今回は、ゴルフスイングでよく聞く「掌屈(しょうくつ)」について、アマチュア目線でわかりやすく解説します。
最近のゴルフスイング解説では、「左手首の掌屈」という言葉をよく聞くようになりました。
ダスティン・ジョンソン選手や渋野日向子選手のようなトップの形を見て、掌屈に興味を持った方も多いと思います。
・掌屈を入れると何が変わるの?
・掌屈はアマチュアにも必要?
・真似してみたけど全然打てない……
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
私自身も、掌屈スイングを真似してみたものの、最初はまったく打てませんでした。
しかし、練習と勉強を繰り返すうちに、少しずつ違和感なく打てるようになってきました。
結論からいうと、掌屈は飛距離アップやハンドファーストの習得に役立つ可能性があります。
ただし、誰にでもすぐ合うわけではなく、慣れるまではミスが増えることもあります。
この記事では、私の体験も踏まえながら、以下の内容を整理します。
・ゴルフスイングの掌屈とは何か
・掌屈を入れたスイングのメリット・デメリット
・掌屈を入れないスイングとの違い
・アマチュアに掌屈は必要なのか
・掌屈の入れ方と注意点
手首の使い方を覚えたい方へ
掌屈・背屈の動きは、言葉だけでは分かりにくい部分があります。
プロも使用する手首の矯正器具「プロセンダー」は、掌屈・背屈の理想的な動きがわかると評判です。
ゴルフスイングの「掌屈」とは
ゴルフスイングにおける掌屈(しょうくつ)とは、右打ちの場合、左手首が手のひら側に折れる動きのことです。
逆に、手の甲側に折れることを背屈(はいくつ)と呼びます。
左手首が掌屈しているとき、右手首は背屈している形になります。

・掌屈:手首が手のひら側に折れる動き
・背屈:手首が手の甲側に折れる動き
・右打ちの場合、左手首が掌屈すると右手首は背屈する
「掌屈」というと、ダスティン・ジョンソンや渋野日向子選手のトップの形を思い浮かべる方も多いと思います。
いわゆる、最近のゴルフスイングでよく注目される形です。
また、「G.G.スイング」と呼ばれるスイング理論でも、掌屈は重要な要素のひとつとされています。
掌屈を真似しても最初は打てないことが多い
プロのスイングに憧れて、掌屈スイングを真似してみたことがある方もいると思います。
しかし、実際にやってみると、
・トップする
・シャンクが出る
・体が突っ込む
・今までよりスイングが難しく感じる
このようになることもあります。
実をいうと、私もその一人でした。
掌屈を入れた途端に、まったく打てなくなりました。
それでも、練習と勉強を繰り返すことで、少しずつ掌屈を入れても打てるようになってきました。
その経験から感じたのは、掌屈は形だけを真似しても難しいということです。
手首だけを無理に曲げるのではなく、クラブの動き、切り返し、体の回転とセットで考える必要があります。
掌屈を入れたスイングと入れないスイングの違い
まずは、掌屈を入れたスイングと、掌屈を入れないスイングの違いを整理します。
| 比較項目 | 掌屈を入れた場合 | 掌屈を入れない場合 |
|---|---|---|
| フェース | 閉じやすい | 開きやすい場合がある |
| ロフト | 立ちやすい | 寝やすい |
| インパクト | ハンドファーストを作りやすい | アーリーリリースになりやすい |
| 飛距離 | 飛距離が出やすい | 飛距離をロスすることがある |
| 難しさ | 慣れるまで難しい | 自然に振りやすい |
掌屈を入れると、ロフトが立ちやすく、ボールを押せるようなインパクトになりやすいです。
一方で、体の回転やクラブの入れ方が合わないと、トップやシャンクなどのミスが出ることもあります。
掌屈を入れた場合
掌屈を入れるメリット
掌屈を入れたスイングには、以下のようなメリットがあります。
・ロフトが立つ
・ボールがつかまる
・球が押せるので飛距離が出る
・手首や腕のローテーションの意識が少なくて済む
・ハンドファーストのインパクトを作りやすい
掌屈が入ることで、インパクトでフェースが開きにくくなります。
また、ロフトが立った状態でボールをとらえやすくなるため、強い球が打てる可能性があります。
ハンドファーストのインパクトを覚えたい方にとっても、掌屈は大きなヒントになります。
掌屈を入れるデメリット
一方で、掌屈にはデメリットもあります。
・上半身を先行して回す必要があり、方向が出しづらい
・体がボール側に突っ込むとシャンクの危険性がある
・ミスヒットではトップが出やすい
・慣れるまで違和感が大きい
掌屈を入れると、フェースが閉じやすくなるため、体の回転が止まると左へのミスが出やすくなります。
また、無理に手首だけで掌屈を作ろうとすると、体が突っ込んだり、クラブの通り道がズレたりすることがあります。
その結果、シャンクやトップの原因になることもあります。
掌屈を入れない場合
掌屈を入れないメリット
掌屈を入れないスイングにも、もちろんメリットがあります。
・体の正面でボールを捉えやすい
・方向のイメージが出しやすい
・手首固定の意識をしなくてよい
・自然に振りやすい
手首を無理に固定しないため、感覚的に振りやすいと感じる方も多いと思います。
特に、小手先で距離感や方向を調整したい方にとっては、掌屈を入れない方が合う場合もあります。
掌屈を入れないデメリット
一方で、掌屈を入れないスイングには以下のようなデメリットもあります。
・ボールがつかまりづらい
・フェースローテーションの度合いで左右に曲がりやすい
・アーリーリリースになりやすい
・飛距離が出にくい
・ミスヒットではダフリが出やすい
フェースを手の返しで合わせようとすると、そのタイミングによって左右に曲がる可能性があります。
また、アーリーリリースになりやすく、インパクトでロフトが寝てしまうと、飛距離をロスすることもあります。
こうして整理すると、掌屈を入れた方がメリットが多いように見えます。
しかし、今まで掌屈を入れていない人にとって一番の難しさは、やはり「不慣れ」という点にあるかもしれません。
掌屈はアマチュアに必要か
では、アマチュアゴルファーに掌屈は必要なのでしょうか。
個人的には、必ずしも全員が掌屈を入れる必要はないと思います。
限られた練習時間の中で、掌屈を体得するのはかなり労力がかかります。
また、仮に掌屈を体得できたとしても、すぐにスコアが良くなるとは限りません。
注意|掌屈は中途半端に取り入れるとミスが増えることがあります。
慣れるまでは一時的にスコアが落ちる可能性もあるため、長期的に練習する覚悟が必要です。
掌屈に取り組むなら、次のような覚悟が必要かもしれません。
・長期的に見て、一時的なスコアダウンを我慢できるか
・自分に合わなかった場合も受け入れられるか
・手首だけでなく体の回転もセットで練習できるか
・練習器具や動画で正しい動きを確認できるか
ただし、ゴルフスイングの多様性を求める方や、アーリーリリース・ハンドファーストに悩んでいる方にとっては、掌屈にトライする価値はあると思います。
掌屈の入れ方
掌屈は、手首だけで無理に作るというより、切り返しでクラブが寝る動きに合わせて自然に入るのが理想と言われています。
切り返しでクラブが背中方向に倒れることで、それを受け止めるように左手首に掌屈が入るイメージです。

切り返しでクラブが寝る(後方に倒れる)
そのためには、バックスイングで一度クラブが立つことが大切です。
バックスイングでクラブが立つからこそ、切り返しで自然とクラブが寝る動きにつながりやすくなります。
右手に力が入りすぎないようにする
切り返しのタイミングで注意したいのが、右手に力が入りすぎることです。
右手に力が入りすぎると、掌屈が入りづらくなります。
さらに、アーリーリリースやカット軌道のダウンスイングを誘発することがあります。
・手首だけで無理に作らない
・切り返しでクラブが寝る動きを感じる
・右手に力を入れすぎない
・体の回転を止めない
・掌屈をインパクトまでキープする意識を持つ
切り返しでできた掌屈をインパクトまでキープできると、ハンドファーストで押し込むようなインパクトを作りやすくなります。

※今回挙げた方法は一例です。バックスイング中に掌屈を入れるケースや、インパクト直前に掌屈を入れるケースもあります。
掌屈スイング動画
↓スイング動画

掌屈を身につけるなら練習器具もおすすめ
掌屈は、頭で理解しても実際に体で再現するのが難しい動きです。
特に、左手首の掌屈と右手首の背屈の関係は、最初はかなり違和感があると思います。
そのため、手首の形やクラブの動きを確認できる練習器具を使うのもおすすめです。
掌屈・背屈の動きを覚えたい方へ
プロセンダーは、手首の使い方や掌屈・背屈の動きを確認したい方に向いている練習器具です。
手首の動きが分かりにくい方は、練習器具を使って感覚をつかむのもおすすめです。
掌屈は慣れるまで難しい
一般アマチュアゴルファーの多くは、掌屈を強く入れないスイングをしていると思います。
小手先で器用に調整できる人や、自然な感覚で振りたい人は、掌屈を入れない方が手っ取り早く安定するかもしれません。
しかし、掌屈を入れたスイングが少しでもできるようになると、今までのスイングの欠点も見えてきます。
特に、アーリーリリースやハンドファーストの感覚について理解しやすくなります。
・自分のフェース向き
・手首の使い方
・アーリーリリースの原因
・ハンドファーストの作り方
・体の回転の重要性
慣れたスイングを変えるのは簡単ではありません。
それでも、掌屈に取り組む経験は、たとえ最終的に採用しなかったとしても無駄にはならないはずです。
まとめ|掌屈は飛距離アップの可能性があるが慣れが必要
今回は、ゴルフスイングの掌屈について紹介しました。
内容をまとめると、以下のとおりです。
・右打ちの場合、左手首が掌屈すると右手首は背屈する
・掌屈を入れるとロフトが立ち、ボールがつかまりやすい
・ハンドファーストのインパクトを作りやすい
・慣れるまではトップやシャンクが出ることもある
・アマチュア全員に必須ではない
・アーリーリリースや手首の使い方を見直したい方には試す価値がある
掌屈は、うまく使えれば強い球や飛距離アップにつながる可能性があります。
一方で、手首だけで形を作ろうとすると、かえってミスが増えることもあります。
大切なのは、掌屈を単なる形として真似するのではなく、クラブの動きや体の回転とセットで理解することです。
これを機に、一度トライしてみてはいかがでしょうか。
掌屈・手首の使い方を練習したい方へ
掌屈は感覚だけで覚えるのが難しい動きです。
手首の形やハンドファーストの感覚を身につけたい方は、練習器具を活用するのもおすすめです。











