キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズを2023年2月24日から発売しました。アイアンは2023年3月3日発売です。
以下の3種類のラインナップです。
「パラダイム」アイアン | スタンダードモデルやや上級者向け |
「パラダイムX」アイアン | 大きなヘッドでやさしめ |
「パラダイムMAX FAST」アイアン | 軽量かつ振り抜きやすい |
一方、スリクソンは、2022年11月19日に「スリクソン ZX5 Mk Ⅱ アイアン」と、「スリクソン ZX Mk Ⅱ ユーティリティアイアン」をから販売しました。
フェース周辺部に配した溝「スピードグルーブ」と最適なフェース肉厚設計の「MAINFRAME Mk Ⅱ」(メインフレーム マークツー)がスリクソン史上最速のボールスピードを実現。優れたボールスピードに加え、外観、スピン、操作性などバランスの取れたオールマイティーなアイアンとなっています。
今回は、「パラダイム」アイアンとスタンダードモデルの「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンの違いを比較してみたいと思います。
ドライバー比較はこちらで紹介しています。
「パラダイム」と「ZX5 Mk II」ドライバーの違いを比較解説
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「パラダイム」アイアンの特徴
「パラダイム」アイアンの売りとなるテクノロジーを見ていきましょう。
スピードフレーム構造で可能になったフォージド455フェースカップ
キャロウェイは、AIによる設計が特徴です。
フェースには、フォージド455フェースカップ+AI FLASHフェースを採用しています。このフェースカップ(I#4~I#8)は従来の素材のものよりも薄くつくることができており、ボールスピードの向上に貢献しています。このフェースカップは、大きなたわみでボディへのストレスをこれまで以上に大きくしますが、前述のスピードフレーム構造の採用によって搭載が可能になったものです。もちろん、鍛造ということで打感の面でも優れています。AI FLASHフェースは、ボールスピード、方向性、ミスヒットへの強さなどを最大限に追求しており、着弾地点のバラつきも大きく減少させています。
トウ側下部の2カ所にタングステンウェイトを搭載
ボールの初速アップとして新たな素材「カーペンター450」を採用しました。
フェース裏のトウ側下部とヘッド後方下部には、タングステン合金を設置しています。このデュアル・タングステン・ウェイティングとスピードフレーム構造により、「PARADYM」のアイアンシリーズは、より理想的な重心設計を実現しており、安定した飛び、やさしさの原動力となっています。
ウレタン・マイクロスフィアの範囲がさらに広く
低重心化のテクノロジーです。ミスヒットに強く、ボールも上がりやすくなります。
フェースの裏側下部には、キャロウェイ独自のウレタン・マイクロスフィアを搭載しています。今回は従来よりもさらに搭載範囲が広がっており、フレームの穴の高さぎりぎりまで、ぎっしりと注入。フェースの反発を邪魔することなく、インパクト時の無駄な振動を吸収し、プレーヤーの手に心地良いフィーリングを伝えてくれます。
ロフトも形状もオーソドックスな「PARADYMアイアン」
打感のフィーリングを向上しています。
シリーズには3モデルをラインアップしており、もっともオーソドックスなタイプが、「PARADYMアイアン」です。オフセットもほどよいものとなっていて構えやすく、ロフトはI#7で29度。APEXアイアンよりもわずかにストロングという設定です。番手はI#4~9、PW、AW、52の9本となっています。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
「ZX5 Mk Ⅱ」 アイアンの特徴
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンの売りとなるテクノロジーを見ていきましょう。
さらなるボールスピードを追求し、 進化した革新のテクノロジー
飛距離と正確性の両立のテクノロジーです。
さらに進化した「MAINFRAME Mk II」が驚異的なボールスピードを生み出し、
大きな飛距離と正確性を実現。
スリクソン史上最速のボールスピード
反発性能のテクノロジーです。
フェース周辺部に配した溝「スピードグルーブ」と最適なフェース肉厚設計により、
フェースのたわみがさらに大きくなり反発性能が向上。
スピンコントロール性能
溝を番手ごとに設計しています。
最適なスピンを生み出し、状況に応じたパフォーマンスを発揮する「番手別溝設計」であらゆる状況でも安定した飛距離を実現します
卓越した安定性と操作性
ソール形状を改良しています。
ソール形状、バンス角の最適な設計によりインパクト時の抜けの良さがさらに向上した「新・TOUR V.T.SOLE(ツアー ヴィ ティ ソール)」で安定性と操作性が向上しました。
ショットを自在にコントロール
スイング軌道に合わせバンス角を最適設計。さまざまなショットで芝との接触を最小限に抑えることで、キレのある打感とさらなる安定性を発揮します。
(出典:ダンロップ公式HPより)
「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンの比較
クラブのコンセプト
「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは以下のようなコンセプトとなっています。
「パラダイム」アイアン
飛びとやさしさを別次元へ
構造から新しいスタンダードモデル
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアン
「MAINFRAME Mk II」がもたらすスリクソン史上最大のボールスピード、シャープなフォルムに、操作性、寛容性、フィーリングすべてを兼ね備えたZX5 Mk II アイアン。
「パラダイム」アイアンは、やさしさと飛距離を売りにしています。
一方、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは、操作性、寛容性を両立したオールマイティアイアンを強調しています。
デザイン比較
「パラダイム」アイアン
まず「パラダイム」アイアンはこのようなデザインです。
ややシンプルめでかっこいいデザインです。
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアン
次に「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンはこのようなデザインです。
無駄のないデザインのアイアンです。
「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンのスペックを比較
「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンのスペックを比較します。
番手ラインナップとロフト角
まずはアイアンでもっとも気になるロフト角を見てみます。
「パラダイム」アイアン
番手 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | AW | ― | 52° |
ロフト角(度) | 20 | 23 | 26 | 29 | 33 | 37 | 42 | 47 | ― | 52 |
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアン
番手 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | AW | SW |
ロフト角(度) | 22 | 24 | 27 | 31 | 35 | 39 | 44 | 50 | 56 |
ロフト角は、「パラダイム」アイアンの方がストロングロフトでロフト角が立っています。
両者ともアイアンは4番から設定があります。
「パラダイム」アイアンの方が難しめの印象です。
では次に、より細かく5番アイアンでスペックを比較してみます。
5番アイアンのスペック比較
5番アイアン同士で比較してみたいと思います。
シャフトについては、両方ともカーボンシャフトで比較します。
・キャロウェイ「パラダイム」アイアンは、「VENTUS TR 5 for Callaway(R)」
・スリクソン「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは、「Diamana ZX-II for IRON(R)」
シャフトの硬さは「R」のもの同士で比較します。
項目 | 「パラダイム」アイアン | 「ZX5 Mk Ⅱ」アイアン |
---|---|---|
ロフト角(°) | 23 | 24 |
ライ角(°) | 61.5 | 61 |
クラブ長さ(インチ) | 38.25 | 37.5 |
クラブ重さ(g) | 357 | 374 |
シャフト重さ(g) | 47 | 61.5 |
シャフトトルク | 4.4 | 3.5 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | C9 | D0 |
ロフト角
「パラダイム」アイアンは23度、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは24度です。
「パラダイム」の方が全体的にストロングロフトです。
ライ角
ライ角は、「パラダイム」アイアンは61.5、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは61度です。
僅かな差ですが、「パラダイム」アイアンの方が、アップライトでフック軌道になりやすいといえます。
クラブの重さ
クラブの重量は「パラダイム」アイアンは357g、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは374gです。
クラブ全体の重量は「パラダイム」アイアンの方が17g軽いです。
シャフトの重量は
「パラダイム」アイアンは47g。
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは61.5g。
シャフトは「パラダイム」アイアンの方が14.5g軽いです。
シャフトトルク
シャフトトルクは違います。
「パラダイム」アイアンは4.4
「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは3.5
となっています。
「パラダイム」アイアンは相対的に安定性が高い、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは操作性が高い、と言えます。
シャフト調子
シャフト調子は「パラダイム」アイアン、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンともに中調子です。
中調子は、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走るという万民向けのセッティングと言われます。
バランス
「パラダイム」アイアンはC9、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンはD0となっています。
「パラダイム」アイアンの方がヘッドを軽く感じると言えそうです。
まとめ ~「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアン~
「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンを比較してみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「パラダイム」アイアンは、剛性が高く、かつ、低重心化も可能にするスピードフレーム構造を新たに開発。多くのプレーヤーが好むすっきりとしたヘッド形状でありながら、より大きなたわみでボールスピードを高める。
・「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは、優れたボールスピードに加え、外観、スピン、操作性などバランスの取れたオールマイティーなアイアン。
・ロフト角は、「パラダイム」アイアンの方がストロングロフトで、ロフトが立っている
・クラブ重量は、5番アイアンで「パラダイム」アイアンの方が17g軽い。シャフト重量は「パラダイム」アイアンの方が14.5g軽い。
・シャフトトルクは、「パラダイム」アイアンは4.4で相対的に安定性が高い、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンは3.5で操作性が高い。
・バランスは、「パラダイム」アイアンはC9、「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンはD0で、「パラダイム」アイアンの方がヘッドを軽く感じる。
以上のような特徴です。
「パラダイム」アイアンの方がストロングロフトで、重量も軽いためやさしめの印象です。
実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。
以上、「パラダイム」アイアンと「ZX5 Mk Ⅱ」アイアンの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。