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【アイアン編】「ステルスHD」と「ステルス」の違いを比較解説【テーラーメイド】

アイアン

テーラーメイドゴルフは2023年の最新モデルとなる「STEALTH 2」(ステルス2)シリーズを2023年2月17日に発売しました。

それに合わせ、アイアンは、「ステルスHD」アイアンが発売となります。本作は2022年に発売された「ステルス」アイアンの後継モデルではなく、ステルスシリーズの追加モデルとなります。

高弾道で飛ばせる中空構造で、番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導きます。

一方、テーラーメイドの2022年モデル「STEALTH」(ステルス)アイアンは2022年4月1日発売です。

前作SIM2では、2種類のアイアン(MAX、MAX OS)アイアンの2機種ありましたが、「ステルス」1種類のみ発売でした。

飛距離と寛容性、そしてフィーリングにも優れたディスタンスアイアンとのことです。

今回は、追加されたステルスHD」アイアンとの「ステルス」 アイアンの違いを比較してみたいと思います。

ステルス2ドライバーと前作ステルスドライバーはこちらで紹介しています。

【ドライバー編】「ステルス2」と「ステルス」の違いを比較解説

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「ステルスHD」アイアンの特徴

「ステルスHD」アイアンの売りとなるテクノロジーを紹介します。

番手別に設計されたテクノロジー

番手ごとの性能を最適化しています。

軽量ポリマー素材を使用する『キャップバックデザイン』を採用することで、軽量化と強度を併せ持った中空構造が完成。さらに、番手別に設計された『アシンメトリック・ドローフェースデザイン』を採用、#5-#7には『貫通型スピードポケット』を搭載し、番手毎に求められる性能を発揮。

安心感のあるヘッドデザイン

低重心設計で高弾道ショットを可能にします。

シャローヘッドとワイドソールデザインの低重心化設計で、高弾道のショットを可能にする。さらに、ソールが適度に湾曲した『ラウンドソール』が、どんなライからでも振りぬきやすく、適度なスピンでダイレクトにターゲットを狙える。

エコーダンピングシステム

心地よい打感と打音のテクノロジーです。

フルレングスのエコーダンピングシステムが、インパクトの衝撃によるクラブの振動を吸収し、心地よい打感と打音を生み出す。

(出典:テーラーメイド公式HPより)

「STEALTH」(ステルス)アイアンの特徴

「STEALTH」(ステルス)アイアンの売りとなるテクノロジーを見ていきましょう。

トウラップテクノロジー

トウラップテクノロジー」は低重心化のテクノロジーです。ボールの初速アップに貢献します。

今回のステルスアイアンの売りとなる特徴です。前作SIM2から「キャップバックデザイン(中空構造)」を採用していましたが、それにプラスされたテクノロジーです。

「キャップバックデザイン」&「トウラップテクノロジー」
トウ側に配置されていた約10gの金属を取り去り、生まれた余剰重量を最適配分する「トウラップテクノロジー」の採用により、さらなる低重心設計を実現。より低重心化したヘッド構造により、優れた「飛距離」、「寛容性」、「フィーリング」を兼ね備えたアイアンが生まれた。

ボール初速が向上

「キャップバッグデザイン」に新開発「トウラップテクノロジー」を採用したステルス アイアン。最適化されたスイートスポットに加え、進化した「キャップバッグデザイン」によりヘッド剛性が向上し、初速もアップ

エコーダンピングシステム

「エコーダンピングシステム」により、フォージドアイアンのような打感を実現。

フェースの裏側に配置されたエコーダンピングシステムは、フェース内に複数の衝撃吸収部分を設けることでフェースの反発力を損なうことなくインパクト時の衝撃と振動を低減し、 フォージドアイアンのような打音と打感を実現する

(出典:テーラーメイド公式HPより)

「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンの比較

クラブのコンセプト

「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンは以下のようなコンセプトとなっています。

「ステルスHD」アイアン

正確なショットを、再現性高く
高弾道で飛ばせる中空構造『ステルスHDアイアン』。番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導く。

「ステルス」アイアン

ディスタンスアイアンの新たなカタチ
フェースの反発性能を高め、より速いボール初速を実現するため「トウラップテクノロジー」を採用した新たなカタチのディスタンスアイアン。「飛距離」と「寛容性」、そして「フィーリング」にも優れた新たなアイアンが誕生した。

「ステルスHD」アイアンは、「中空構造」や「番手別設計」でやさしく安定したショットへ導きます。

一方、「STEALTH」(ステルス)アイアンは、「飛距離」、「寛容性」、そしてフォージドアイアンのような「フィーリング」です。

デザイン比較

「ステルスHD」アイアン

まず「ステルスHD」アイアンです。

やさしめで安定感のあるデザインです。

「ステルス」アイアン

次に「ステルス」アイアンです。

黒を基調としたデザインでかっこいいです。

ソール面には、フェース下部でも無駄なスピンを抑える「貫通型スピードポケット」が搭載されています。

「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンのスペックを比較

さて「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンのスペックを比較します。

番手ラインナップとロフト角

まずはアイアンでもっとも気になるロフト角を見てみます。

「ステルスHD」アイアン

番手 5番 6番 7番 8番 9番 PW AW SW
ロフト角(度) 23.5 26.5 30 34 38.5 44.5 49 54

「ステルス」アイアン

番手 5番 6番 7番 8番 9番 PW AW SW
ロフト角(度) 21 24 28 32 37 43 49 54

ロフト角は、若干「ステルス」アイアンの方がストロングロフトです。

やさしいコンセプトの「ステルスHD」の方がストロングロフトと思いがちですが違うようです。

では次に、より細かく7番アイアンでスペックを比較してみます。

7番アイアンのスペック比較

7番アイアン同士で比較してみたいと思います。

シャフトについては、両方ともカーボンシャフトで比較します。

・テーラーメイド「ステルスHD」アイアン「TENSEI RED TM60 (’22)(R)

・テーラーメイド「ステルス」アイアン「TENSEI RED TM60 (’22)(R)」

シャフトの硬さは「R」のもの同士で比較します。

項目  「ステルスHD」アイアン 「ステルス」アイアン
ロフト角(°) 30 28
ライ角(°) 63.5 63
クラブ長さ(インチ) 37.25 37.25
クラブ重さ(g) 363 366
シャフト重さ(g) 61 61
シャフトトルク 3.1 3.1
シャフト調子 中調子 中調子
バランス C8 D0

ロフト角

「ステルスHD」アイアンは30度、「ステルス」アイアンは28度です。

「ステルス」アイアンの方が全体的にストロングロフトです。

ライ角

ライ角は、「ステルスHD」アイアンは63.5度、「ステルス」アイアンは63度です。

「ステルスHD」アイアンの方が、僅かにアップライトでフック軌道になりやすいと言えます。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「ステルスHD」アイアンは363g、「ステルス」アイアンは366gです。

クラブ全体の重量は「ステルスHD」アイアンの方が3g軽いです。

シャフトの重量は同じです。

「ステルスHD」アイアンは61g

「ステルス」アイアンは61g

シャフトは同じシャフトです。

シャフトトルク

シャフトトルクは同じです。

「ステルスHD」アイアンは3.1

「ステルス」アイアンは3.1

となっています。

同じシャフトで比較しています。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「ステルスHD」アイアン、「ステルス」アイアンともに中調子です。

中調子は、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走るという万民向けのセッティングと言われます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。

元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。

中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。

中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

「ステルスHD」アイアンはC8、「ステルス」アイアンはD0となっています。

「ステルスHD」アイアンの方がヘッドを軽く感じると言えそうです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします

まとめ ~「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアン~

「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンを比較してみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「ステルスHD」アイアンは、高弾道で飛ばせる中空構造で、番手別設計による確かな飛距離性能とやさしさが正確で安定したショットへ導く。

・「ステルス」アイアンは、低重心化のテクノロジー「トウラップテクノロジー」で、ボールの初速アップ。

・ロフト角は、同じようなセッティングだが、ロングアイアンは「ステルスHD」アイアンがストロングロフト、ショートアイアンは「ステルス」アイアンがストロングロフトの設定。

・クラブ重量は「ステルスHD」アイアンの方が3g軽い。シャフト重量は同じ。

・シャフトトルクは、「ステルスHD」アイアン、「ステルス」アイアンともに、3.1で同じ。

・バランスは、「ステルスHD」アイアンはC8、「ステルス」アイアンはD0で、「ステルスHD」アイアンの方がヘッドを軽く感じる。

以上のような特徴です。

実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。

以上、「ステルスHD」アイアンと「ステルス」アイアンの違いをまとめてみました。

やさしさのコンセプトの「ステルスHD」アイアンよりも「ステルス」アイアンの方がストロングロフトです。飛びとやさしさの秘密は別にあるということでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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