テーラーメイドゴルフは、2024年モデル「Qi10」シリーズのドライバーを2024 年2月2日に発売すると発表しました。
「Qi10」の由来は「Quest(探求)inertia(慣性)10K」=10,000の慣性の探求です。
テーラーメイド史上最高の慣性モーメント(MOI)の寛容性。
「Qi10 MAX」ドライバーでは、初めて慣性モーメントが左右方向と上下方向を合わせて10,000を超え、高い寛容性を実現しています。
ヘッドのラインナップは以下の3種類です
Qi10 MAX ドライバー | やさしさ重視モデル |
Qi10 ドライバー | 操作性と直進性を両立したモデル |
Qi10 LS ドライバー | アスリート向け低スピンモデル |
今回は「Qi10 MAX」「Qi10」「Qi10 LS」の3種類のドライバーについてご紹介します。
どのように違うのでしょうか?
「Qi10」ドライバーの特徴をご紹介
「Qi10」ドライバーの主な特徴を簡単にご紹介します。
各モデル共通の特徴
各モデル共通の特徴は以下の2つです。
・エネルギーの伝達効率がさらにUP
進化したインフィニティーカーボンクラウン
クラウンのカーボン使用量97%までアップし、さらに高い慣性モーメントを実現しました。
クラウンに使われているカーボン使用量を97%まで大幅にアップした「インフィニティ―カーボンクラウン」を搭載。カーボンによって生みだした余剰重量を、新しいヘッド形状や、ヘッド内部に再配分することで、さらに高い慣性モーメントを実現。さらに、フェース上部に施されたアライメントが、アドレス時の目標に対しての構えやすさを向上。
エネルギーの伝達効率がさらにUP
ミスヒット時も無駄なスピンを抑えます。
第3世代の「60層カーボンツイストフェース」と、フェースを支える「新開発フレーム」を採用。従来のチタン製ヘッドと比べ、圧倒的な軽量化を実現。インパクト時、ボールへのエネルギー伝達効率を高め、ボール初速アップに貢献。さらに、ミスヒットしても無駄なスピンを抑えボール初速をキープ。
各モデル個別の特徴
「Qi10 MAX」ドライバー
寛容性、直進性、ヘッドのすべてMAXサイズ
やさしさを極限まで追求しています。
カーボンウッドによって生みだされた余剰重量によりQi10シリーズ最大のヘッドサイズを実現。さらに、余剰重量をヘッド前方と後方に配置することで、ヘッド全体の慣性モーメントを大幅に向上。ゴルファーが求める飛距離だけでなく、今までにない「やさしさ」を極限まで探求。
「Qi10」ドライバー
ハイパフォーマンスを実現
バランスの取れたパフォーマンスです。
オーソドックスなヘッド形状に、高弾道でさらなる飛距離を実現し、寛容性にも優れるバランスの取れた「Qi10」ドライバー。従来よりも低重心で、よりやさしく、バランスのとれたパフォーマンスを提供。
継承されるテクノロジー
従来からのテクノロジーも搭載されています。
テーラーメイド ドライバーの定番、±2°のロフト調整が可能な「ロフトスリーブ」を搭載。最適な打ち出し角や弾道に調整することで、再現性の高いショットが可能に。さらに、テーラーメイド独自の「貫通型スピードポケット」も搭載し、ミスヒット時の無駄なスピンを抑え、ボール初速をキープ。
「Qi10 LS」ドライバー
※セレクトフィットストア限定モデル。
高みを目指すプレーヤーに、ツアーパフォーマンスを。
ヘッドスピードが速い方向けの低弾道モデルです。
ヘッドスピードが速いプレーヤーに向けて、ロースピンで、低弾道で飛ぶように設計された「Qi10 LS」。タイガー・ウッズやローリー・マキロイなど世界のトッププレーヤーが好む、ディープフェースにコンパクトなヘッド形状のドライバー。
進化したスライディングウェイトシステム
プレーヤーの好みに合わせ弾道を調整ができる「New エアロトラック スライディングウェイト(18g)」を搭載。進化したヘッド構造により、「Stealth2 Plus」と比べ、ウェイトをより前方で、より低い位置に移動することが可能になり、より高い寛容性とロースピン性能を実現。また、ソール形状を改良し、エアロダイナミック効果をさらに高めることで、空気抵抗の低減に貢献。
出典:テーラーメイド公式HP
「Qi10」ドライバーのカタログスペック
ヘッドのラインナップは以下の3種類です
Qi10 MAX ドライバー | やさしさ重視モデル |
Qi10 ドライバー | 操作性と直進性を両立したモデル |
Qi10 LS ドライバー | アスリート向け低スピンモデル |
では次からカタログスペックを比較してみます。
コンセプト
ドライバーのコンセプトは以下の様になっています。
「Qi10 MAX」ドライバー
ぶっ飛び系10Kを体感せよ。
「Qi10」ドライバー
ハイパフォーマンスを実現
「Qi10 LS」ドライバー
高みを目指すプレーヤーに、ツアーパフォーマンスを。
今回は、高慣性モーメントとやさしさがコンセプトです。
カタログスペックサマリー
カタログのスペックの主要項目は以下のようになっています。
ロフト角10.5度、フレックスSR
シャフトは以下のもので比較します。
「Qi10 MAX」と「Qi10」はDiamana BLUE TM50
「Qi10 LS」はDiamana SILVER TM50
3つのモデルすべてロフト角・ライ角・フェース角の調整が可能となっています。
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.0,10.5,12.0 | 8.0,9.0,10.5 |
ライ角(°) | 58 (STD) – 62 (UPRT) | 56 (STD) – 60 (UPRT) | 54 (STD) – 58 (UPRT) |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.25 | 45.5 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 306 | 303 | 306 |
シャフト重さ(g) | 56 | 56 | 57 |
シャフトトルク | 4.6 | 4.6 | 4.0 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 | 中元調子 |
バランス | D3 | D1.5 | D2.5 |
次から順番にカタログスペックなど詳しく見ていきます。
ロフト角
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.0,10.5,12.0 | 8.0,9.0,10.5 |
「Qi10 MAX」「Qi10」は9度、10.5度、12.0度、「Qi10 LS」は、8度、9度、10.5度が用意されています。
各モデル調整機能があります。
ライ角
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
ライ角(°) | 58 (STD) – 62 (UPRT) | 56 (STD) – 60 (UPRT) | 54 (STD) – 58 (UPRT) |
今回は、調整できる範囲で示されています。
「Qi10 MAX」はアップライト、「Qi10 LS」はフラットライトの傾向です。
ライ角は、角度を大きくするとフック軌道になりやすく、小さくするとスライス軌道になりやすいです。
ヘッド体積
ヘッド体積は、460ccで同じです。
クラブ長さ
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
クラブ長さ(インチ) | 45.25 | 45.5 | 45.5 |
「Qi10 MAX」は少し短い設定です。
クラブの重さ
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10 」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
クラブ重さ(g) | 306 | 303 | 306 |
シャフト重さ(g) | 56 | 56 | 57 |
「Qi10 MAX」「Qi10」「Qi10 LS」クラブの重さは、「Qi10 MAX」「Qi10 LS」が同じ重量で、「Qi10」が少し軽くなっています。
前作「ステルス2」シリーズの対応モデルとの比較では、「Qi10 MAX」「Qi10」は少し重く、「Qi10 LS」は少し軽くなりました。
シャフトトルク
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
シャフトトルク | 4.6 | 4.6 | 4.0 |
シャフトトルクとは安定性(ブレにくさ)と操作性の指標です。
安定性(ブレにくさ)と操作性はトレードオフ(片方を選べば、もう片方の選択の利益は得られない)の関係になります。
「Qi10」シリーズは全体の傾向として、操作性は高い傾向です。その中でも「Qi10 LS」が操作性が最も高いということになります。
シャフト調子
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 | 中元調子 |
シャフト調子は、「Qi10 MAX」「Qi10」は中調子、「Qi10 LS」は中元調子です。
中調子は、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万民向けセッティングです。
中元調子は、タメが作りやすいがつかまりにくいパワーのあるゴルファー向けです。
バランス
項目 | 「Qi10 MAX」ドライバー | 「Qi10」ドライバー | 「Qi10 LS」ドライバー |
---|---|---|---|
バランス | D3 | D1.5 | D2.5 |
数値的には「Qi10 MAX」が最もヘッドを重く感じるセッティングで、高慣性モーメントとの組み合わせによるものでしょうか。
全体的に「Qi10」シリーズは前作の「ステルス2」シリーズよりもヘッドを軽く感じるセッティングです。
「Qi10 MAX」「Qi10」「Qi10 LS」どれを使う?
以上、「Qi10 MAX」「Qi10」「Qi10 LS」の3種類をご紹介しました。
カタログスペック的に前作「ステルス2」シリーズの特性を踏襲しつつ、特にもっともやさしいモデルの位置づけの「Qi10 MAX」のセッティングが変化した印象です。
10Kを超える慣性モーメントの「Qi10」シリーズ。
一度、試打してみたいですね。
以上、「Qi10」ドライバーをご紹介しました。
ドライバー選びの参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。