ゴルフスイングの計測器でよく見られる数値には次のようなものがあります
- 飛距離
- ヘッドスピード
- ボールスピード(初速)
- 打ち出し角
- スピン量
- ミート率
この中でも
「ミート率ってなに?」
と思うゴルファーもいらっしゃるかと思います
今回はその「ミート率」に焦点をあてて解説していきます
ミート率とは
「ミート率はどれだけ芯で捉えられたかだよ」
と語るゴルファーを見かけますが、これは大きな間違いです
ミート率にはきちんとした計算式があり、以下で表されます
ミート率 | = | ボールスピード | |
|
|||
ヘッドスピード |
計算式を分かりやすく言葉で説明すると、
「ヘッドスピードに対して、どれだけボールスピードが出たか」
といえます
これだけ聞くと先ほどの「どれだけ芯で捉えたか」という説明も、あながち間違いとはいえないですが、決してイコールではありません
なぜなら、同じヘッドスピードでも次の様な要因によりボールスピードが変わるからです
- クラブフェースの反発力
- ボールの反発力
- ボールに伝わるスイングの力
- ロフト角
つまり
「同じヘッドスピードでもいかにボールスピードを生み出すか」
という点に絞って考えることが、ミート率を上げることに繋がるといえます
ミート率の目安
一般的には、ミート率1.4を越えると良いと言われています
これは言い換えると、
「ヘッドスピードの1.4倍の速度でボールが飛び出す」
ということになりますね
(尚、ミート率には1.56という上限が決められているため、ボールやドライバーはそれを越えないように作られています)
さてここからは、どうやったらミート率を上げられるかという点について深掘りしていきたいと思います
ミート率を上げるために
言うまでもありませんが、反発力の高いボールやクラブを使うのは一番手っ取り早いですし、安定して芯で捉えられるようにスイングすればミート率が上がるのは当然といえます
なので、今回は次の2点に的を絞ります
- ボールに伝わるスイングの力
- ロフト角
ボールに伝わるスイングの力
同じヘッドスピードだとしても、ボールに伝える力を増やすことで、ミート率を上げることができます
例えば、「ピコピコハンマー」と「トンカチ」で、同じヘッドスピードでボールを打った時のボールの飛距離を考えれば分かりやすいかと思います
- クラブの重量
ここでいうクラブの重量とは、「ヘッド」と「シャフト」を合わせた総重量のことをいいます
「ピコピコハンマー」の例のとおり、クラブの重量が重ければ重いほど、ミート率は上がります
ただしクラブが重すぎると、ヘッドスピードが落ちたり、安定性が欠いて芯にあてられなかったりするため、結果的にミート率は下がってしまいます
そのため、自分に合った重さのクラブを選ぶことが重要です
自分にあった重さのクラブとは
「きちんとスイングができるクラブの中で、一番重いもの」
のことを言います
- 腕の重量と力
クラブの重量だけではなく、腕の重量もボールに対して影響します
あまりクラブをゆるゆるに握ってしまうと、腕の重量はしっかりとはボールに伝わりません
しっかりと握り、腕とクラブが一体化することでミート率は上がります
- インパクト時のフェース向き
後述のロフト角にも関わりますが、フェースが開いてインパクトしてしまうと力が外側や上側に逃げてしまい、スイングの力がきちんとボールに伝わりません
インパクト時に力が逃げてしまっていないか、周りの人にチェックしてもらうことも大切です
ロフト角
ロフト角とは、シャフトの中心線を含む垂直平面とフェース平面のなす角度のことを言います
ロフト角が大きいほど球は高く上がり、小さいほど球は低く打ち出されます
ミート率は、ロフト角が小さいほど良くなります
なぜかというと、ロフト角が大きいとインパクト時に飛球線方向ではなく、上方向に力が分散してしまうためです
クラブがボールの真横からインパクトすると仮定した場合、理論上はロフト角0度が最大のミート率となります
これは先ほど言った、力が分散しないためです(ボールを真後ろからまっすぐ押すイメージ)
ミート率の注意点
ここまでミート率を上げる方法をお伝えしてきましたが、注意してほしいのは、ミート率=飛距離ではないということです
ここでは深掘りしませんが、飛距離を生み出すためには、適正な打ち出し角やバックスピンが必要となります(サッカーの無回転シュートがストンと落ちるイメージをすると分かりやすいでしょうか)
まとめ
今回はミート率について詳しく解説してきました
ミート率が飛距離に大きく関わる要素であることが分かっていただけたでしょうか?
また、ミート率はクラブを正しく扱えているかといった指標にもなります
ミート率を正しく理解し、飛距離の大幅アップを目指しましょう!