ブリヂストンは、2021年9月17日に、「Bシリーズ」を発売しました。
ブリヂストンはこの「Bシリーズ」の発売によりブランドを一新しています。
ブリヂストンゴルフには、アスリート指向の「TOUR B」と、ミスに強い「JGR」という2つのブランドが存在していました。
新たな「Bシリーズ」では、シンプルに「B1」と「B2」という2つのラインを用意しています。従来のブランドとの対応関係としては「TOUR B」が「B1」、「JGR」が「B2」にあたります。
一方で、キャロウェイは2021年2月に「EPIC」(エピック)の2021年モデルを発売しています。こちらも最新モデルになります。
「EPIC」は過去、2017年「GBB EPIC」、2019年「EPIC FLASH」、そして今回の2021年「EPIC」と2年ごとに新しい「EPIC」を発表してきた経過があります。
今回は、ブリヂストンの新しい「Bシリーズ」とキャロウェイ「EPIC」を比較することによって、どのような違いがあるのかを見ていきたいと思います。
ということで今回は、「Bシリーズ」と「EPIC」のドライバーを比較してみます。
「Bシリーズ」は「B1」と「B2」の二種類、「EPIC」は3種類のドライバーを発売しています。
EPICドライバーの詳細は以下の記事にてご紹介しています。
【ドライバー比較】キャロウェイ EIPC(エピック)ドライバーを簡単にやさしく解説【SPEED、MAX、MAX LSの違いとは?】
今回は、両者とも主に優しさを重視したコンセプトのブリヂストン「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの2モデルの比較で検討してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「B2」と「EPIC」ドライバーの特徴をご紹介
「B2」の売りとなる特徴とは
「B2」の主な特徴をご紹介します。
ブリヂストン「B2」ドライバーの「SP-COR」の3つの進化
高初速エリアが大幅に拡大、さらなる飛距離アップへ
「B2」ドライバーのテクノロジ「SP-COR」(サスペンションコア)を搭載しています。
これが今回さらに進化しました。
3つの進化の図解は以下のとおりですが、ポイントは3つです。
①構造が進化…衝撃吸収と強度保持のための部品を内部にいれました。
②素材が進化…アルミからチタンへ変更になりました。
③フェースが進化…フェースのに薄肉化により軽量化しました。
(出典:ブリヂストンゴルフ公式HPより)
「EPIC」の売りとなる特徴とは
今回の「EPIC」の売りは「JAILBREAK AIスピードフレームテクノロジー」です。
どこに当たっても飛ぶテクノロジーです。
これは、従来の「JAILBREAKテクノロジー」は2本のバーがソールとクラウンを繋ぐことで垂直方向の剛性を高め、エネルギーロスを抑えるというものでしたが、そのJAILBREAKテクノロジーを進化させ、バーの構造からフレーム構造にしたものと考えられます。
(出典:キャロウェイ公式HPより)
また、公式HPには以下の様に記載されています。
さらなるパワーアップを果たしたEPIC。ドライバーではAIが、最新のFLASHフェースSS21をデザインしただけにとどまらず、JAILBREAK テクノロジーまでも解析、設計し、新たにJAILBREAK AI スピードフレーム テクノロジーを生み出しました。これにより、インパクトの力は従来よりもフェースに集中。ボール初速は、かつてないレベルとなっています。また、トライアクシャル・カーボンクラウンの面積を拡大し、ソールのトウ側にもトライアクシャル・カーボンクラウンを使用。重心位置もさらに最適化されました。3機種のなかで、もっともやさしさのあるタイプに位置する、「EPIC MAXドライバー」は、ドローバイアス設計で、MAVRIK MAXドライバーを大きく上回る慣性モーメントも達成。フェースに集まったパワーを、しっかりボールへ伝達し、強力なボールスピードを生み出します。オートマチックに、真っすぐ遠くへと飛ばす性能は、まさにEPIC(桁外れ)です。
「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの比較
クラブのコンセプト
「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。
「B2」ドライバー
右に逃がさず、つかまえてとばすB2
「EPIC」MAXドライバー
やさしく、つかまえて飛ばせるMAXドライバー
「B2」も「EPIC」MAXドライバーも、つかまりやすく高弾道かつやさしいという位置づけです。
参考として、アスリート向けのブリヂストン「B1」のコンセプトは「左を恐れず、狙って飛ばす」となっており、「B2」はスライスを抑制する意図があると思われます。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「B2」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
黒を基調としたデザインで、真ん中に「B」とあります。全体的にまとまりのあるデザインの印象を受けます。
そして、次に「EPIC」MAXドライバーです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
EPICのイメージカラーと言えば緑です。新しいだけに、なかなか洗練されたデザインだと思います。
次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。
上から見たヘッドの形状
まずは「B2」ドライバーから、
出典:https://www.amazon.co.jp/
こちらも黒を基調として、赤のラインが入ったスッキリしたデザインです。
そして「EPIC」MAXドライバーです。
出典:https://www.amazon.co.jp/
「EPIC」MAXドライバーもキャロウェイっぽいオーソドックスなデザインと言えるでしょうか。
「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーのスペックを比較
さて次に「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーのスペックを比較してみましょう。
より分かりやすく単純化するために、ロフト角「10.5」シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「B2」ドライバー | 「EPIC」MAXドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 59 | 58 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.25 | 45.75 |
クラブ重さ(g) | 295 | 288 |
シャフト重さ(g) | 54 | 42 |
シャフトトルク | 5.8 | 5.8 |
シャフト調子 | 中調子 | 中元調子 |
バランス | D2 | D0 |
ロフト角
ロフト角は、「B2」ドライバーは9.5度と10.5度と「EPIC」MAXドライバーは9度と10.5度、12度が用意されています。両者調整機能も付いています。
ライ角
ライ角はわずかな違いがあります。
「B2」ドライバーが59度で「EPIC」MAXドライバーは58度です。これも両者調整機能も付いています。
「B2」ドライバーが59度なのでややアップライト、「EPIC」MAXドライバーが58度なのでややフラットです。
ライ角の基本に従いますと、「B2」ドライバーはフック軌道になりやすく、「EPIC」MAXドライバーはスライス軌道になりやすい、ということになりますが、わずかな違いかと思います。
両社とも他のドライバーと比較しますと、アップライトよりなセッティングで、フック軌道になりやすいと言えます。
クラブの重さ
クラブの重量は「B2」ドライバー295gと「EPIC」MAXドライバーは288gです。
「B2」の方が7g重いです。
シャフトの重量を見てみますと「B2」ドライバーは54gと「EPIC」MAXドライバーが42gとなっていますので、「B2」ドライバーの方が12g重いということになっています。
ということはシャフトを除く部分は、「EPIC」の方が5g重いということになります。
EPICは相対的にヘッドを重くしてシャフトを軽くしているセッティングのようです。
シャフトは三菱ケミカル、「B2」はDiamana BS50、「EPIC」はDiamana40シャフトで比較しています。重さ異なるモデルのシャフトです。
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「B2」ドライバーはD2、「EPIC」MAXドライバーがD0となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは同じ数値です。
「B2」ドライバーは5.8、「EPIC」MAXドライバーも5.8となっています。
つまり、操作性と安定性はほぼ同水準ということが言えそうです。
これもシャフトを変えることによって変化してきます。
シャフト調子
シャフト調子は「B2」ドライバーは中調子、「EPIC」MAXドライバーは中元調子となっています。
「B2」ドライバーは中調子でということで万人向けのセッティングということと言えそうです。
「EPIC」は中元調子です。手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つセッティングです。つまり、万人向けの中調子からややタメを作りやすく元調子よりに設定しているということが言えます。
バランス
バランスは「B2」ドライバーはD2、「EPIC」MAXドライバーはD0となっています。
つまり「B2」ドライバーの方がヘッドを重く感じるということになります。
振ったときにヘッドを重く感じる、ヘッドが効いている感じがするのは「B2」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバー~
「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「B2」ドライバーは「SP-COR」(サスペンションコア)を進化させ、高初速エリアの拡大、飛距離アップを実現
・「EIPC」は新しくJAILBREAK AI スピードフレーム テクノロジーを開発し、エネルギーロスを軽減
・ライ角は「EPIC」MAXドライバー、「B2」ドライバーほぼ同じでややアップライトであり、フック軌道になりやすいセッティング。
・クラブの重量は「B2」ドライバーの方が12g重たく、「EIPC」MAXドライバーの方が軽い。
・操作性、安定性の指標であるシャフトトルクは「B2」ドライバー、「EPIC」MAXドライバーほぼ同じ。
今回は、ブリヂストンとキャロウェイを比較してみました。
ブリヂストンの新ブランド「Bシリーズ」の今後の展開が楽しみですね。
キャロウェイと比較をしてみて、とりわけ大きな違いはクラブの重さです。キャロウェイは他社ドライバーと比較してもやや軽めとなっています。そして、その特性を生かしてさらに軽い「EPIC FAST」を発売しています。
【ドライバー編】EPIC MAX FASTとEPIC MAXの違いを比較【振り抜き、ヘッドスピード向上】
以上のような特徴ですが、実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。
以上、「B2」ドライバーと「EPIC」MAXドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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