「タイトリスト」の軽量モデル「TSR1」ドライバーが、2023年2月23日に発売となります。
「TSR1 ドライバー」は、「TS1 ドライバー」(2019年)、「TSi1 ドライバー」(2021年)の後継で、ヘッドスピードの最大化とボール初速の加速を促す軽量モデルです。
今作は、ヘッドからグリップまでクラブ全体で軽量化し、先行の「TSR」シリーズ同様、空気抵抗を軽減するために改良された形状を採用。新たに振りやすさを追求した設計と、進化したエアロダイナミクス(空力)デザインで、高い打ち出し角と大きな飛距離を生みだします。
「TSR」シリーズのラインアップは、以下の4タイプです。
・TSR1…やさしさの軽量モデル
・TSR2…飛距離性能と安定感のバランス
・TSR3…「SureFit® CG トラック」で弾道調節
・TSR4…ソール2カ所のウエイト調整で低スピン
「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説【2022年モデル】
一方、ヤマハは、「インプレス」の新シリーズ「ドライブスター」を2022年10月21日に発売しました。
ドライブスターのドライバーは、独自の初速アップテクノロジー「ブーストボックス」を搭載しています。
インパクト時の無駄な振動を抑え、エネルギーを最大限、ボール初速へ変換させるようにするなど、飛距離と直進性を進化させました。
今回は、「TSR1」ドライバーとインプレス「ドライブスター」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「TSR1」ドライバーの特徴をご紹介
「TSR1」「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーの特徴をまとめると以下の通りです。
イメージからすると「TSR2」の性能に軽量化をプラスした感じでしょうか。
テクノロジー | TSR1 | TSR2 | TSR3 | TSR4 |
ウルトラライトウェイト設計 | 〇 | |||
マルチプラトー VFTデザイン | 〇 | 〇 | 〇 | |
スピードリングVFTフェースデザイン |
〇 | |||
エアロスペース グレードチタン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
進化したエアロダイナミクス | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
SufeFit 調整機能 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
「SureFit® CG トラック」による精密チューニング | 〇 | |||
スピン性能を最適化するウェイト調整機能 | 〇 |
次から順番に説明していきます。
ウルトラライトウェイト設計
クラブ全体で軽量化を図りました。
クラブ全体で軽量化を追求
ヘッド設計だけでなくグリップ、シャフトに至るすべての要素で軽量化を追求することでクラブスピードを高め、さらなる高弾道によって飛距離アップに導きます。
マルチプラトー VFTデザイン(TSR1・TSR2・TSR4)
「TSR2」「TSR4」に採用されているフェースデザインのテクノロジーです。
この新しいデザインは、フェース内側全面の肉厚差を精密に設計し加工することで、高い反発力をフェースの広範囲で実現します。つまりオフセンターヒットしても、驚くほどの許容性とボールスピードをフェース全体で生み出すことができるのです。
エアロスペース グレードチタン
フェースに使用されている素材です。
TSRのフェースに使用されている素材は、NASAをはじめとする航空宇宙産業で採用されている希少なチタン素材です。採用理由はただ一つ、地球上で最も高いパフォーマンスをもつ素材であると考えるからです。強度、反発性、耐久性、すべての面で独自の特性を持ち、TSRドライバーの驚異的なスピードパフォーマンスを生み出す大きな原動力となっています。
進化したエアロダイナミクス
空気抵抗を抑えるクラブ形状のテクノロジーです。
タイトリスト スピードプロジェクトではそのスタート当初から、クラブスピードを向上させる重要な要素の一つとして“空気抵抗の低減“に取り組んできました。TSRメタルでは、ウェイトが格納されているソール後部の新しい”ボートテール”シェイプを含め、ヘッド全体のエアロダイナミクスを向上させ、スイング中の空気抵抗を抑えることに成功しています。
SufeFit 調整機能
ロフト角とライ角調整機能が付いています。いわゆるカチャカチャです。
よりフィットするドライバーは、より良いパフォーマンスを発揮します。SureFit調整機能は、フィッターにTSRの性能を個々のプレーヤーのニーズにピッタリと合わせる柔軟性を与え、より純粋で安定したコンタクトをサポートします。
(出典:タイトリスト公式HPより)
「ドライブスター」ドライバーの特徴をご紹介
インプレス「ドライブスター」ドライバーの特徴をご紹介します。
・「COUNTERWEIGHT SYSTEM」・・・ウェイトを最適に配置
インパクトエネルギーを最大限、ボール初速へ変換する「BOOSTBOX」を新搭載
ボール初速を高めるテクノロジーです。
フェース近傍をリング状に固定する「BOOSTRING」と、フェース周辺の剛性を高める「SPEEDBOX」を重ね合わせて進化した、独自の初速アップテクノロジー「BOOSTBOX」を新搭載しました。インパクト時の無駄な振動を抑え、インパクトエネルギーを最大限、ボール初速へ変換します。
感性を科学し「最も飛ぶ打点で打てる」を実現するヘッド形状
フェースを改良しています。
無意識のうちにヘッド高さの中央と認識した部分で打とうとするゴルファーの傾向に注目し、その部分と「最も飛ぶところ=フェース中心やや上部」とが一致するように、クラウン形状とフェースデザインを設計しました。これにより、打点がフェース上部に集まり、いつも通りのスイングでも“飛ぶ”打点でボールを捉えることができます。
独自の「COUNTERWEIGHT SYSTEM」を搭載し、ルール限界クラスの横慣性モーメントを実現
ウェイト配置の最適化です。
重心点を中心に、合計約25gのウェイトをトゥ、バック、ヒールの3点に最適に配置する独自の「COUNTERWEIGHT SYSTEM」を搭載したことで、ルール限界クラスの横慣性モーメント5,570g・cm²を実現しました。打点がブレても“曲がりにくい”“ボール初速が落ちない”圧倒的な飛びと直進性を生み出します。
大慣性モーメントと正統派の“イイ顔”の両立を実現
上から見た形状を改良しました。
横慣性モーメントの大きいクラブは、一般的に投影面積も大きくなる傾向がありますが、『inpres DRIVESTAR』では、バック方向の長さを短くシャープにし、ゴルファーが構えやすい正統派の形状を両立しています。
出典:ヤマハ公式HP
「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバーの比較
クラブのコンセプト比較
「TSR1」ドライバー
ライトウェイト設計が生み出す驚きのスピード
振りやすさを追求したライトウェイト設計と進化した空力デザインにより、クラブスピードを最大化。ボールスピードを加速させ、高い打ち出しと大きな飛距離を生み出します。より速いスイングスピードで飛距離を伸ばしたいプレーヤーのポテンシャルを引き出し、ベストスコア達成に貢献します。
「ドライブスター」ドライバー
シャープな顔で、圧倒的な飛びと直進性。
「TSR1」ドライバーは、軽量モデルかつ高い許容性です。
一方、「ドライブスター」ドライバーは、飛び直進性に加え、正統派の“イイ顔”の両立を実現しています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「TSR1」ドライバーはこのようなデザインです。
先行の「TSR2」ととてもよく似ています。
そして
「ドライブスター」ドライバーはこのようなデザインです。
前作同様の青系を踏襲しつつシャープなデザインです。
上から見たヘッドの形状
まずは「TSR1」ドライバーから、
黒のデザインにTSRのロゴがデザインされています。
こちらも「TSR2」とほぼ同じデザインのように見えます。
そして「ドライブスター」ドライバーです。
前作に比べてすっきりしたデザインになりました。
「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバーのスペックを比較
「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「TSR1」ドライバー | 「ドライブスター」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.0,12.0 | 9.5,10.5,11.5 |
ライ角(°) | 58.5 | 59.0 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 271(SR) | 284(SR) |
シャフト重さ(g) | 47(SR) | 51.5(SR) |
シャフトトルク | 5.8 | 5.5 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D2 | D5 |
ロフト角
ロフト角は、「TSR1」ドライバーは9.0度、10度、12.0度、「ドライブスター」ドライバーは9.5度、10.5度、11.5度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「TSR1」ドライバーは58.5度、「ドライブスター」ドライバーは59度です。
僅かな差ですが、「TSR1」ドライバーの方がフラットライトで相対的にスライス軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「TSR1」ドライバーは271g、「ドライブスター」ドライバーは284gです。
クラブ重量は「TSR1」ドライバーの方が13g軽いです。
シャフトの重さは、「TSR1」ドライバーは47g、「ドライブスター」ドライバーは51.5gで、「TSR1」ドライバーの方が4.5g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
タイトリスト「TSR1」ドライバー:TSP120 50(SR)
インプレス「ドライブスター」ドライバー:SPEEDER NX for Yamaha M423d(SR)
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「TSR1」ドライバーは5.8、「ドライブスター」ドライバーは5.5です。
僅かな差ですが、相対的に「TSR1」ドライバーの方が安定性が高い、「ドライブスター」ドライバーの方が操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「TSR1」ドライバーは中調子、「ドライブスター」ドライバーも中調子となっています。
中調子は、タメも作りやすくヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「TSR1」ドライバーはD2、「ドライブスター」ドライバーはD5です。
ヘッドを軽く感じるのは、「TSR1」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバー~
「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「TSR1」ドライバーは、ヘッドからグリップまでクラブ全体で軽量化。空気抵抗を軽減するために改良された形状を採用。新たに振りやすさを追求した設計と、進化したエアロダイナミクス(空力)デザインで、高い打ち出し角と大きな飛距離を生みだす。
・「ドライブスター」ドライバーは、インパクト時の無駄な振動を抑え、エネルギーを最大限、ボール初速へ変換させるようにするなど、飛距離と直進性が進化。
・ライ角は「TSR1」ドライバーは58.5度、「ドライブスター」ドライバーは59度で、相対的に「TSR1」ドライバーの方がスライス軌道になりやすいセッティング。
・クラブの総重量は「TSR1」ドライバーの方が13g軽い。シャフト重量は「TSR1」ドライバーの方が4.5g軽い。
・シャフトトルクは「TSR1」ドライバーは5.8で相対的に安定性が高い、「ドライブスター」ドライバーは5.5で相対的に操作性が高い。
・バランスは「TSR1」ドライバーはD2、「ドライブスター」ドライバーはD5で、「TSR1」ドライバーの方がヘッドを軽く感じる。
以上のような特徴です。
一度、試打して確かめてみたいですね。
以上、「TSR1」ドライバーと「ドライブスター」ドライバーの違いをまとめてみました。
インプレス「ドライブスター」のバランスはD5というのが少しレアなセッティングの印象です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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