「タイトリスト」の軽量モデル「TSR1」ドライバーが、2023年2月23日に発売となります。
「TSR1 ドライバー」は、「TS1 ドライバー」(2019年)、「TSi1 ドライバー」(2021年)の後継で、ヘッドスピードの最大化とボール初速の加速を促す軽量モデルです。
今作は、ヘッドからグリップまでクラブ全体で軽量化し、先行の「TSR」シリーズ同様、空気抵抗を軽減するために改良された形状を採用。新たに振りやすさを追求した設計と、進化したエアロダイナミクス(空力)デザインで、高い打ち出し角と大きな飛距離を生みだします。
「TSR」シリーズのラインアップは、以下の4タイプです。
・TSR1…やさしさの軽量モデル
・TSR2…飛距離性能と安定感のバランス
・TSR3…「SureFit® CG トラック」で弾道調節
・TSR4…ソール2カ所のウエイト調整で低スピン
「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説【2022年モデル】
一方、キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズのドライバーを2023年2月下旬から発売すると発表しました。
「パラダイム」MAX FASTは「パラダイム」の軽量モデルです。
「PARADYM」は「Paradigm shift(パラダイムシフト)」に由来しています。
それまで当然と考えられていた「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味することからが付けられたネーミングです。
業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、さらに着弾範囲のバラつきを約15%抑制したとのことです。
ヘッドのラインナップは以下の4種類です
パラダイム | 飛びとやさしさのスタンダードモデル |
パラダイムX | やさしさとつかまり重視モデル |
パラダイムMAX FAST(マックスファクト) | つかまる軽量モデル |
パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド) | アスリート向けモデル |
パラダイムドライバーをやさしく簡単に解説【パラダイム、X、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違い】
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今回は、「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「TSR1」ドライバーの特徴をご紹介
「TSR1」「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーの特徴をまとめると以下の通りです。
イメージからすると「TSR2」の性能に軽量化をプラスした感じでしょうか。
テクノロジー | TSR1 | TSR2 | TSR3 | TSR4 |
ウルトラライトウェイト設計 | 〇 | |||
マルチプラトー VFTデザイン | 〇 | 〇 | 〇 | |
スピードリングVFTフェースデザイン |
〇 | |||
エアロスペース グレードチタン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
進化したエアロダイナミクス | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
SufeFit 調整機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
「SureFit® CG トラック」による精密チューニング | 〇 | |||
スピン性能を最適化するウェイト調整機能 | 〇 |
次から順番に説明していきます。
ウルトラライトウェイト設計
クラブ全体で軽量化を図りました。
クラブ全体で軽量化を追求
ヘッド設計だけでなくグリップ、シャフトに至るすべての要素で軽量化を追求することでクラブスピードを高め、さらなる高弾道によって飛距離アップに導きます。
マルチプラトー VFTデザイン(TSR1・TSR2・TSR4)
「TSR2」「TSR4」に採用されているフェースデザインのテクノロジーです。
この新しいデザインは、フェース内側全面の肉厚差を精密に設計し加工することで、高い反発力をフェースの広範囲で実現します。つまりオフセンターヒットしても、驚くほどの許容性とボールスピードをフェース全体で生み出すことができるのです。
エアロスペース グレードチタン
フェースに使用されている素材です。
TSRのフェースに使用されている素材は、NASAをはじめとする航空宇宙産業で採用されている希少なチタン素材です。採用理由はただ一つ、地球上で最も高いパフォーマンスをもつ素材であると考えるからです。強度、反発性、耐久性、すべての面で独自の特性を持ち、TSRドライバーの驚異的なスピードパフォーマンスを生み出す大きな原動力となっています。
進化したエアロダイナミクス
空気抵抗を抑えるクラブ形状のテクノロジーです。
タイトリスト スピードプロジェクトではそのスタート当初から、クラブスピードを向上させる重要な要素の一つとして“空気抵抗の低減“に取り組んできました。TSRメタルでは、ウェイトが格納されているソール後部の新しい”ボートテール”シェイプを含め、ヘッド全体のエアロダイナミクスを向上させ、スイング中の空気抵抗を抑えることに成功しています。
SufeFit 調整機能
ロフト角とライ角調整機能が付いています。いわゆるカチャカチャです。
よりフィットするドライバーは、より良いパフォーマンスを発揮します。SureFit調整機能は、フィッターにTSRの性能を個々のプレーヤーのニーズにピッタリと合わせる柔軟性を与え、より純粋で安定したコンタクトをサポートします。
(出典:タイトリスト公式HPより)
「パラダイム」ドライバーの特徴をご紹介
主な特徴は以下の5つです。
・約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
・新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
・シリーズでもっともドローバイアス
・振り抜きのよさと大きな飛距離
業界初※360°カーボンシャーシが起こしたパラダイムシフト
ヘッドの中間部分(シャーシ)がカーボンになり大幅に軽量化しました。
「まさに名前のとおりのパラダイムシフトを起こしたと言えるのが、業界初の360°カーボンシャーシです。ヘッドの中間部分のうち、クラウン側をトライアクシャルカーボン、ソール側をフォージドカーボンで構成し、金属部分を完全に排除。これにより従来では考えられなかったほどの軽量化と余剰重量の創出が達成され、飛距離性能とやさしさを極限まで妥協することなく最大化することが可能となりました。中間部の軽量化は、すべてチタンにした場合と比較して、じつに約44%にも上ります。※特許申請中
約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
どこ当たっても飛ぶ「JAILBREAKテクノロジー」も新しくなって軽量化しました。
ヘッド前方部では、最大限の飛距離性能を追い求めるべく、よりボールスピードを高めることのできる最適な形状をAIが設計。その結果として導かれたのが、フェースカップ構造、よりスリムな形状となったJAILBREAKテクノロジーでした。フェースカップは、新しいJAILBREAKテクノロジーの効果も手伝って、フェースの際までたわませることが可能。一方でJAILBREAKテクノロジーは、前作のJAILBREAK AI SPEED FRAMEよりも約25%軽量になりながら、ボディの剛性バランスをしっかりと維持し、フェース全体でボールスピードを向上させることに貢献しています。
新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
AI設計のフェースも一新しています。
AI FLASHフェースも、さらに複雑な演算を行わせたことで大きく進化を果たしました。今回は、飛びの3要素に加え、ボール着弾地点の範囲を小さくすることも考慮した新たなアルゴリズムによって、AIが設計開発。打点などがずれても、フェースが狙ったターゲットへと飛んでいく弾道に補正します。キャロウェイゴルフのテストでは、着弾範囲のバラつきを約15%も抑制*したことが確認できています。もちろん、AIの設計はモデル別に行われておりターゲットにあった性能が発揮されるように設計されています。
*テストレンジでROGUE ST MAXドライバーとPARADYMをプレーヤーテストし、PARADYMの着弾範囲(楕円面積)が約15%縮小した結果に基づくもちろん、AIの設計はモデル別に行われています。
シリーズ中でもっともドローバイアスのヘッド
「PARADYM MAX FASTドライバー」は、シリーズのなかでもっともドローバイアスの性格が強く、高い打ち出し角を実現できるところが大きな特徴で、ヘッド後部には約5gのウェイトを搭載。慣性モーメントも飛距離性能も、前作のROGUE ST MAX FASTドライバーを上回る性能に仕上がっています。
最後まで気持ち良く振り切って、大きな飛距離
ヘッド形状は、スタンダードなPARADYMドライバーよりもストレッチバックされた、安心感のある丸いフォルムとなっています。また、接着型ホーゼルの採用をはじめ、軽量な設計となっており、しっかりとフィニッシュまで振り切っていくことができます。ロフト設定は、9.5度、10.5度、12度の3種類です。
(出典:キャロウェイ公式HP)
「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバーの比較
クラブのコンセプト比較
「TSR1」ドライバー
ライトウェイト設計が生み出す驚きのスピード
振りやすさを追求したライトウェイト設計と進化した空力デザインにより、クラブスピードを最大化。ボールスピードを加速させ、高い打ち出しと大きな飛距離を生み出します。より速いスイングスピードで飛距離を伸ばしたいプレーヤーのポテンシャルを引き出し、ベストスコア達成に貢献します。
「パラダイム」MAX FASTドライバー
軽量による振りやすさを追求
楽に飛ばせるMAX FAST
「TSR1」ドライバーは、軽量モデルかつ高い許容性です。
一方、「パラダイム」ドライバーは、楽に飛ばせる軽量で振り抜きの良さが特徴です。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「TSR1」ドライバーはこのようなデザインです。
先行の「TSR2」ととてもよく似ています。
そして「パラダイム」MAX FASTドライバーはこのようなデザインです。
青を基調とした模様に深みのあるデザインです。
上から見たヘッドの形状
まずは「TSR1」ドライバーから、
黒のデザインにTSRのロゴがデザインされています。
こちらも「TSR2」とほぼ同じデザインのように見えます。
そして「パラダイム」MAX FASTドライバーです。
青系のデザインです。カーボンシャーシの境目がわかります。
「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバーのスペックを比較
「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「TSR1」ドライバー | 「パラダイム」MAX FASTドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.0,12.0 | 9.5,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 58.5 | 59.5 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.75 |
クラブ重さ(g) | 271(SR) | 278(SR) |
シャフト重さ(g) | 47(SR) | 48(SR) |
シャフトトルク | 5.8 | 5.3 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D2 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「TSR1」ドライバーは9.0度、10度、12.0度、「パラダイム」MAX FASTドライバーは9.5度、10.5度、12.0度が用意されています。
「TSR1」は調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「TSR1」ドライバーは58.5度、「パラダイム」MAX FASTドライバーは59.5度です。
「TSR1」ドライバーの方がフラットライトで相対的にスライス軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「TSR1」ドライバーは271g、「パラダイム」MAX FASTドライバーは278gです。
クラブ重量は「TSR1」ドライバーの方が7g軽いです。
シャフトの重さは、「TSR1」ドライバーは47g、「パラダイム」MAX FASTドライバーは48gで、「TSR1」ドライバーの方が1g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
タイトリスト「TSR1」ドライバー:TSP120 50(SR)
キャロウェイ「パラダイム」MAX FASTドライバー:SPEEDER NX 40 for Callaway(SR)
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「TSR1」ドライバーは5.8、「パラダイム」MAX FASTドライバーは5.3です。
僅かな差ですが、相対的に「TSR1」ドライバーの方が安定性が高い、「パラダイム」MAX FASTドライバーの方が操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「TSR1」ドライバーは中調子、「パラダイム」MAX FASTドライバーも中調子となっています。
中調子は、タメも作りやすくヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「TSR1」ドライバーはD2、「パラダイム」MAX FASTドライバーはD3です。
ヘッドを軽く感じるのは、「TSR1」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバー~
「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「TSR1」ドライバーは、ヘッドからグリップまでクラブ全体で軽量化。空気抵抗を軽減するために改良された形状を採用。新たに振りやすさを追求した設計と、進化したエアロダイナミクス(空力)デザインで、高い打ち出し角と大きな飛距離を生みだす。
・「パラダイム」ドライバーは「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味するネーミング。業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、着弾範囲のバラつきを約15%抑制。
加えて「パラダイム」MAX FASTドライバーは重量278g、振り抜きの良さによりヘッドスピードを向上させる軽量設計モデル。
・ライ角は「TSR1」ドライバーは58.5度、「パラダイム」MAX FASTドライバーは59.5度で、相対的に「TSR1」ドライバーの方がスライス軌道になりやすいセッティング。
・クラブの総重量は「TSR1」ドライバーの方が7g軽い。シャフト重量は「TSR1」ドライバーの方が1g軽い。
・シャフトトルクは「TSR1」ドライバーは5.8で相対的に安定性が高い、「パラダイム」MAX FASTドライバーは5.3で相対的に操作性が高い。
・バランスは「TSR1」ドライバーはD2、「パラダイム」MAX FASTドライバーはD3で、「TSR1」ドライバーの方がヘッドを軽く感じる。
以上のような特徴です。
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以上、「TSR1」ドライバーと「パラダイム」MAX FASTライバーの違いをまとめてみました。
両者とも軽量モデルですが、「TSR1」は「パラダイム」MAX FASTよりもさらに7g軽いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
タイトリスト「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説