タイトリスト「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」ドライバーとは
今回はタイトリストのドライバーをご紹介します(上記画像は公式HPより)。
タイトリストのドライバー「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」です。
このTSiシリーズはフェースに、ゴルフ業界初の航空宇宙評価基準素材「ATI 425」を採用しています。高強度と高弾性を備えるチタン素材を用いることで、飛距離性能と打感をアップさせています。
「TSi2」「TSi3」は、2020年11月13日発売
「TSi1」「TSi4」は、2021年3月19日発売
最も寛容性が高い「TSi1」から「TSi2」「TSi3」、カスタム専用モデル「TSi4」まで4つのモデルがあります。
2020-21 PGAツアーで最も使用されたドライバーはタイトリストとのことです。最も多くの選手に選択されたドライバーはTSi3であり、これは2位モデルを2倍以上の差で引き離す圧倒的な信頼性と支持率を誇っています。
今回は「TSi1・TSi2・TSi3・TSi4」の4種類のドライバーについてご紹介します。
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【ドライバー比較】タイトリスト「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説
それぞれのモデルはどのように違うのでしょうか?
「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」ドライバーの特徴をご紹介
「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」ドライバーの主な特徴、以下の4つをご紹介します。
・空力性能が大幅に向上
・マルチMOI設計
・SureFit® CGトラック(TSi3のみ)
新しいフェース「ATI 425チタン」
フェース素材は初採用「ATI 425チタン」です。
新しいフェースが生み出す、新しいスピード
航空宇宙の分野で採用されてきた類稀なる強靭性を誇る「ATI 425チタン」。ゴルフ業界ではフェースに初採用となるこの特殊な金属が「TSi」のスピードパフォーマンスを支えるキーテクノロジーになっています。フェースの広範囲で驚きのボールスピードを発揮し、平均飛距離を大きく伸ばします。
空力性能が大幅に向上
空力性能を大幅に向上させ、クラブスピードを最大化を図っています。
空力を極め、インパクトスピードを最大化
クラブヘッドの空力性能を大幅に向上させ、クラブスピードを最大化。『TSi』をいつものようにスイングするだけで、誰もが大きなボールスピードの向上を実感することが可能になっています。スクエアに構えやすいルックス、心地よい打感はツアープレーヤーをさらに満足させるクオリティに進化。ロングショットに大きな自信を与えます。
マルチMOI設計
マルチMOI設計によりスピン量の適正化、ブレない弾道、飛距離アップを実現しています。
マルチMOI設計がもたらす、さらなるスピード
通常、慣性モーメント(MOI)はヘッドのトゥ・ヒール方向に対するモーメントの大小を表しますが、タイトリストは一方向だけでなく上下・左右・前後とあらゆる方向におけるモーメントを解析し、安定性の向上を総合的に図っています。その多角的なMOI設計がボールスピードのアップ、バックスピン量の適正化、そしてブレない弾道を生み出し、大きな飛距離アップへと導きます。
SureFit® CGトラック(TSi3のみ)
「TSi3」には、弾道調節機能を搭載しています。
さらに進化した弾道調節機能 SureFit® CGトラック
TSi3 ドライバーには、まったく新しい弾道調節システム SureFit® CGトラックを搭載しています。ヘッド後部のウェイト位置を変更するだけで5つの重心位置を選択することが可能に。プレーヤーの打点にヘッド重心を近づけることで、進化した「TSi」のスピードと安定性能を最大に引き出すことができます。
出典:タイトリスト公式HP
「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」ドライバーのそれぞれの特徴
今回のタイトリストのドライバーは「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」の4種類あります。
タイトリストのドライバーは、モデル名の最後の数字が難易度で、1が最もやさしく、2、3、4と数字が上がるにつれて難易度が高まります。
タイトリストTSiドライバーは、
・ヘッド形状、打感、打音など、フィーリング面を改良。
・「ATI 425チタン」フェースとヘッドの空力性能の向上により飛距離性能と許容性を実現。
という共通の特徴を備えつつ、それぞれ以下のような特徴イメージのドライバーを用意しています。
「TSi1」は、軽量設計、やさしく飛ばせる
「TSi2」は、高い許容性、ストレート弾道
「TSi3」は、弾道調整機能搭載、強弾道
「TSi4」は、ロースピン、強弾道
では次からカタログスペックを比較してみます。
「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」ドライバーのカタログスペック
カタログコンセプトの比較
HPに掲載されている、それぞれのドライバーのコンセプトの違いを表すフレーズは以下の様になっています。
「TSi1」ドライバー(セレクトストア限定製品)
さらにスピードアップ。やさしく飛ばす高弾道。
ウルトラ ライトウェイト設計によってクラブスピードを最大化。ATI425チタンフェースの高いスピード性能と低・深重心による高打ち出し性能をさらに引き出し、より高く、遠くへとボールを飛ばします。
やさしく飛ばせる軽量モデルです。
「TSi2」ドライバー
高い許容性が生み出すストレート弾道。
革新的なフェース、ボディ構造によって、かつてない広い打点エリアでのハイスピードと適正スピンを実現。圧倒的なストレート弾道を獲得するとともに、緊張感が高まるティーショットに大きな自信と安定をもたらします。
フェースの広いエリアでの許容性とストレート弾道が特徴です。
「TSi3」ドライバー
SureFit® CGトラック搭載。さらに思い通りの強弾道。
ソール後部に新設計のSureFit® CGトラックシステムを搭載。プレーヤーの打点にヘッド重心を精密に近づけていくことで、TSiの持つ圧倒的なスピードと安定性能を確実に発揮し、飛距離を大きく伸ばします。
重心調整機能もある操作性の高いモデルです。
「TSi4」ドライバー(セレクトストア限定のカスタム専用製品)
ロースピンデザインの強弾道。
ロースピンかつスピードを求めるベタープレーヤーのために設計されたコンパクトな洋ナシ型のヘッドが、さらにスピンを抑え、力強いストレート弾道をもたらします。
ロースピン、強弾道のカスタム専用モデルです。
出典:タイトリスト公式HP
カタログスペックサマリー
カタログのスペックの主要項目は以下のようになっています。
以下のシャフト(フレックスSR)のものを記載しています。
「TSi1」:TSP013 45
「TSi2」:TSP110 50
「TSi3」:TSP110 50
「TSi4」:カスタムモデルのためなし
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.0,12.0 | 9.0,10.0,11.0 | 8.0,9.0,10.0 | 8.0,9.0,10.0 |
ライ角(°) | 59 | 58.5 | 58.5 | - |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 | 460 | 430(参考値) |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.5 | 45.5 | - |
クラブ重さ(g) | 271 | 299 | 299 | - |
シャフト重さ(g) | 46.5 | 44 | 44 | - |
シャフトトルク | 5.8 | 6.1 | 6.1 | - |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 | 中調子 | - |
バランス | D2 | D2 | D2 | - |
「TSi4」ドライバーはカスタム専用モデルのため、HPにも特定のシャフトデータ等の掲載はありません。
次から順番にカタログスペックなど詳しく見ていきます。
ロフト角
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.0,12.0 | 9.0,10.0,11.0 | 8.0,9.0,10.0 | 8.0,9.0,10.0 |
ロフト角は、9度と10度が共通のラインナップです。他社メーカーでよく設定される10.5度はありません。
それらに加えて、「TSi1」は12度、「TSi2」は11度、「TSi3」「TSi4」は8度がそれぞれラインナップされています。調整機能も付いています。
ライ角
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3 ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
ライ角(°) | 59 | 58.5 | 58.5 | - |
ライ角は、「TSi1」は59度、「TSi2」と「TSi3」は58.5度です(TSi4はカスタムのためデータなし)。
ライ角数値的には、TSi1は相対的にアップライトでフック軌道になりやすく、TSi2・TSi3は相対的にフラットライトでスライス軌道になりやすいですが、わずかな差だと思います。
こちらも調整機能がついています。
ヘッド体積
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3 ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 | 460 | 430(参考値) |
TSi1・TSi2・TSi3は460ccで同じです。
クラブの長さ
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.5 | 45.5 | - |
クラブの長さは、TSi1は45.75インチで少し長め、TSi2・TSi3は45.5インチで少し短いです。
クラブの重量(目安)
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
クラブ重さ(g) | 271 | 299 | 299 | - |
シャフト重さ(g) | 46.5 | 44 | 44 | - |
クラブの重さは、「TSi1」は271gと軽量、「TSi2」「TSi3」は299gで同じです。
シャフト重量(SR)は、「TSi1」は46.5g、「TSi2」と「TSi3」は44gです。総重量の軽い「TSi1」の方がシャフトは重い設定です。
ただ、「TSi1」はR、SR、Sのシャフトラインナップに対して、「TSi2」と「TSi3」はSR、S、TourSのラインナップで、「TSi2」と「TSi3」はフレックスSが真ん中です。フレックスSのシャフト重量は46gであり、TSi1のSRと同じくらいです。
「TSi1」は軽量モデルと言われており、他社メーカードライバーと比較するとその軽量さがわかります。例えばゼクシオ12(フレックスR)は軽量ドライバーの部類と言われますが282gです。キャロウェイの軽量モデル「ローグST MAX FAST」ドライバー(フレックスSR)も277gですので、それよりもさらに「TSi1」は軽量です。
シャフトトルク
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
シャフトトルク | 5.8 | 6.1 | 6.1 | - |
シャフトトルクは、TSi1は5.8、TSi2・TSi3は6.1です。
少しの差ですが、シャフトトルクだけをみれば、TSi1の方が、少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高い、相対的にTSi2・TSi3の方が、手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い、ということになります。
シャフト調子
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 | 中調子 | - |
シャフト調子は中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
項目 | TSi1ドライバー | TSi2ドライバー | TSi3ドライバー | TSi4ドライバー |
---|---|---|---|---|
バランス | D2 | D2 | D2 | - |
バランスもD2と同じです。
「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」あなたはどれ?
以上、簡単ですが、タイトリストドライバー「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」をご紹介しました。
同じシリーズでデザインも似ているので、最初はどれも同じに見えてしまいますが、4つのドライバー、スペックを見てみると微妙な調整をされていたり。それぞれ異なるコンセプトと性能が備わっています。
私見ですが、特徴をまとめます。
モデル | 特徴 |
TSi1(※) | 軽量設計、やさしく飛ばす |
TSi2 | 高い許容性、ストレート弾道 |
TSi3 | 重心調整機能搭載、強弾道 |
TSi4(※) | ロースピン、強弾道 |
※セレクトストア限定モデル(TSi4はカスタムモデル)
どれから試打しようかと迷う場合は、まずは比較的スタンダードなモデルの「TSi2」から試してみてはいかがでしょうか。
以上、タイトリストドライバー「TSi1」「TSi2」「TSi3」「TSi4」をご紹介しました。
ご自身にあったドライバーを見つける参考となれば幸いです。
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