キャロウェイは8月12日に「EPIC MAX FAST」シリーズを発売しました。
「EPIC MAX FAST」シリーズは、2021年2月に発売された「EPIC MAX」シリーズをベースに軽量化し、パワーに自信がない方でも楽に振り切れ、飛距離を追求できるシリーズ、とのことです。
実際、ゴルフショップで打ち比べてみましたが、確かに軽くて振り抜きが良い印象でした。
では、スペックはどのように異なっているのでしょうか。
ということで、今回は、「EPIC MAX FAST」と「EPIC MAX」を比較してみたいと思います。
ローグST MAX FAST(2022年モデル)はこちらで紹介
「EPIC」シリーズは既にSPEED、MAX、MAX LSの3種類のドライバーを発売しています。詳細は以下の記事にて。
【ドライバー比較】キャロウェイ EIPC(エピック)ドライバーを簡単にやさしく解説【SPEED、MAX、MAX LSの違いとは?】
今回は、「EPIC MAX FAST」ドライバーとそのベースとなった「EPIC MAX」ドライバーの2モデルの比較で検討してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「EPIC」ドライバーの特徴をご紹介
「EPIC」ドライバーの特徴とは
今回の「EPIC」シリーズの売りとなる特徴は「JAILBREAK AIスピードフレームテクノロジー」です。
「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC MAX」ドライバー、双方に搭載されています。
「JAILBREAK AIスピードフレームテクノロジー」とは、従来の「JAILBREAKテクノロジー」は2本のバーがソールとクラウンを繋ぐことで垂直方向の剛性を高め、エネルギーロスを抑えるというものでしたが、そのJAILBREAKテクノロジーを進化させ、バーの構造からフレーム構造にしたものと考えられます。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
また、公式HPには以下の様に記載されています。
さらなるパワーアップを果たしたEPIC。ドライバーではAIが、最新のFLASHフェースSS21をデザインしただけにとどまらず、JAILBREAK テクノロジーまでも解析、設計し、新たにJAILBREAK AI スピードフレーム テクノロジーを生み出しました。これにより、インパクトの力は従来よりもフェースに集中。ボール初速は、かつてないレベルとなっています。また、トライアクシャル・カーボンクラウンの面積を拡大し、ソールのトウ側にもトライアクシャル・カーボンクラウンを使用。重心位置もさらに最適化されました。3機種のなかで、もっともやさしさのあるタイプに位置する、「EPIC MAXドライバー」は、ドローバイアス設計で、MAVRIK MAXドライバーを大きく上回る慣性モーメントも達成。フェースに集まったパワーを、しっかりボールへ伝達し、強力なボールスピードを生み出します。オートマチックに、真っすぐ遠くへと飛ばす性能は、まさにEPIC(桁外れ)です。
「EPIC MAX FAST」ドライバー独自の特徴
上記のJAILBREAK AI スピードフレーム テクノロジーの他「EPIC MAX FAST」ドライバーには以下の2つの特徴があります。
カタログを引用してご紹介します。
軽量設計モデル
【EPIC MAX FAST】ドライバーは、総重量270g(SRシャフト)という軽さが最大の特徴です。
EPIC MAXドライバーのヘッドをベースに開発した軽量モデル。「EPIC MAX FASTドライバー」は、ドローバイアスでつかまりが良く、ボールもあがりやすいEPIC MAXドライバーのヘッドを元に、より軽量に開発されたモデルです。
EPIC MAXドライバーで採用されているアジャスタブルホーゼルを搭載せず 接着型ホーゼルにしたことなども加わって、ヘッド重量は約185g。シャフトやグリップも軽量なタイプを採用しており、とても振りやすいドライバーに仕上がっています。
ホワイトPVD仕上げ
デザインもEPIC MAXドライバーと差別化をしています。
EPIC MAXドライバーとは異なるホワイトPVD仕上げ。「EPIC MAX FASTドライバー」のヘッド全体の形状、見た目は、EPIC MAXドライバーに似ていますが、大きな違いもあります。フェースやソールの大部分がホワイトPVD仕上げとされており、黒を基調としたEPIC MAXドライバーとは異なる高級感をまとっています。
また、これにより、アドレスした際のクラウンとフェースのコントラストがされにはっきりとし、ターゲットに対してフェースを正確にセットしやすくもなっています。
「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC MAX」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。
「EPIC MAX FAST」ドライバー
振り抜きの良さで、スピードを生み出し、最新テクノロジーで、EPICな飛びをもたらす
「EPIC」MAXドライバー
やさしく、つかまえて飛ばせるMAXドライバー
EPIC MAXドライバーは、高弾道かつやさしいという位置づけですが、「EPIC MAX FAST」ドライバーはそれに加えて振り抜きの良さを強調しています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「EPIC MAX FAST」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
先ほどご紹介した「ホワイトPVD仕上げ」です。デザインはEPICをベースとしつつも明るいデザインになっています。
そして、次に「EPIC」MAXドライバーです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
EPIC MAX FAST を見た後だと黒っぽく感じますね。
次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。
上から見たヘッドの形状
まずは「EPIC MAX FAST」ドライバーから、
出典:https://www.amazon.co.jp/
黒を基調としつつも、やや明るめのデザインでしょうか。
そして「EPIC」MAXドライバーです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
「EPIC」MAXドライバーはやはり、オーソドックスなデザインですね。
「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーのスペックを比較
さて、「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーのスペックを比較してみましょう。
より分かりやすく単純化するために、ロフト角「10.5」シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「EPIC MAX FAST」ドライバー | 「EPIC」MAXドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 59.5 | 58 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.75 |
クラブ重さ(g) | 270 | 288 |
シャフト重さ(g) | 43 | 42 |
シャフトトルク | 6.4 | 5.8 |
シャフト調子 | 中調子 | 中元調子 |
バランス | D1 | D0 |
ロフト角
ロフト角は、「EPIC MAX FAST」ドライバーは9.5度と10.5度、「EPIC」MAXドライバーは9度と10.5度と12度が用意されています。
ライ角
ライ角も少し変えてきています。
「EPIC MAX FAST」ドライバーが59.5度で「EPIC」MAXドライバーは58度です。
「EPIC MAX FAST」ドライバーが59.5度なのでややアップライト、「EPIC」MAXドライバーが58度なので相対的にフラットですが、両方ともアップライトよりです。
ライ角の基本に従いますと、「EPIC MAX FAST」ドライバーはフック軌道になりやすく、「EPIC」MAXドライバーはスライス軌道になりやすいと言えますが、両方ともフック軌道になりやすいセッティングと言えます。
クラブの重さ
クラブの重量は「EPIC MAX FAST」ドライバー270gと「EPIC」MAXドライバーは288gです。
「EPIC MAX FAST」ドライバーの方が18gも軽いです。この差は大きいです。
シャフトの重量を見てみますと「EPIC MAX FAST」ドライバーは43gと「EPIC」MAXドライバーが42gとなっていますので、意外にもシャフトは「EPIC MAX FAST」ドライバーの方が1g重いということになっています。
シャフトは、「EPIC MAX FAST」ドライバーはspeeder EVOLUTION for Callaway、「EPIC」は三菱ケミカルのDiamanaシャフトで比較しています。
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「EPIC MAX FAST」ドライバーはD1、「EPIC MAX」ドライバーがD0となっています。
シャフトトルク
「EPIC MAX FAST」ドライバー6.4、「EPIC MAX」ドライバーは5.8となっています。
「EPIC MAX FAST」ドライバーよりも「EPIC MAX」ドライバーの方が小さい値です。
つまり、相対的に「EPIC MAX FAST」ドライバーは手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強いということになります。
一方、「EPIC MAX」ドライバーの方が少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため相対的に操作性が高いと言えます。
ただ、全般的な話として、シャフトトルクについても両者とも操作性というよりはミスに強い方に振っています。
シャフト調子
シャフト調子は「EPIC MAX FAST」ドライバーは中調子、「EPIC MAX」ドライバーは中元調子となっています。
「EPIC MAX FAST」ドライバーは中調子でということで万人向けのセッティングと言えます。
「EPIC」MAXドライバーは中元調子です。
手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つセッティングです。つまり、万人向けの中調子からややタメを作りやすい元調子よりに設定しているということが言えます。
バランス
バランスは「EPIC MAX FAST」ドライバーはD1、「EPIC MAX」ドライバーはD0となっています。
つまり「EPIC MAX FAST」ドライバーの方がヘッドを重く感じるということになります。
「EPIC」MAXドライバーの方がクラブ全体の重量が重いですが、ヘッドそのものは「EPIC MAX FAST」ドライバーの方がヘッドを重く感じる言えそうです。
まとめ ~「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバー~
「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・両者とも「EIPC」シリーズの特徴である新しいJAILBREAK AI スピードフレーム テクノロジーを開発し、エネルギーロスを軽減している
・加えて「EPIC MAX FAST」ドライバーは重量270gであり、振り抜きの良さによりヘッドスピードを向上させる軽量設計モデル。
・ライ角を見ると「EPIC MAX FAST」ドライバー、「EPIC」MAXドライバー共にフック軌道になりやすいが、その度合いは「EPIC MAX FAST」ドライバーの方がやや強い。
・クラブの重量は「EPIC MAX FAST」ドライバーの方が18g軽く、「EIPC」MAXドライバーよりもかなり軽い。
・「EPIC MAX FAST」ドライバーの方が若干シャフトトルクが大きいため相対的にミスに強い。
「EPIC MAX FAST」ドライバーは、その軽さが最大の特徴といえます。
カタログ数値から見ても、「EIPC」MAXドライバーよりもさらに易しく軽くというイメージですね。
以上のような特徴ですが、実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。
以上、「EPIC MAX FAST」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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