量は「パラダイム」ドライバーの方が12g重い。シャフト重量は「パラダイム」ドライバーの方が1.5g軽い。

・シャフトトルクは「パラダイム」ドライバーは4.7で相対的に操作性が高い、「KING LTDx」ドライバーは5.6で相対的に安定性が高い。

・バランスは「パラダイム」ドライバーはD3.5、「KING LTDx」ドライバーはD1で、「パラダイム」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。

以上のような特徴です。

一度、試打して確かめてみたいですね。

以上、「パラダイム」ドライバーと「KING LTDx」ドライバーの違いをまとめてみました。

総重量では、「パラダイム」ドライバーの方が重いですが、シャフトは「KING LTDx」ドライバーの方が少し重く、バランスも「KING LTDx」ドライバーはD1とヘッドを軽く感じるセッティングです。

【ドライバー試打】「パラダイム」「KING LTDx」の試打レビュー・感想

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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