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【アイアン編】「ステルスHD」と「パラダイム」の違いを比較解説【テーラーメイドvsキャロウェイ】

アイアン

テーラーメイドゴルフは2023年の最新モデルとなる「STEALTH 2」(ステルス2)シリーズを2023年2月17日に発売しました。

それに合わせ、アイアンは、「ステルスHD」アイアンが発売となります。本作は2022年に発売された「ステルス」アイアンの後継モデルではなく、ステルスシリーズの追加モデルとなります。

高弾道で飛ばせる中空構造で、番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導きます。

一方、キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズを2023年2月24日から発売します。アイアンは2023年3月3日発売予定です。

以下の3種類のラインナップです。

「パラダイム」アイアン スタンダードモデルやや上級者向け
「パラダイムX」アイアン 大きなヘッドでやさしめ
「パラダイムMAX FAST」アイアン 軽量かつ振り抜きやすい

今回は、ステルスHD」アイアンとスタンダードモデルの「パラダイム」 アイアンの違いを比較してみたいと思います。

ステルス2ドライバーパラダイムドライバーはこちらで紹介しています。

【ドライバー編】「ステルス2」と「パラダイム」の違いを比較解説

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「ステルスHD」アイアンの特徴

「ステルスHD」アイアンの売りとなるテクノロジーを紹介します。

番手別に設計されたテクノロジー

番手ごとの性能を最適化しています。

軽量ポリマー素材を使用する『キャップバックデザイン』を採用することで、軽量化と強度を併せ持った中空構造が完成。さらに、番手別に設計された『アシンメトリック・ドローフェースデザイン』を採用、#5-#7には『貫通型スピードポケット』を搭載し、番手毎に求められる性能を発揮。

安心感のあるヘッドデザイン

低重心設計で高弾道ショットを可能にします。

シャローヘッドとワイドソールデザインの低重心化設計で、高弾道のショットを可能にする。さらに、ソールが適度に湾曲した『ラウンドソール』が、どんなライからでも振りぬきやすく、適度なスピンでダイレクトにターゲットを狙える。

エコーダンピングシステム

心地よい打感と打音のテクノロジーです。

フルレングスのエコーダンピングシステムが、インパクトの衝撃によるクラブの振動を吸収し、心地よい打感と打音を生み出す。

(出典:テーラーメイド公式HPより)

「パラダイム」アイアンの特徴

「パラダイム」アイアンの売りとなるテクノロジーを見ていきましょう。

スピードフレーム構造で可能になったフォージド455フェースカップ

キャロウェイは、AIによる設計が特徴です。

フェースには、フォージド455フェースカップ+AI FLASHフェースを採用しています。このフェースカップ(I#4~I#8)は従来の素材のものよりも薄くつくることができており、ボールスピードの向上に貢献しています。このフェースカップは、大きなたわみでボディへのストレスをこれまで以上に大きくしますが、前述のスピードフレーム構造の採用によって搭載が可能になったものです。もちろん、鍛造ということで打感の面でも優れています。AI FLASHフェースは、ボールスピード、方向性、ミスヒットへの強さなどを最大限に追求しており、着弾地点のバラつきも大きく減少させています。

トウ側下部の2カ所にタングステンウェイトを搭載

ボールの初速アップとして新たな素材「カーペンター450」を採用しました。

フェース裏のトウ側下部とヘッド後方下部には、タングステン合金を設置しています。このデュアル・タングステン・ウェイティングとスピードフレーム構造により、「PARADYM」のアイアンシリーズは、より理想的な重心設計を実現しており、安定した飛び、やさしさの原動力となっています。

ウレタン・マイクロスフィアの範囲がさらに広く

低重心化のテクノロジーです。ミスヒットに強く、ボールも上がりやすくなります。

フェースの裏側下部には、キャロウェイ独自のウレタン・マイクロスフィアを搭載しています。今回は従来よりもさらに搭載範囲が広がっており、フレームの穴の高さぎりぎりまで、ぎっしりと注入。フェースの反発を邪魔することなく、インパクト時の無駄な振動を吸収し、プレーヤーの手に心地良いフィーリングを伝えてくれます。

ロフトも形状もオーソドックスな「PARADYMアイアン」

打感のフィーリングを向上しています。

シリーズには3モデルをラインアップしており、もっともオーソドックスなタイプが、「PARADYMアイアン」です。オフセットもほどよいものとなっていて構えやすく、ロフトはI#7で29度。APEXアイアンよりもわずかにストロングという設定です。番手はI#4~9、PW、AW、52の9本となっています。

(出典:キャロウェイ公式HPより)

「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアンの比較

クラブのコンセプト

「ステルスHD」アイアンアイアンと「パラダイム」アイアンは以下のようなコンセプトとなっています。

「ステルスHD」アイアン

正確なショットを、再現性高く
高弾道で飛ばせる中空構造『ステルスHDアイアン』。番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導く。

「パラダイム」アイアン

飛びとやさしさを別次元へ
構造から新しいスタンダードモデル

「ステルスHD」アイアンは、「中空構造」や「番手別設計」でやさしく安定したショットへ導きます。

一方、「パラダイム」アイアンは、やさしさと飛距離を売りにしています。

デザイン比較

「ステルスHD」アイアン

まず「ステルスHD」アイアンです。

やさしめで安定感のあるデザインです。

「パラダイム」アイアン

次に「パラダイム」アイアンはこのようなデザインです。

ややシンプルめでかっこいいデザインです。

「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアンのスペックを比較

さて「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアンのスペックを比較します。

番手ラインナップとロフト角

まずはアイアンでもっとも気になるロフト角を見てみます。

「ステルスHD」アイアン

番手 5番 6番 7番 8番 9番 PW AW SW
ロフト角(度) 23.5 26.5 30 34 38.5 44.5 49 54

「パラダイム」アイアン

番手 4番 5番 6番 7番 8番 9番 PW AW 52°
ロフト角(度) 20 23 26 29 33 37 42 47 52

ロフト角は、若干「パラダイム」アイアンの方がストロングロフトです。

「パラダイム」アイアンは4番から設定があります。

では次に、より細かく7番アイアンでスペックを比較してみます。

7番アイアンのスペック比較

7番アイアン同士で比較してみたいと思います。

シャフトについては、両方ともカーボンシャフトで比較します。

・テーラーメイド「ステルスHD」アイアンは、「TENSEI RED TM60 (’22)(R)

・キャロウェイ「パラダイム」アイアンは、「VENTUS TR 5 for Callaway(R)」

シャフトの硬さは「R」のもの同士で比較します。

項目  「ステルスHD」アイアン 「パラダイム」アイアン
ロフト角(°) 30 29
ライ角(°) 63.5 62.5
クラブ長さ(インチ) 37.25 37.0
クラブ重さ(g) 363 370
シャフト重さ(g) 61 47
シャフトトルク 3.1  4.4
シャフト調子 中調子 中調子
バランス C8 C9

ロフト角

「ステルスHD」アイアンは30度、「パラダイム」アイアンは29度と近しい設定です。

今回、「パラダイム」アイアンの方が全体的にストロングロフトです。

ライ角

ライ角は、「ステルスHD」アイアンは63.5度、「パラダイム」アイアンは62.5度です。

「ステルスHD」アイアンの方が、アップライトでフック軌道になりやすい。

「パラダイム」アイアンの方が、フラットライトでスライス軌道になりやすいと言えます。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「ステルスHD」アイアンは363g、「パラダイム」アイアンは370gです。

クラブ全体の重量は「ステルスHD」アイアンの方が7g軽いです。

シャフトの重量は

「ステルスHD」アイアンは61gです。

「パラダイム」アイアンは47g。

シャフトは「ステルスHD」アイアンの方が14g重いです。

シャフト重量はかなりの開きがあります。

シャフトトルク

シャフトトルクは大きな違いがあります。

シャフトトルクは

「ステルスHD」アイアンは3.1

「パラダイム」アイアンは4.4

となっています。

「ステルスHD」アイアンは相対的に、手を動かすとそれに合わせてヘッドが敏感に反応するので、操作性が高いということになります。

一方、相対的に「パラダイム」アイアンの方が手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強いということになります。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「ステルスHD」アイアン、「パラダイム」アイアンともに中調子です。

中調子は、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走るという万民向けのセッティングと言われます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。

元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。

中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。

中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

「ステルスHD」アイアンはC8、「パラダイム」アイアンはC9となっています。

「パラダイム」アイアンの方がヘッドを重く感じると言えそうです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします

まとめ ~「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアン~

「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアンを比較してみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「ステルスHD」アイアンは、高弾道で飛ばせる中空構造で、番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導く。

・「パラダイム」アイアンは、剛性が高く、かつ、低重心化も可能にするスピードフレーム構造を新たに開発。多くのプレーヤーが好むすっきりとしたヘッド形状でありながら、より大きなたわみでボールスピードを高める。

・ロフト角は、同じようなセッティングだが、ロングアイアンは「ステルスHD」アイアンがストロングロフト、ショートアイアンは「パラダイム」アイアンがストロングロフトの設定。

・クラブ重量は「ステルスHD」アイアンの方が7g軽い。シャフト重量は「ステルスHD」アイアンの方が14g重い。

・シャフトトルクは、「ステルスHD」アイアンは3.1で相対的に操作性が高い。「パラダイム」アイアンは、4.4で相対的に安定性が高い。

・バランスは、「ステルスHD」アイアンはD0、「パラダイム」アイアンはC9で、「パラダイム」アイアンの方がヘッドを重く感じる。

以上のような特徴ですが、実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。

以上、「ステルスHD」アイアンと「パラダイム」アイアンの違いをまとめてみました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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