ダンロップの人気ブランド「ゼクシオ」は2000年に誕生しました。
現時点で誕生から20年が経ちました。
今やゼクシオは、日本のゴルフクラブ市場において、トップブランドの地位を揺るぎないものとしています。2000年の以来のメーカーの努力の賜物です。
その誕生の背景には、日本人による日本人のためのクラブをつくろうという強い意志が感じられます。
今回は、ゼクシオの誕生からのこれまでの歴史についてご紹介します。
ゼクシオの誕生
キャロウェイとの決別
ダンロップを手掛ける「住友ゴム工業(株)」は、1999年までキャロウェイのゴルフクラブを販売していました。
その関係は、突如1999年12月に終わりを迎えてしまいます。
理由は、流通問題と言われています。
日本ではキャロウェイから輸入したゴルフ用品を最初に住友商事が窓口として受け、そこから住友ゴム工業、販売会社、ショップという経路を踏んで販売していました。
この流通システムにキャロウェイ側がノーと言ったのです。
この後、キャロウェイは日本国内の直販事業を開始していることからも、中間マージンをいろいろと取られる日本の流通システムがどうもお気に召さなかったということが推測されす。
「ゼクシオ」立ち上げ
キャロウェイのクラブを取り扱うことができなくなり、窮地に陥ったダンロップが、2000年に発売した新しいゴルフクラブのブランドが「ゼクシオ」です。
住友ゴムの2000/01/24当時のプレスリリース記事は以下のよう出ています。
(以下引用は、住友ゴム工業(株)の公式ページ)
ダンロップ「ゼクシオ」のゴルフ用品を新発売
(株)日本ダンロップ(社長:浅井 光昭)は、ダンロップ「ツアースペシャル ゼクシオ」(略称:ゼクシオ)ブランドのキャディバッグをはじめとするゴルフ用品を、2月1日から順次新発売します。今回発売するのは、キャディバッグ2種、スポーツバッグ、シューズケース、アンブレラ、キャップなど全10品番です。
この後、ゼクシオは急伸していくこととなるわけですが、いいものは売れる、「ピンチはチャンス」のお手本のような例ですね。
世代と発売年
2020/2月現在、ゼクシオはゼクシオ11まで発売されていますが、ここでシリーズの世代と発売年をまとめます。
2000年 初代 ゼクシオ ツアースペシャル
2002年 2代目 ゼクシオ
2004年 3代目 ゼクシオ
2006年 4代目 ALL NEW ゼクシオ
2008年 5代目 The ゼクシオ
2010年 6代目 新・ゼクシオ
2012年 7代目 ゼクシオ セブン
2014年8代目 ゼクシオ エイト
2016年9代目 ゼクシオ ナイン
2018年10代目 ゼクシオ テン
2020年11代目 ゼクシオ イレブン
2年間隔で新シリーズを発売しています。
ゼクシオ7から世代をネーミングにしていますのでわかりやすくなっています。
それ以前は個性的な名前がありますね。
初代のツアースペシャルのインパクトには勝てませんが、その時々、これでいこうとリリースしたことを想像しながら、眺めていると面白いです。
世代の見分け方
豆知識ですが、ゼクシオの世代の見分け方があります。
カーボンシャフト限定ですが、すぐに見分けがつきます。
カーボンシャフトの型番が1代目であればMP100、2代目であればMP200と、100番刻みに型番が付けられています。
ゼクシオイレブンもMP1100となっており、この法則は続いています。
ということで、シャフトを見るとゼクシオがどの世代なのか、すぐにわかります。
周りにゼクシオをお使いの方がいましたら、ぜひチェックしてみてください。
ゼクシオの発展の歴史
さて、20年の歴史のあるゼクシオですが、主な出来事などをご紹介してゼクシオの発展の経過を追ってみたいと思います。
2001年3月 ユーティリティ発売
好評の「ゼクシオ」に、待望のユーティリティクラブが誕生
ダンロップ「ゼクシオ ユーティリティ」新発売
2001年3月10日に、ロングアイアンが苦手な方向けに、ゼクシオのユーティリティクラブ3種を発売しました。番手はU5、U6、U7の3種類、希望小売価格(消費税抜き)は1本45,000円とのことでした。
この時点で既に「ゼクシオ」は大ヒットしていて、販売本数はウッドが約16万本、アイアンが約6万セットと、驚異的な記録を残したとのことです。
2002年5月 2代目モデル大人気
2002年1月30日に2代目ゼクシオが発売されました。
好調な売れ行きを示しており、4月末までのメーカー出荷数累計がウッド10万本、アイアン3万セットとなりました。この数値は2000年2月に発売し記録的な大ヒットとなった前作「ツアースペシャル ゼクシオ」を大幅に上回る
2代目は1代目を超える人気ぶりであったことがうかがえます。
2003年06月 ゼクシオドライバー海外の雑誌テストで飛距離性能No.1に
「ゼクシオ」ドライバーが、英国のゴルフ雑誌「ゴルフワールド(7月号)」のマシンテストで、「世界で最も飛ぶクラブ」として紹介されています。またオーストラリアのゴルフ雑誌「ゴルフオーストラリア(7月号)」でも、最も飛ぶドライバーとして紹介されています。日本で記録的な販売実績を誇るゼクシオの高い性能が、世界でも評価されたと言えます。
海外でも高い評価を得たゼクシオ。オーストラリアのテスターは「僕が今までテストした中でも、ダントツに飛んでいるよ。」「いい顔をしているし、飛距離・コントロール性とも文句のつけようがないね」とコメントしたそうです。
2007年12月 パーゴルフギア大賞 4代目ゼクシオが4冠を達成
ゼクシオシリーズの商品が、12月18日発売の週刊パーゴルフ1月1日号で発表された「2007年パーゴルフギア大賞」で4冠を達成しました。同賞は、デパート、専門店、量販店など合計100店舗に各部門別の1年間売上ベスト5をアンケート調査し集計したものです。
大賞を獲得したのは、2006年発売の4代目 「ALL NEW ゼクシオ」です。
ドライバー部門、フェアウエイウッド&ユーティリティクラブ部門、アイアン部門、ボール部門の4部門で大賞を獲得しています。
4部門すべてにおいて売上1位とはすごいですね。何気にボール部門でも大賞です。
2008月12月 5代目「ザ・ゼクシオ」ドライバー・フェアウェイウッドが売上No.1
発売以来12ヶ月連続店頭販売シェアNo.1!
「ザ・ゼクシオ」のドライバーとフェアウェイウッドが、ゴルファーの皆様からの多大なるご支持により、12ヶ月連続店頭販売シェアNo.1を達成しました。
年間売上1位ということです。
5代目ゼクシオも絶好調のようです。
2010年7月 ゼクシオの偽物出回る
「新・ゼクシオドライバー」非正規品に関するご注意
2009年12月12日から販売しているゴルフクラブ『新・ゼクシオドライバー』を真似た非正規品(いわゆる偽物が、弊社の調査によってネット販売・ネットオークションを中心に流通していることが判明いたしました。
偽物が出回るのも人気の裏返しであると言えます。
10年前の話ですが、この頃から既にネットオークションなども盛んだったようですね。
2012年4月 オーナーズクラブ開始
~会員だけの特別サービスが充実~
「ゼクシオ オーナーズクラブ」の会員募集を開始
SRIスポーツ(株)は、ゼクシオブランドのゴルフクラブ購入者※1を入会対象とした「ゼクシオ オーナーズクラブ」の会員募集を2011年12月9日(金)から開始します。
「ゼクシオ オーナーズクラブ」は登録制会員組織で、2012年4月からスタート予定です。ゼクシオ愛用者の方々に様々な特典をご用意してサービスの向上を図ってゆきます。
ついにオーナーズクラブがたちががりました。ゼクシオにオーナーズクラブがあるのは有名な話です。2012年4月設立、ゼクシオセブンの時期です。
高級車などのオーナーズクラブはよく聞きますが、ゴルフクラブのオーナーズクラブとは斬新です。現在ではこれもゼクシオの魅力の一つとなって定着しています。
2018年9月 ゼクシオシリーズ、メーカー出荷累計2000万本を達成
「ゼクシオシリーズ」は、メーカー出荷本数で累計2000万本を達成しました。
当社は2000年に初代「ゼクシオ」発売して以来18年にわたり、「ゼクシオ」、「ゼクシオ プライム」、「ゼクシオ フォージド」などのゼクシオシリーズを展開してきました。シリーズ累計のメーカー出荷本数は2018年7月末に2,021万本に上り、時間で表すと30秒あたり1本売れた計算になります。
累計2000万本、記録的な売り上げを達成しています。
ゼクシオは、韓国、米国をはじめ日本を含む世界44か国と地域で展開しており、海外と日本の売上は約半々となっています。
国内で1000万本ですから、いかに国内で強いかわかります。
2020年2月 『ゼクシオ』ゴルフクラブ 20年連続 国内売上No.1!
『ゼクシオ』ゴルフクラブが、2019年国内年間売上No.1を獲得しました。これにより2000年の初代モデル発売開始以来20年連続のNo.1達成となり、これほど長期に渡りNo.1を継続しているゴルフクラブは他に類をみません。平成で最も売れたクラブが令和元年も制し、発売以来、「飛び」「打ちやすさ」「爽快な打球音」を追求し続け、幅広いユーザーに支持され続けていることが20年連続No.1の快挙につながりました。
11代目NEW『ゼクシオ』シリーズも、発売初月にドライバーなど8部門で売上No.1となっています。しかし、20年連続NO.1獲得とはすごい記録です。
キャロウェイとの契約が途切れたあの逆境があったからこそのこの快進撃と言えます。まさにピンチはチャンスを体現したゴルフクラブです。
以上、ゼクシオの歴史をご紹介いたしました。
【ゴルフコラム】ゼクシオはなぜ売れているのか?【人気の秘密はこれか!】
日本人のための「ゼクシオ」
ゴルフクラブの購入を考える際に、日本のメーカーがよいと思う方も多いのではないでしょうか。
ダンロップの「ゼクシオ」の他にも同じダンロップからは「スリクソン」があります。また、代表的な日本メーカーとしては、ミズノ、ブリヂストン、本間、ヤマハ、プロギアなどがあります。
各メーカーそれぞれの哲学で開発し素晴らしい製品を作り上げていますが、こうやってゼクシオの誕生や発展の歴史を追ってきますと、ゼクシオの素晴らしさが伝わってきます。間違いなく日本人の魂が込められた日本のトップメーカーのゴルフクラブです。
「ゼクシオ」一度は使ってみたいという気持ちが湧いてきますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。