キャロウェイゴルフは2024年の最新モデルとなる「パラダイム Ai スモーク」シリーズのドライバーを2024年2月2日に発売すると発表しました。
前作「パラダイム」の名前を継承。「スモーク」は英語のスラングで「煙が立つほど速い」という意味があります。
最大の特徴はAIを駆使した「Ai スマートフェース」。
100万以上のデータポイントをAIにインプットし、スーパーコンピューター上で5万回の設計とテスト。
どんな打ち方やヘッドの入り方をしても、ボールスピードやスピン量、打ち出しを最適に補正することが可能となりました。
ヘッドのラインナップは以下の4種類です。
MAX | 飛びとやさしさのスタンダードモデル |
MAX D | やさしさとつかまり重視モデル |
MAX FAST(マックスファクト) | つかまる軽量モデル |
♦♦♦(トリプルダイヤモンド) | 操作性の高いアスリートモデル |
「パラダイム Ai スモーク」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、MAX D、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違いとは?】
一方、前作「パラダイム」シリーズのドライバーは2023年2月24日の発売です。
「PARADYM」は「Paradigm shift(パラダイムシフト)」に由来しています。
それまで当然と考えられていた「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味することからが付けられたネーミングです。
業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、さらに着弾範囲のバラつきを約15%抑制したとのことです。
ヘッドのラインナップは以下の4種類です
パラダイム | 飛びとやさしさのスタンダードモデル |
パラダイムX | やさしさとつかまり重視モデル |
パラダイムMAX FAST(マックスファクト) | つかまる軽量モデル |
パラダイム♦♦♦(トリプルダイヤモンド) | アスリート向けモデル |
パラダイムドライバーをやさしく簡単に解説【パラダイム、X、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違い】
今回は、スタンダードモデル同士の「パラダイム Ai スモークMAX」ドライバー と「パラダイム」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「パラダイム Ai スモークMAX」ドライバーの特徴をご紹介
「パラダイム Ai スモーク」ドライバーの主な特徴をご紹介します。
特徴は以下の5つです。
・5万回もの設計とテストで完成したAiスマートフェース
・JAILBREAK テクノロジーを超えた、優れたパフォーマンス
・前作より軽量化された360°カーボンシャーシも採用
・飛距離が伸び、着弾範囲も平均で10%以上小さく
25万人分、総数100万以上のスイングデータをインプット
膨大な量のデータから設計されたフェースです。
キャロウェイのAIによるフェース設計はこれまで、ロボットがスクエアインパクトした際のテストデータを開発に利用してきましたが、今回の新製品では、世界中で展開されているキャロウェイのフィッティング施設で得た、25万人分のリアルなスイングデータをインプット。そこから検出した数値の総数は100万を超えています。まさに、バーチャルと人間のスイングのなかで起こっている現実が融合を果たしたと言えます。
5万回もの設計とテストで完成したAiスマートフェース
5万回もの設計とテストで誕生したフェースです。
飛距離アップ、スピンの低減、弾道のバラつきの抑制といった条件のもと、AIはこのリアルなデータを生かしながら、スーパーコンピューター上で5万回もの設計とテストを実施。完成したフェースは、Aiスマートフェースと名づけられました。Aiスマートフェースは、まさに常識を覆す性能を実現しています。どのような打ち方、ヘッドの入り方をしても、フェースのあらゆる部分でマイクロディフレクション(無数のたわみ)を起こすことで、ベストなボールスピード、スピン、方向、打ち出し角となるように補正。ボールはいままで以上に強く、遠くへ飛んでいき、とても狭い範囲に着弾するようになっています。また、このAiスマートフェースの能力によって、フェースのギア効果や高慣性モーメントの効用などは、それほど考慮しなくてよいものに変わりました。
JAILBREAK テクノロジーを超えた、優れたパフォーマンス
どこに当たっても飛ぶテクノロジーも新しくなりました。
Aiスマートフェースの能力を逆説的に示しているのが、JAILBREAK テクノロジーかもしれません。JAILBREAK テクノロジーを搭載するとフェースの外周部に多大な圧力がかかるため、これまでは衝撃に耐え得る肉厚な設計となっていました。しかし、AIは今回、補正能力向上のために、JAILBREAK テクノロジーを採用せず、フェース外周部を従来よりも薄くしてフェースのすみずみまでマイクロディフレクションが起きるようにすることを推奨。実際、このアイデアは正しく、Aiスマートフェースはあらゆる打点位置で、JAILBREAK テクノロジー搭載モデルよりも高いボールスピード、飛距離を実現するようになっています。
前作より軽量化された360°カーボンシャーシも採用
カーボンシャーシも軽量化されました。
このAiスマートフェースを搭載した新しいドライバーは、前作よりも軽量化された360°カーボンシャーシを搭載して、4種類のモデルをラインアップ。「PARADYM Ai SMOKE MAXドライバー」は、フェースのやや広い範囲で、より効果的に作動するよう、Aiスマートフェースが設計されており、4種類のなかでも、もっとも幅広いレベルのゴルファーに対応するモデルです。
飛距離が伸び、着弾範囲も平均で10%以上小さく
ヘッドは、体積が460㎤でキャロウェイらしい丸い形状をしており、ソール前方には約2gのスクリューウェイト、後方には、より汎用性を高めるために約14gのペリメーター・ウェイトも搭載されています。先述のとおり、慣性モーメントを極端なまでに追求する必要がないため、ペリメーター・ウェイトの設置位置は、前作のPARADYMドライバーのようなヘッド後端にはなっていません。「PARADYM Ai SMOKE MAXドライバー」は前作と比べて、とくに飛距離性能が伸びており、着弾範囲も平均で約10%以上小さくなるというデータが出ています。
出典:キャロウェイ公式HP
「パラダイム」ドライバーの特徴をご紹介
主な特徴は以下の5つです。
・約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
・新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
・約13.5gのペリメーターウェイトなどで前作以上の慣性モーメント
・オーソドックスで構えやすい、洋ナシ型に近いフォルム
業界初※360°カーボンシャーシが起こしたパラダイムシフト
ヘッドの中間部分(シャーシ)がカーボンになり大幅に軽量化しました。
「まさに名前のとおりのパラダイムシフトを起こしたと言えるのが、業界初の360°カーボンシャーシです。ヘッドの中間部分のうち、クラウン側をトライアクシャルカーボン、ソール側をフォージドカーボンで構成し、金属部分を完全に排除。これにより従来では考えられなかったほどの軽量化と余剰重量の創出が達成され、飛距離性能とやさしさを極限まで妥協することなく最大化することが可能となりました。中間部の軽量化は、すべてチタンにした場合と比較して、じつに約44%にも上ります。※特許申請中
約25%軽量化され、スリムになったJAILBREAKテクノロジー
どこ当たっても飛ぶ「JAILBREAKテクノロジー」も新しくなって軽量化しました。
ヘッド前方部では、最大限の飛距離性能を追い求めるべく、よりボールスピードを高めることのできる最適な形状をAIが設計。その結果として導かれたのが、フェースカップ構造、よりスリムな形状となったJAILBREAKテクノロジーでした。フェースカップは、新しいJAILBREAKテクノロジーの効果も手伝って、フェースの際までたわませることが可能。一方でJAILBREAKテクノロジーは、前作のJAILBREAK AI SPEED FRAMEよりも約25%軽量になりながら、ボディの剛性バランスをしっかりと維持し、フェース全体でボールスピードを向上させることに貢献しています。
新しいAI FLASHフェースが、前後左右のバラつきを補正
AI設計のフェースも一新しています。
AI FLASHフェースも、さらに複雑な演算を行わせたことで大きく進化を果たしました。今回は、飛びの3要素に加え、ボール着弾地点の範囲を小さくすることも考慮した新たなアルゴリズムによって、AIが設計開発。打点などがずれても、フェースが狙ったターゲットへと飛んでいく弾道に補正します。キャロウェイゴルフのテストでは、着弾範囲のバラつきを約15%も抑制*したことが確認できています。もちろん、AIの設計はモデル別に行われておりターゲットにあった性能が発揮されるように設計されています。
*テストレンジでROGUE ST MAXドライバーとPARADYMをプレーヤーテストし、PARADYMの着弾範囲(楕円面積)が約15%縮小した結果に基づくもちろん、AIの設計はモデル別に行われています。
約13.5gのペリメーターウェイトなどで前作以上の慣性モーメント
スタンダードモデルの「PARADYMドライバー」では、ヘッド後部に約13.5gのペリメーターウェイトを搭載したことなどもあり、前作よりも慣性モーメントが大きくアップしています。もちろん、ペリメーターウェイトの位置調整により、弾道を好みのものへとチューニングすることもできます。
オーソドックスで構えやすい、洋ナシ型に近いフォルム
「PARADYMドライバー」のヘッドは、ROGUE ST MAXドライバーよりもやや洋ナシ型でオーソドックスに近い、とても構えやすい形状となっています。ロフト設定は、9度、10.5度、12度の3種類。アジャスタブルホーゼルを採用しているため、ロフト角、ライ角を調整することもできます。
(出典:キャロウェイ公式HP)
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバーの比較
クラブのコンセプト比較
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー
リアルなスイングデータにより生まれた
新次元の飛びとやさしさのスタンダードモデル
「パラダイム」ドライバー
飛びとやさしさの妥協なき融合
時代を変革するスタンダードモデル
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは、膨大なデータから生まれた新設計です。
一方、「パラダイム」ドライバーは、飛びとやさしさの劇的変化(パラダイムシフト)です。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーはこのようなデザインです。
スモークのような模様が特徴です。
そして、「パラダイム」ドライバーはこのようなデザインです。
青を基調とした高級感のあるデザインです。
上から見たヘッドの形状
まずは「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーです。
黒を基調としたデザインです。
「Aiスモーク」のロゴが見えます。
次に「パラダイム」ドライバーです。
上からの視点も青系のカッコいいデザインです。
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバーのスペックを比較
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー | 「パラダイム」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 58 | 59 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.5 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 304(SR) | 305(SR) |
シャフト重さ(g) | 54.5(SR) | 51(SR) |
シャフトトルク | 5.2 | 4.7 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D3 | D3.5 |
ロフト角
ロフト角は、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは9.0度、10.5度、12.0度、「パラダイム」ドライバーも9.0度、10.5度、12.0度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは58度、「パラダイム」ドライバーは59度です。
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方がフラットライトで相対的にスライス軌道になりやすいと言えます。
クラブの重さ
クラブの重量は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは304g、「パラダイム」ドライバーは305gです。
クラブ重量は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が1g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
キャロウェイ「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー:TENSEI 50 for Callaway(SR)
キャロウェイ「パラダイム」ドライバー:VENTUS TR 5 for Callaway(SR)
シャフトの重さは、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは54.5g、「パラダイム」ドライバーは51gで、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が3.5g重いです。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは5.2、「パラダイム」ドライバーは4.7です。
相対的に「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が安定性が高い、「パラダイム」ドライバーの方が操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは中調子、「パラダイム」ドライバーも中調子となっています。
中調子は、タメも作りやすくヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは少し違います。
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーはD3、「パラダイム」ドライバーはD3.5です。
僅かな差ですが、「パラダイム」ドライバーの方がヘッドを重く感じる設定です。
まとめ ~「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバー~
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの特徴はAIを駆使した「Ai スマートフェース」。100万以上のデータポイントをAIにインプットし、スーパーコンピューター上で5万回の設計とテスト。どんな打ち方やヘッドの入り方をしても、ボールスピードやスピン量、打ち出しを最適に補正。
・「パラダイム」ドライバーは「飛距離とやさしさのどちらかを犠牲にする時代の終わり」を意味するネーミング。業界初の360°カーボンシャーシが余剰重量を再配分し、フェース側ではスピードを、ソール後方部ではやさしさを最大化。爆発的な飛距離を実現し、着弾範囲のバラつきを約15%抑制
・ライ角は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは58度、「パラダイム」ドライバーは59度で「パラダイムAiスモークMAX」の方が、フラットライトで相対的にスライス軌道になりやすい。
・クラブの総重量は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が1g軽い。シャフト重量は「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が3.5g重い。
・シャフトトルクは「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは5.2で相対的に安定性が高い、「パラダイム」ドライバーは4.7で相対的に操作性が高い。
・バランスは「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーはD3、「パラダイム」ドライバーはD3.5で、「パラダイム」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。わずかな差。
以上のような特徴です。
新しいAi設計のフェースの「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー、一度試打してみたいですね。
以上、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーと「パラダイム」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
キャロウェイ「パラダイム Ai スモーク」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、MAX D、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違いとは?】