PING「i230」アイアンは、スピン性能、打感などすべての要素を向上させたよりブレないアイアンとして誕生しました。
前作「i210」から4年、2023年1月19日発売です。
主な特徴は、ブレないヘッド。
バックフェース全面に衝撃吸収性に優れた素材を使用し、インパクト時の衝撃を抑え、ソフトな打感と打球音を生み出します。
一方、キャロウェイゴルフは2023年の最新モデルとなる「PARADYM」(パラダイム)シリーズのアイアンは2023年3月3日発売です。
以下の3種類のラインナップです。
「パラダイム」アイアン | スタンダードモデルやや上級者向け |
「パラダイムX」アイアン | 大きなヘッドでやさしめ |
「パラダイムMAX FAST」アイアン | 軽量かつ振り抜きやすい |
今回は、PING「i230」アイアンとキャロウェイ「パラダイム」アイアンの違いを比較してみます。
G430ドライバー比較はこちらで紹介しています。
PING(ピン)「G430」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、SFT、LSTの違い】
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「i230」アイアンの特徴
「i230」アイアンの特徴を紹介します。
進化した打感とブレないヘッドだから、狙える
今回の目玉となる特徴。ブレないヘッドのテクノロジーです。
バックフェース全面にエラストマー・インサートを搭載した新構造で、ミスヒット時でも心地良い打感と打球音を生み出す。
余剰重量を最適な箇所に配置することで、前作よりも低重心で高MOIとなり、さらにブレないヘッドへと進化した。
ラフからでも飛距離コントロールに優れたマイクロマックス・グルーヴ
ラフに強い溝の構造です。
各溝の角度と間隔を最適化し、従来よりも溝の本数を増やしたことで、あらゆるシチュエーションで求められる摩擦力とスピン量を実現。
濡れた状態やラフからでも飛距離コントロール性能と再現性が向上し、ピンを狙える。
重量周辺配分設計で高い寛容性
ウェイトにより寛容性がアップしています。
高比重ウェイトを搭載することで寛容性がアップ。究極の重量周辺配分でミスヒット時においてもブレが少ない。
ロングアイアンがコンパクトに
ロングアイアンのヘッドサイズがコンパクトになりました。
番手毎のヘッドサイズのフローを合わせるためにロングアイアンのヘッドサイズが前作よりもコンパクトに。
ミドルアイアン、ショートアイアンのサイズは変わらず、全番手で構えやすい印象へと進化した。
CTPエラストマー
番手ごとに重心を変えて最適化を図っています。
理想の重心に近づけるため、ロングアイアン~ショートアイアンまでCTPエラストマーを各番手毎に配置とサイズを変えている。
番手間の飛距離が最適に
1番手の間隔が11ヤードで設計しています。
各番手間の飛距離ギャップが平均約11ヤード*と揃えやすいロフト設計。
*プレイヤーテスト結果/当社調べ
選べるシャフトラインナップ
シャフトは以下のラインナップがあります。
カーボンシャフトは2種類
・ALTA J CB BLACK(日本専用の高弾道用シャフト)
・PING TOUR 2.0 CHROME Iクローム アイ(しっかりと叩ける中弾道用シャフト)
スチールシャフトは5種類
・N.S.PRO 850GH neo
・N.S.PRO 950GH neo
・N.S.PRO MODUS³ TOUR 105
・N.S.PRO MODUS³ TOUR 115
・DG EX TOUR ISSUE
(出典:PING公式HPより)
「パラダイム」アイアンの特徴
「パラダイム」アイアンの売りとなるテクノロジーを見ていきましょう。
スピードフレーム構造で可能になったフォージド455フェースカップ
キャロウェイは、AIによる設計が特徴です。
フェースには、フォージド455フェースカップ+AI FLASHフェースを採用しています。このフェースカップ(I#4~I#8)は従来の素材のものよりも薄くつくることができており、ボールスピードの向上に貢献しています。このフェースカップは、大きなたわみでボディへのストレスをこれまで以上に大きくしますが、前述のスピードフレーム構造の採用によって搭載が可能になったものです。もちろん、鍛造ということで打感の面でも優れています。AI FLASHフェースは、ボールスピード、方向性、ミスヒットへの強さなどを最大限に追求しており、着弾地点のバラつきも大きく減少させています。
トウ側下部の2カ所にタングステンウェイトを搭載
ボールの初速アップとして新たな素材「カーペンター450」を採用しました。
フェース裏のトウ側下部とヘッド後方下部には、タングステン合金を設置しています。このデュアル・タングステン・ウェイティングとスピードフレーム構造により、「PARADYM」のアイアンシリーズは、より理想的な重心設計を実現しており、安定した飛び、やさしさの原動力となっています。
ウレタン・マイクロスフィアの範囲がさらに広く
低重心化のテクノロジーです。ミスヒットに強く、ボールも上がりやすくなります。
フェースの裏側下部には、キャロウェイ独自のウレタン・マイクロスフィアを搭載しています。今回は従来よりもさらに搭載範囲が広がっており、フレームの穴の高さぎりぎりまで、ぎっしりと注入。フェースの反発を邪魔することなく、インパクト時の無駄な振動を吸収し、プレーヤーの手に心地良いフィーリングを伝えてくれます。
ロフトも形状もオーソドックスな「PARADYMアイアン」
打感のフィーリングを向上しています。
シリーズには3モデルをラインアップしており、もっともオーソドックスなタイプが、「PARADYMアイアン」です。オフセットもほどよいものとなっていて構えやすく、ロフトはI#7で29度。APEXアイアンよりもわずかにストロングという設定です。番手はI#4~9、PW、AW、52の9本となっています。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンの比較
クラブのコンセプト
「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンは以下のようなコンセプトとなっています。
「i230」アイアン
世界中のプロたちから圧倒的な信頼を集め、メジャーをはじめ多くのツアーを席巻したi210アイアン。さらなる勝利のため、4年の歳月を経て、スピン性能、打感などすべての要素を向上させた、よりブレない「i230」アイアンが誕生。その完成度は、ワンランク上を目指すすべてのゴルファーの最強の武器となるだろう。
「パラダイム」アイアン
飛びとやさしさを別次元へ
構造から新しいスタンダードモデル
「i230」アイアンは、4年ぶりのリニューアル。ブレないアイアンが特徴です。
一方、「パラダイム」アイアンは、やさしさと飛距離を売りにしています。
デザイン比較
「i230」アイアン
まず「i230」アイアンはこのようなデザインです。
無駄のないシンプルでかっこいいデザインです。
「パラダイム」アイアン
次に「パラダイム」アイアンはこのようなデザインです。
すっきりめのかっこいいデザインです。
「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンのスペックを比較
「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンのスペックを比較します。
番手ラインナップとロフト角
まずはアイアンでもっとも気になるロフト角を見てみます。
「i230」アイアン
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | SW |
ロフト角(度) | 19 | 22.5 | 26 | 29.5 | 33 | 37 | 41 | 45 | 50 |
「パラダイム」アイアン
番手 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | AW | ― | 52° |
ロフト角(度) | 20 | 23 | 26 | 29 | 33 | 37 | 42 | 47 | ― | 52 |
ロフト角は、「i230」アイアンよりも「パラダイム」アイアンの方がストロングロフトです。
7番のロフト角は「i230」アイアン33度、「パラダイム」アイアン29度です。
「パラダイム」アイアンの8番が33度なので1番手違います。
「i230」アイアンは3番から、「パラダイム」アイアンは4番から設定があります。
では次に、より細かく7番アイアンでスペックを比較してみます。
7番アイアンのスペック比較
7番アイアン同士で比較してみたいと思います。
シャフトについては、両方ともスチールシャフトで比較します。
・ピン「i230」アイアンは、「N.S.PRO MODUS³ TOUR 105(S)」
・キャロウェイ「パラダイム」アイアンは、「N.S.PRO 950GH neo(S)」
シャフトの硬さは「S」のもの同士で比較します。
項目 | 「i230」アイアン | 「パラダイム」アイアン |
---|---|---|
ロフト角(°) | 33 | 29 |
ライ角(°) | 62 | 62.5 |
クラブ長さ(インチ) | 37 | 37 |
クラブ重さ(g) | 410 | 416 |
シャフト重さ(g) | 106.5 | 98 |
シャフトトルク | 1.7 | 1.7 |
シャフト調子 | 元調子 | 中調子 |
バランス | D1 | D1 |
ロフト角
「i230」アイアンは33度、「パラダイム」アイアンは29度です。
「i230」アイアンはアスリート向けアイアンのロフト角です。
ライ角
ライ角は、「i230」アイアンは62度、「パラダイム」アイアンは62.5度です。
僅かな差ですが、「i230」アイアンは相対的にスライス軌道になりやすい、「パラダイム」アイアンは相対的にフック軌道になりやすいセッティングと言えます。
クラブの重さ
クラブの重量は「i230」アイアンは410g、「パラダイム」アイアンは416gです。
クラブ全体の重量は「i230」アイアンの方が6g軽いです。
シャフトの重量は、「i230」アイアンの方が8.5g重いです。
以下のシャフトで比較しています。
・ピン「i230」アイアンは、「N.S.PRO MODUS³ TOUR 105(S)」
・キャロウェイ「パラダイム」アイアンは、「N.S.PRO 950GH neo(S)」
シャフトトルク
シャフトトルクは同じです。
「i230」アイアンは1.7
「パラダイム」アイアンは1.7
となっています。
安定性と操作性指標は同じです。
シャフト調子
シャフト調子は「i230」アイアンは元調子、「パラダイム」アイアンは中調子です。
元調子はタメが作りやすいが、つかまりにくく、ボールを叩くパワーのあるゴルファー向けです。
中調子は、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けです。
バランス
バランスは、「i230」アイアン、「パラダイム」アイアンともにD1となっています。
まとめ ~「i230」アイアンと「パラダイム」アイアン~
「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンを比較してみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「i230」アイアンは、バックフェース全面に衝撃吸収性に優れた素材を使用し、インパクト時の衝撃を抑え、ソフトな打感と打球音を生み出す。
・「パラダイム」アイアンは、剛性が高く、かつ、低重心化も可能にするスピードフレーム構造を新たに開発。多くのプレーヤーが好むすっきりとしたヘッド形状でありながら、より大きなたわみでボールスピードを高める。
・ロフト角は、「i230」アイアンよりも「パラダイム」アイアンの方がストロングロフト(ロフトが立っている)。
・クラブ重量は、7番アイアンで「i230」アイアンの方が6g軽い。シャフト重量は「i230」アイアンの方が8.5g重い。
・シャフトトルクは、「i230」アイアン、「パラダイム」アイアン両者とも1.7で同じ。
・バランスは、「i230」アイアン、「パラダイム」アイアンともにD1で同じ。
以上のような特徴です。
「i230」アイアンはアスリート向けのアイアンで、「パラダイム」アイアンよりもハードなセッティングです。
以上、「i230」アイアンと「パラダイム」アイアンの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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