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【ドライバー編】「ローグST」(2022年モデル)と「VD59」との違いを比較解説【キャロウェイvsヤマハ】

ゴルフクラブ・ギア

キャロウェイは「ローグ」(ROGUE)の新シリーズ「ローグ ST」を2022年3月に発売すると発表しました。一部モデルは2月25日に発売が早まりました。前作モデルは2018年発売です。約4年でのニューモデルの発売となります。

「ST」という名称は、「SPEED TUNE-UP(スピード・チューンアップ)」の頭文字だそうです。ボールの初速アップを重点目標に開発されたとのことです。

「ローグ ST」の特徴は3つほどあり、後ほど紹介していきます。

一方で、ヤマハは、2021年10月29日にヤマハのアスリート向けブランドRMXシリーズのニューモデルを発売しました。

アスリート向けブランドRMXシリーズがモデルチェンジをして「RMX VD」(リミックス ブイディー)シリーズとして生まれ変わりました。

「VD」のVは向きやベクトルを表す「Vector(ベクター)」、Dは方向を表す「Direction(ディレクション)」のそれぞれ頭文字だそうです。この「RMX VD」シリーズでヤマハは、特に直進安定性に重要な慣性モーメントを追求しています。

今回は、「ローグ ST」MAXドライバー「RMX VD59」ドライバー比較してみたいと思います。

どのような違いがあるのでしょうか。クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「ローグ ST」ドライバーの特徴をご紹介

「ローグ ST」の売りとなる特徴とは

「ローグ ST」シリーズの主な特徴を簡単にご紹介します。

今回の大きな特徴は

「カートリッジ構造のタングステンウェイト」

「AI設計のフラッシュフェースSS22」

「JAILBREAK AI スピードフレーム」

の3つです。順番にご紹介します。

カートリッジ構造のタングステンウェイト

ボール初速を上げるテクノロジーのひとつです。

ヘッド後方に約11gのウェイトを配置することで慣性モーメントを高め、寛容性とともにオフセンターヒット時の初速性能が向上し、飛距離アップと安定した弾道へ導くテクノロジーです。

※慣性モーメントとは?
簡単に言うと「回しにくさ、止めにくさ」です。一度回りだすと止めにくい。ゴルフクラブではこれが高いと一般的にスイングの安定性が向上します。

NEW タングステン・スピードカートリッジをヘッド最後方部に搭載
ROGUE STドライバーシリーズでは、新たにタングステン・スピードカートリッジを採用しました。2021年のEPICシリーズではスクリューウェイト、およびペリメーター・ウェイトをソール後部に搭載していましたが、タングステン・スピードカートリッジは横に長い形状で、搭載位置もヘッドの最後方部に移動。重心をより深く、低くすることができており、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現しています。なお、「ROGUE ST MAXドライバー」は、ややドローバイアス気味の特性を持つヘッドとなっています。

AI設計のフラッシュフェースSS22

ローグSTシリーズでも最新のAI設計のフェースが採用されています。名称はフラッシュフェース SS22となってアップグレードされています(エピックはフラッシュフェース SS21でした)。

これにより、スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップを実現。吹けない強い弾道、オフセンターヒットへの強さを発揮します。

AI設計のFLASHフェースSS22は、飛びの3要素までも最適化
「ROGUE ST MAXドライバー」には、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースSS22を採用しています。FLASHフェースSS22は、従来のようにボール初速の向上やターゲットゴルファーの打点位置が考慮されているだけではありません。今回は飛びの3要素である、スピン、打ち出し角、ボール初速の組み合わせまでも含めた新しいアルゴリズムによってAIが設計し、テスト。よりモデル別、ターゲットゴルファー別の最適化が進んだフェースへとアップグレードされています。

JAILBREAK AI スピードフレーム

芯が2本通っていてどこに当たっても飛ぶテクノロジーです。「ローグST」にも搭載しています。

前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。

NEW JAILBREAK AI スピードフレームにより、フェースが効率良くたわむように
2021年のEPICシリーズに初搭載されたJAILBREAK AI スピードフレームは、ROGUE STドライバーシリーズにおいて、形状に変更が加えられました。NEW JAILBREAK AI スピードフレームでは、下辺のフレームの高さをアップし、ソール側の剛性が向上。その結果、従来のようにインパクトのパワーがフェースに集中する効果はキープしつつ、クラウン側とソール側の剛性の違いによって、よりフェースが効率良くたわむようになりました。

(出典:キャロウェイ公式HPより)

「RMX VD59」ドライバーの特徴をご紹介

ヤマハ「RMX VD59」ドライバーの売りとなる特徴とは

「RMX VD59」の主な特徴を簡単にご紹介します。今回はたくさんの見どころがあります。

RMX VDウェイトシステム

ヤマハ「RMX VD59」ドライバーの圧倒的な直進安定性を生み出す新機能として「RMX VDウェイトシステム」を搭載しています。

RMX VDウェイトシステムの特長1

どのようにウエイトを調整しても一定の慣性モーメントを実現しています。

変わらない大慣性モーメント「圧倒的な直進安定性」

ヤマハ独自の新システムは、ウェイト位置を調整しても慣性モーメント(VDドライバーは5,003g・㎠、VD59ドライバーは5,820g・㎠)が変化しないから、どのポジションでも高い「直進安定性」を確保。

RMX VDウェイトシステムの特長2

重心角を調整できる幅が非常に広いです。つかまり易いセッティング、つかまりすぎないセッティングなど自由自在です。

変えられる幅広い重心角「スクエアインパクト」

VDドライバーが26.5°~31°、VD59ドライバーは30.5°~36.5°。2モデルで10゜の重心角調整ができ、あらゆるドライバーの重心角ほぼ全域をカバーする。ボールのつかまり過ぎを抑えたい人も、しっかりつかまえたい人も自分のスイングに最適な重心角(つかまり)でスクエアインパクトが実現できる。

クラウン形状とフェースデザイン

クラウン形状とフェースデザインにも改良を加えています。

感性を科学し「飛ぶところで打てる」を実現

ゴルファーは無意識下でヘッド高さの中央だと認識した部分で打とうとする傾向がある。ヤマハはそこに着目し、無意識下で認識する部分と、「最も飛ぶところ(最適打点)=フェース中心やや上部」が一致するように、クラウン形状とフェースデザインを設計した。

(出典:ヤマハ公式HPより)

「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバーの比較

クラブのコンセプト

「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバードライバーは以下のようなコンセプトとなっています。

「ローグST」MAXドライバー

幅広いゴルファーにフィット、
飛距離と振りやすさを追求したMAX

「RMX VD59」ドライバー

圧倒的直進性をすべてのゴルファーに

今回の「ローグST」MAXドライバーのコンセプトは、幅広いゴルファーをターゲットに飛距離と振りやすさを追求しています。

一方、ヤマハ「RMX VD59」ドライバーは、今回の目玉である高い慣性モーメントによる直進性を強調しています。

デザイン比較

ソール側のデザイン比較

「ローグST」MAXドライバーはこのようなデザインとなりました。

出典:キャロウェイ公式HP

前作のローグの雰囲気を継承しています。前作は、緑系のデザインでしたが、エピックと重なるので変えたのでしょうか。

そして、次に「RMX VD59」ドライバーはこのようなデザインです。

出典:ヤマハ公式HP

赤を基調としたデザインです。ヤマハはバイクなども作っていますし、さすがかっこいいデザインです。

次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。

上から見たヘッドの形状

まずは「ローグST」MAXドライバーから、

出典:キャロウェイ公式HP

黄色いラインが入っています。こちらもどことなく前作ローグの雰囲気があります。

そして「RMX VD59」ドライバーです。

出典:ヤマハ公式HP

赤いラインが入ったデザインです。レッドがスポーティな感じがします。

「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバーのスペックを比較

さて次に「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバーのスペックを比較してみましょう。

より分かりやすく単純化するために、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」で比較します。

項目  「ローグST」MAXドライバー 「RMX VD59」ドライバー
ロフト角(°) 9.0,10.5,12.0 9.5(±1)/10.5(±1)
ライ角(°) 59 59(59.75、60.5)
ヘッド体積(cc) 460 460
クラブ長さ(インチ) 45.5 45.5
クラブ重さ(g) 305 297
シャフト重さ(g) 50 53
シャフトトルク 4.6 5.0
シャフト調子  中調子 中調子
バランス  D3  D2

ロフト角

ロフト角は、「ローグST」MAXドライバーは9.0度と10.5度、12度、「RMX VD59」ドライバーは9.5度と10.5度が用意されています。両者ともとも調整機能がついています。

コンセプトの「幅広いゴルファーにフィット」のとおり「ローグST」は、幅広いニーズに対応しています。

ライ角

ライ角は同じです。

ヤマハ「RMX VD59」ドライバーと「ローグST」MAXドライバーは共に59度です。両者調整機能があります。

59度というセッティングは、一般的な他のドライバーと比較しますと、ややアップライトよりのセッティングでフック軌道になりやすいセッティングと言えます。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は差があります。

「ローグST」MAXドライバーは305g、「RMX VD59」ドライバードライバーは297gです。

クラブ全体重量では「ローグST」MAXドライバーの方が7g重くなっています。

一方、シャフトの重量を見てみますと「ローグST」MAXドライバーは50g、「RMX VD59」ドライバードライバーは53gとなっています。

シャフトについても「ローグST」MAXドライバーの方が8g重いです

ということは「ローグST」MAXドライバーは、「RMX VD59」ドライバーと比べて、ヘッドが重ためのセッティングになっています。

シャフトは、「ローグST」MAXドライバーはVENTUS 5 for Callaway、「RMX VD59」ドライバーはDiamana YRで比較しています。

ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「ローグST」MAXドライバーはD3、「RMX VD59」ドライバーがD2となっています。

シャフトトルク

シャフトトルクは大きな違いがあります。

「ローグST」MAXドライバーは4.6、「RMX VD59」ドライバーは5.0となっています。

つまり、相対的に「ローグST」MAXドライバーは操作性が高く、「RMX VD59」ドライバーは安定性が高い、ということになります。

操作性が高めの「RMX VD59」ドライバーよりも「ローグST」MAXドライバーは、シャフトトルクが小さく、かなり操作性の方へ振っているということが言えます。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子はヤマハ「RMX VD59」ドライバー、「ローグST」MAXドライバーともに中調子となっています。

セッティング自体は、タメが作りやすく、ヘッドも走るという万人向けのセッティングということが言えそうです。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。

元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。

中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。

中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

バランスは「ローグST」MAXドライバーはD3、「RMX VD59」ドライバーはD2となっています。

「ローグST」MAXドライバーの方がややヘッドが効いているセッティングです。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします。一般的にヘッドが重い方が飛距離が出るが振り切りにくい。

まとめ ~「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバー~

さて今回は新しい「ローグST」MAXドライバーの特徴と「RMX VD59」ドライバーとの違いをまとめてみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「ローグST」MAXドライバーは、新テクノロジー「カートリッジ構造のタングステンウェイト」と「EPIC」からさらに進化させた「AI設計のフラッシュフェースSS22」、「JAILBREAK AI スピードフレーム」を搭載し、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現してる。

・ヤマハ「RMX VD59」ドライバーは「RMX VDウェイトシステム」によりどのようなセッティングでも安定した直進性を実現。

ライ角は「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバーは同じ数値でややアップライトであり、フック軌道になりやすいセッティング。

・クラブの重量は「ローグST」MAXドライバーの方が7g重く、特にヘッドが「RMX VD59」ドライバーより重い。

・「ローグST」MAXドライバーは、バランスがD3と「RMX VD59」ドライバーのD2よりもややヘッドが効いているセッティング。

操作性、安定性の指標であるシャフトトルクでは、「ローグST」MAXドライバーは「RMX VD59」ドライバーよりも操作性の方へ振っている。

以上、今回は「ローグST」MAXドライバーと「RMX VD59」ドライバーを比較してみました。

前作はとにかくやさしいという印象のあった「ローグ」ですが、カタログ上、今回の「ローグST」MAXドライバーは、アスリートモデルに近いセッティングともいえる「RMX VD59」ドライバーよりも、重量も重く、操作性も高いセッティングでした。

ヤマハ「RMX VD59」ドライバーは、カチャカチャがついてセッティングを変えられるのもいいですね。

以上のような特徴ですが、実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切ですね。

【ドライバー試打】ROGUE ST(ローグST)の試打レビューはこちら

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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