ダンロップの2大ブラント「ゼクシオ」と「スリクソン」
ゼクシオはアベレージゴルファー向け、スリクソンは上級者向け
広く一般に知られるイメージですが、具体的にどのように違うのでしょうか。
個々のシリーズやクラブの違いはあるものの、今回は2つブランドの違いの傾向をまとめてみました。
主にゼクシオ11(イレブン)とスリクソンの中で少しアスリート寄りのスリクソンZ785の2モデルの比較で検討してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
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【2022年】ゼクシオとスリクソンの違いを解説【ゼクシオ12とスリクソンZX5 Mk IIで比較】
ゼクシオとスリクソンの違い
イメージイニシャルの違い
ゼクシオとスリクソンにはそれぞれのブランドイメージのイニシャルがあります。
ゼクシオは「X」
スリクソンは「Z」
ゼクシオはスペルがXXIOであったりゼクシオイレブンの兄弟クラブ「ゼクシオエックス」というクラブを発売したりと「X」がイメージです。
【ゴルフコラム】ゼクシオはシニア向けという誤解【ゼクシオエックス登場!】
これに対し、スリクソンは例えばZ785とシリーズの頭文字に「Z」使ったりしています。
これはフィーリング、好みの問題ですね。
クラブのコンセプト
ゼクシオはやさしく飛ばせる。
スリクソンは操る楽しさです。
このコンセプトはカタログの文言によく表れています。
引用しますと、
ゼクシオイレブンドライバー
「飛びのパワーポジション」でもっと振りやすく。インパクトが決まる。”王道進化”ゼクシオイレブンドライバ-
スリクソンZ785ドライバー
圧倒的な飛距離性能とやさしさ クラブを操る喜びも忘れない スリクソン Z785 ドライバー。
ゼクシオはミスに強いイメージを受けます。
一方、スリクソンは優しさも残しつつ、操作する楽しさを追及しています。
クラブの重さの傾向
相対的にゼクシオは軽い、スリクソンは重い。
では、本当か実際のデータを見てみましょう。
・ゼクシオイレブンドライバー
ヘッド重量196g、クラブ重量280g
・スリクソンZ785ドライバー
ヘッド重量199g、クラブ重量303g(Miyazaki Mahanaシャフト)
クラブ重量は約20gの差がありますが、この20gの違いは明確にわかる重量の違いです。
そのため、ある程度パワーに自信がある人はスリクソンを選ぶ傾向があります。
ドライバー性能の違い
つかまりやすいゼクシオ、叩けるスリクソン
ゼクシオは、多くのアベレージゴルファーの悩みであるスライスが出にくい構造になっています。
フェースが僅かに左方向を向いていたり、振り遅れを防止するような設計になっています。
一方スリクソンは、フェースがややオープン気味の設定になっています。これは上級者によくありがちな「つかまりすぎ」を防ぐための設計です。
安定性のゼクシオ、操作性のスリクソン
次に安定性の指標ともいえるトルクを比較します。
トルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。
このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。
よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。
要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。
ではデータを見てみます。
ゼクシオイレブンドライバーは、トルク6.4(SRシャフト)
スリクソンZ785ドライバーは、トルク5.0(SRシャフト)
つまり、ゼクシオの方が手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い。
一方、スリクソンは少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高いということになります。
調整機能の有り無し
スリクソンのドライバーにはロフト角、フェース、ライ角の調整機能があります。
好きな人は好きな、カチャカチャです。
先ほど、スリクソンは左に行きにくいクラブとご紹介しましたが、これによってフェースをクローズにすることもできますので、自分に合ったカスタマイズができます。
ここにもスリクソンの操る楽しさが出ています。
カスタムが好きな方、クラブの知識がある方は使いこなすのが楽しいクラブです。
アイアンの違い
ソールの厚さ
これは現物を見ていただく方がよいと思いますが、ソールが厚いのはゼクシオです。
ソールが厚いとダフリなどのミスに強いです。
一方、スリクソンはソールが薄いですが、その分、振り抜きがよいという特徴があります。
ロフト
ゼクシオイレブンとスリクソンZ785のロフト角を比較してみましょう。
アイアンで最も気になる部分だと思います。
ゼクシオイレブンアイアン
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW |
ロフト角(度) | - | - | 22 | 25 | 28 | 32 | 37 | 42 |
スリクソンZ785アイアン
番手 | 3番 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW |
ロフト角(度) | 20 | 22 | 25 | 28 | 32 | 36 | 41 | 46 |
ゼクシオの7番が28度で、スリクソンの6番が28度ですからちょうど一番手違っていることがわかると思います。
つまり、ゼクシオの方がストロングロフトになっています。
スリクソンもマッスルバックのアスリート向けアイアンと比べればややストロングロフトと言えます。
これは時代の潮流ということでしょうか。
番手のラインナップについて、スリクソンは3番から用意されていますが、ゼクシオは5番からとなっています。
シャフトとクラブ重量
ゼクシオはカーボンと軽めのスチールシャフトの2種類が用意されています。
カーボンシャフトの5番アイアンの重量は354gとなっています。
スリクソンは、カーボンの設定はなくスチールのみ4種類です。重いダイナミックゴールドも用意されています。
5番アイアンの重量は424g(ダイナミックゴールドシャフト)、408g(N.S.PRO950)となっています。
ゼクシオとスリクソンは、かなりの重量の差があると思います。
まとめ ~ゼクシオかスリクソンか~
ゼクシオとスリクソンの違いをまとめてみました。
単にアベレージゴルファー向け、上級者向けと言い切れないいろいろな特性があることがわかりますね。
私見ですが、これまでのまとめとして、ゼクシオとスリクソンを選ぶにあたってのポイントをいくつか紹介したいと思います。
・スライス傾向な方はゼクシオ、フック傾向な方はスリクソン
・安定性が欲しい方はゼクシオ、操作性を重視したい方はスリクソン
・完成品を決め打ちで使いたい方はゼクシオ、自分でカスタマイズしたい方はスリクソン
・最近パワーが気になる方はゼクシオ、パワーに自信がある方はスリクソン
そしてなにより、実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切です。
お店のクラフトマンに相談してみましょう。
いつも自分と一緒のクラブですからぜひ気に入ったものを使いたいですね。
以上、ゼクシオとスリクソンの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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