キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズのドライバーを2023年2月下旬から発売すると発表しました。
「パラダイム」MAX FASTは「パラダイム」の軽量モデルです。
「PARADYM」は「Paradigm shift(パラダイムシフト)」に由来しています。
それまで当然と考えられていた「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味することからが付けられたネーミングです。
業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、さらに着弾範囲のバラつきを約15%抑制したとのことです。
ヘッドのラインナップは以下の4種類です
パラダイム | 飛びとやさしさのスタンダードモデル |
パラダイムX | やさしさとつかまり重視モデル |
パラダイムMAX FAST(マックスファクト) | つかまる軽量モデル |
パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド) | アスリート向けモデル |
パラダイムドライバーをやさしく簡単に解説【パラダイム、X、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違い】
一方で、キャロウェイの「ローグ」(ROGUE)の新シリーズ「ローグ ST」は2022年3月発売です(一部モデルは2月)。
「ローグ ST」MAX FASTは「ローグ ST」の軽量モデルです。
「ローグ ST」MAX FASTドライバーはもっとスイングスピードを上げたいゴルファー向けのクラブです。
接軽量化されたヘッドと超軽量シャフトを採用。これまで以上に速いスピードで振り切ることができ、かつ高初速のハイドロー弾道を楽にもたらします。
今回は、「パラダイム」MAX FASTドライバーと「ローグ ST」MAX FASTドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「パラダイム」ドライバーの特徴をご紹介
主な特徴は以下の5つです。
・約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
・新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
・シリーズでもっともドローバイアス
・振り抜きのよさと大きな飛距離
業界初※360°カーボンシャーシが起こしたパラダイムシフト
ヘッドの中間部分(シャーシ)がカーボンになり大幅に軽量化しました。
「まさに名前のとおりのパラダイムシフトを起こしたと言えるのが、業界初の360°カーボンシャーシです。ヘッドの中間部分のうち、クラウン側をトライアクシャルカーボン、ソール側をフォージドカーボンで構成し、金属部分を完全に排除。これにより従来では考えられなかったほどの軽量化と余剰重量の創出が達成され、飛距離性能とやさしさを極限まで妥協することなく最大化することが可能となりました。中間部の軽量化は、すべてチタンにした場合と比較して、じつに約44%にも上ります。※特許申請中
約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
どこ当たっても飛ぶ「JAILBREAKテクノロジー」も新しくなって軽量化しました。
ヘッド前方部では、最大限の飛距離性能を追い求めるべく、よりボールスピードを高めることのできる最適な形状をAIが設計。その結果として導かれたのが、フェースカップ構造、よりスリムな形状となったJAILBREAKテクノロジーでした。フェースカップは、新しいJAILBREAKテクノロジーの効果も手伝って、フェースの際までたわませることが可能。一方でJAILBREAKテクノロジーは、前作のJAILBREAK AI SPEED FRAMEよりも約25%軽量になりながら、ボディの剛性バランスをしっかりと維持し、フェース全体でボールスピードを向上させることに貢献しています。
新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
AI設計のフェースも一新しています。
AI FLASHフェースも、さらに複雑な演算を行わせたことで大きく進化を果たしました。今回は、飛びの3要素に加え、ボール着弾地点の範囲を小さくすることも考慮した新たなアルゴリズムによって、AIが設計開発。打点などがずれても、フェースが狙ったターゲットへと飛んでいく弾道に補正します。キャロウェイゴルフのテストでは、着弾範囲のバラつきを約15%も抑制*したことが確認できています。もちろん、AIの設計はモデル別に行われておりターゲットにあった性能が発揮されるように設計されています。
*テストレンジでROGUE ST MAXドライバーとPARADYMをプレーヤーテストし、PARADYMの着弾範囲(楕円面積)が約15%縮小した結果に基づくもちろん、AIの設計はモデル別に行われています。
シリーズ中でもっともドローバイアスのヘッド
「PARADYM MAX FASTドライバー」は、シリーズのなかでもっともドローバイアスの性格が強く、高い打ち出し角を実現できるところが大きな特徴で、ヘッド後部には約5gのウェイトを搭載。慣性モーメントも飛距離性能も、前作のROGUE ST MAX FASTドライバーを上回る性能に仕上がっています。
最後まで気持ち良く振り切って、大きな飛距離
ヘッド形状は、スタンダードなPARADYMドライバーよりもストレッチバックされた、安心感のある丸いフォルムとなっています。また、接着型ホーゼルの採用をはじめ、軽量な設計となっており、しっかりとフィニッシュまで振り切っていくことができます。ロフト設定は、9.5度、10.5度、12度の3種類です。
(出典:キャロウェイ公式HP)
「ローグ ST」の特徴をご紹介
「ローグ ST」シリーズの売りとなる特徴とは
「ローグ ST」シリーズの主な特徴を簡単にご紹介します。
今回の大きな特徴は、以下の3つです。
「カートリッジ構造のタングステンウェイト」
「AI設計のフラッシュフェースSS22」
「JAILBREAK AI スピードフレーム」
カートリッジ構造のタングステンウェイト
ボール初速を上げるテクノロジーのひとつです。
ヘッド後方に約11gのウェイトを配置することで慣性モーメントを高め、寛容性とともにオフセンターヒット時の初速性能が向上し、飛距離アップと安定した弾道へ導くテクノロジーです。
簡単に言うと「回しにくさ、止めにくさ」です。一度回りだすと止めにくい。ゴルフクラブではこれが高いと一般的にスイングの安定性が向上します。
NEW タングステン・スピードカートリッジをヘッド最後方部に搭載
ROGUE STドライバーシリーズでは、新たにタングステン・スピードカートリッジを採用しました。2021年のEPICシリーズではスクリューウェイト、およびペリメーター・ウェイトをソール後部に搭載していましたが、タングステン・スピードカートリッジは横に長い形状で、搭載位置もヘッドの最後方部に移動。重心をより深く、低くすることができており、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現しています。なお、「ROGUE ST MAXドライバー」は、ややドローバイアス気味の特性を持つヘッドとなっています。
AI設計のフラッシュフェースSS22
ローグSTシリーズでも最新のAI設計のフェースが採用されています。名称はフラッシュフェース SS22となってアップグレードされています(エピックはフラッシュフェース SS21でした)。
これにより、スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップを実現。吹けない強い弾道、オフセンターヒットへの強さを発揮します。
AI設計のFLASHフェースSS22は、飛びの3要素までも最適化
「ROGUE ST MAXドライバー」には、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースSS22を採用しています。FLASHフェースSS22は、従来のようにボール初速の向上やターゲットゴルファーの打点位置が考慮されているだけではありません。今回は飛びの3要素である、スピン、打ち出し角、ボール初速の組み合わせまでも含めた新しいアルゴリズムによってAIが設計し、テスト。よりモデル別、ターゲットゴルファー別の最適化が進んだフェースへとアップグレードされています。
JAILBREAK AI スピードフレーム
芯が2本通っていてどこに当たっても飛ぶテクノロジーです。「ローグST」にも搭載しています。
前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。
NEW JAILBREAK AI スピードフレームにより、フェースが効率良くたわむように
2021年のEPICシリーズに初搭載されたJAILBREAK AI スピードフレームは、ROGUE STドライバーシリーズにおいて、形状に変更が加えられました。NEW JAILBREAK AI スピードフレームでは、下辺のフレームの高さをアップし、ソール側の剛性が向上。その結果、従来のようにインパクトのパワーがフェースに集中する効果はキープしつつ、クラウン側とソール側の剛性の違いによって、よりフェースが効率良くたわむようになりました。
「ローグ ST」MAX FASTドライバー独自の特徴
上記の他「ローグ ST」MAX FASTドライバーには以下の特徴があります。
ヘッド、シャフトの軽量化で、スイングスピードを向上
「ROGUE ST MAX FASTドライバー」は、アジャスタブルホーゼルを装備していないノーマルホーゼルとなっているため、とても軽量なヘッドに仕上がっており、超軽量な40g台のシャフトとともに、さらなるスイングスピードの向上をもたらしてくれます。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
「パラダイム」MAX FASTドライバーと「ローグ ST」 MAX FASTドライバーの比較
クラブのコンセプト比較
「パラダイム」MAX FASTドライバー
軽量による振りやすさを追求
楽に飛ばせるMAX FAST
「ローグ ST」MAX FASTドライバー
飽くなき最適化と軽量化でもっと速く、さらに遠くへ
「パラダイム」ドライバーは、楽に飛ばせる軽量で振り抜きの良さが特徴です。
一方、「ローグ ST」MAX FASTドライバーは、軽量化と最適化で速さと飛距離を特徴としています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「パラダイム」MAX FASTドライバーはこのようなデザインです。
青を基調とした模様に深みのあるデザインです。
そして、「ローグ ST」MAX FASTドライバーはこのようなデザインです。
通常のローグSTドライバーにシルバーを取り入れたデザインです。
上から見たヘッドの形状
まずは「パラダイム」MAX FASTドライバーから、
青系のデザインです。カーボンシャーシの境目がわかります。
そして「ローグ ST」MAX FASTドライバーです。
上から見たデザインは、ローグSTMAXドライバーと同じように見えます。
「パラダイム」 MAX FASTドライバーと「ローグ ST」 MAX FASTドライバーのスペックを比較
「パラダイム」 MAX FASTドライバーと「ローグ ST」MAX FASTドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「パラダイム」 MAX FASTドライバー | 「ローグ ST」 MAX FASTドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5,12.0 | 9.5,10.5 |
ライ角(°) | 59.5 | 59.5 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.75 |
クラブ重さ(g) | 278(SR) | 277(SR) |
シャフト重さ(g) | 48(SR) | 45(SR) |
シャフトトルク | 5.3 | 5.4 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D3 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「パラダイム」 MAX FASTドライバーは9.5度、10.5度、12.0度、「ローグ ST」 MAX FASTドライバーは9.5度、10.5度が用意されています。
ライ角
ライ角は同じです。
「パラダイム」 MAX FASTドライバーは59.5度、「ローグ ST」 MAX FASTドライバーも59.5度です。
クラブの重さ
クラブの重量は「パラダイム」 MAX FASTドライバーは278g、「ローグ ST」 MAX FASTドライバーは277gです。
クラブ重量は「パラダイム」 MAX FASTドライバーの方が1g重いです。
シャフトの重量は「パラダイム」 MAX FASTドライバーが48g、「ローグ ST」 MAX FASTドライバーは45gで、「パラダイム」 MAX FASTドライバーの方が3g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
キャロウェイ「パラダイム」MAX FASTドライバー:SPEEDER NX 40 for Callaway(SR)
キャロウェイ「ローグ ST」MAX FAST:SPEEDER NX 40 for Callaway(SR)
バランスの部分でご紹介しますが、「パラダイム」 MAX FASTドライバーがC9、「ローグ ST」MAX FASTドライバーはD3となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「パラダイム」 MAX FASTドライバーは5.3、「ローグ ST」MAX FASTドライバーは5.4です。
僅かな差ですが、相対的に「パラダイム」 MAX FASTドライバーは操作性が高く、「ローグ ST」MAX FASTドライバーは安定性が高いと言えます。
シャフト調子
シャフト調子は「パラダイム」 MAX FASTドライバーは中調子、「ローグ ST」MAX FASTドライバーも中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは同じです。
「パラダイム」 MAX FASTドライバーはD3、「ローグ ST」MAX FASTドライバーはD3です。
まとめ ~「パラダイム」 MAX FASTドライバーと「ローグ ST」MAX FASTドライバー~
「パラダイム」 MAX FASTドライバーと「ローグ ST」MAX FASTドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「パラダイム」ドライバーは「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味するネーミング。業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、着弾範囲のバラつきを約15%抑制。
加えて「パラダイム」MAX FASTドライバーは重量278g、振り抜きの良さによりヘッドスピードを向上させる軽量設計モデル。
・「ローグST」シリーズは、新テクノロジー「カートリッジ構造のタングステンウェイト」、進化させた「AI設計のフラッシュフェースSS22」「JAILBREAK AI スピードフレーム」を搭載し、スイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現。
・加えて「ローグ ST」MAX FASTドライバーは重量277g、振り抜きの良さによりヘッドスピードを向上させる軽量設計モデル。
・ライ角は「パラダイム」 MAX FASTドライバーは59.5度、「ローグ ST」MAX FASTドライバーも59.5度で同じ。
・クラブの総重量は、「パラダイム」 MAX FASTドライバーの方が1g重い。シャフト重量は「パラダイム」 MAX FASTドライバーの方が3g重い。
・シャフトトルクは「パラダイム」 MAX FASTドライバーは5.3で操作性が高い、「ローグ ST」MAX FASTドライバーも5.4で安定性が高い。わずかな差。
・バランスは「パラダイム」 MAX FASTドライバーはD3、「ローグ ST」MAX FASTドライバーはD3で同じ。
以上のような特徴です。
同じキャロウェイ同士を比較しました。両者とも軽量モデルです。「パラダイム」MAX FASTドライバーは微調整を加えてきました。
以上、「パラダイム」 MAX FASTドライバーと「ローグ ST」MAX FASTドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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