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【ドライバー編】「ローグST」と「TSi2」の違いを比較解説【キャロウェイvsタイトリスト】

ゴルフクラブ・ギア

キャロウェイは「ローグ」(ROGUE)の新シリーズ「ローグ ST」を2022年3月に発売すると発表しました。※一部モデルは2月25日に発売が早まりました。前作モデルは2018年発売です。約4年でのニューモデルの発売となります。

「ST」という名称は、「SPEED TUNE-UP(スピード・チューンアップ)」の頭文字だそうです。ボールの初速アップを重点目標に開発されたとのことです。

「ローグ ST」の特徴は3つほどあり、後ほど紹介していきます。

ローグSTドライバーの種類・試打レビューはこちらで紹介しています。

【ドライバー比較】キャロウェイ ローグSTドライバーを簡単にやさしく解説【MAX、MAX D、MAX LSの違いとは?】

ローグST試打レビューはこちら

ROGUE ST(ローグST)の試打レビュー

一方で、タイトリストは「TSi1・TSi2・TSi3・TSi4」ドライバーをラインナップしています。

このTSiシリーズはフェースに、ゴルフ業界初の航空宇宙評価基準素材「ATI 425」を採用しています。高強度と高弾性を備えるチタン素材を用いることで、飛距離性能と打感をアップさせています。

TSi2・TSi3は2020年11月13日発売、TSi1・TSi4は2021年3月19日発売です。

最も寛容性が高い「TSi1」から「TSi2」「TSi3」、カスタム専用モデル「TSi4」まで4つのモデルがあります。

TSiシリーズの4種類のドライバー比較はこちら

【ドライバー比較】タイトリストTSi1・TSi2・TSi3・TSi4ドライバーをやさしく簡単に解説

「TSi2」ドライバーの試打レビューはこちら

【ドライバー試打】タイトリスト「TSi2」の試打レビュー・感想

今回は、標準的モデルの位置づけの「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーの2モデルの比較で検討してみます。

クラブを購入される際に参考になれば幸いです。

「ローグ ST」ドライバーの特徴をご紹介

「ローグ ST」の売りとなる特徴とは

「ローグ ST」シリーズの主な特徴を簡単にご紹介します。

今回の大きな特徴は

「カートリッジ構造のタングステンウェイト」

「AI設計のフラッシュフェースSS22」

「JAILBREAK AI スピードフレーム」

の3つです。順番にご紹介します。

カートリッジ構造のタングステンウェイト

ボール初速を上げるテクノロジーのひとつです。

ヘッド後方に約11gのウェイトを配置することで慣性モーメントを高め、寛容性とともにオフセンターヒット時の初速性能が向上し、飛距離アップと安定した弾道へ導くテクノロジーです。

※慣性モーメントとは?
簡単に言うと「回しにくさ、止めにくさ」です。一度回りだすと止めにくい。ゴルフクラブではこれが高いと一般的にスイングの安定性が向上します。

NEW タングステン・スピードカートリッジをヘッド最後方部に搭載
ROGUE STドライバーシリーズでは、新たにタングステン・スピードカートリッジを採用しました。2021年のEPICシリーズではスクリューウェイト、およびペリメーター・ウェイトをソール後部に搭載していましたが、タングステン・スピードカートリッジは横に長い形状で、搭載位置もヘッドの最後方部に移動。重心をより深く、低くすることができており、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現しています。なお、「ROGUE ST MAXドライバー」は、ややドローバイアス気味の特性を持つヘッドとなっています。

AI設計のフラッシュフェースSS22

ローグSTシリーズでも最新のAI設計のフェースが採用されています。名称はフラッシュフェース SS22となってアップグレードされています(エピックはフラッシュフェース SS21でした)。

これにより、スピン量の抑制と、慣性モーメントのアップを実現。吹けない強い弾道、オフセンターヒットへの強さを発揮します。

AI設計のFLASHフェースSS22は、飛びの3要素までも最適化
「ROGUE ST MAXドライバー」には、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースSS22を採用しています。FLASHフェースSS22は、従来のようにボール初速の向上やターゲットゴルファーの打点位置が考慮されているだけではありません。今回は飛びの3要素である、スピン、打ち出し角、ボール初速の組み合わせまでも含めた新しいアルゴリズムによってAIが設計し、テスト。よりモデル別、ターゲットゴルファー別の最適化が進んだフェースへとアップグレードされています。

JAILBREAK AI スピードフレーム

芯が2本通っていてどこに当たっても飛ぶテクノロジーです。「ローグST」にも搭載しています。

前年(2021年)のEPICと同様に、フレーム状に強化された構造のJAILBREAKが搭載されています。

NEW JAILBREAK AI スピードフレームにより、フェースが効率良くたわむように
2021年のEPICシリーズに初搭載されたJAILBREAK AI スピードフレームは、ROGUE STドライバーシリーズにおいて、形状に変更が加えられました。NEW JAILBREAK AI スピードフレームでは、下辺のフレームの高さをアップし、ソール側の剛性が向上。その結果、従来のようにインパクトのパワーがフェースに集中する効果はキープしつつ、クラウン側とソール側の剛性の違いによって、よりフェースが効率良くたわむようになりました。

(出典:キャロウェイ公式HPより)

「TSi2」ドライバーの特徴をご紹介

「TSi2」ドライバーの主な特徴を簡単にご紹介します。

今回の特徴は以下の4つです。

・新しいフェース「ATI 425チタン」
・空力性能が大幅に向上

・マルチMOI設計
・パフォーマンスを引き出す調整機能

新しいフェース「ATI 425チタン」

フェース素材は初採用「ATI 425チタン」です。

新しいフェースが生み出す、新しいスピード
航空宇宙の分野で採用されてきた類稀なる強靭性を誇る「ATI 425チタン」。ゴルフ業界ではフェースに初採用となるこの特殊な金属が「TSi」のスピードパフォーマンスを支えるキーテクノロジーになっています。フェースの広範囲で驚きのボールスピードを発揮し、平均飛距離を大きく伸ばします。

空力性能が大幅に向上

空力性能を大幅に向上させ、クラブスピードを最大化を図っています。

空力を極め、インパクトスピードを最大化
クラブヘッドの空力性能を大幅に向上させ、クラブスピードを最大化。『TSi』をいつものようにスイングするだけで、誰もが大きなボールスピードの向上を実感することが可能になっています。スクエアに構えやすいルックス、心地よい打感はツアープレーヤーをさらに満足させるクオリティに進化。ロングショットに大きな自信を与えます。

マルチMOI設計

マルチMOI設計によりスピン量の適正化、ブレない弾道、飛距離アップを実現しています。

マルチMOI設計がもたらす、さらなるスピード
通常、慣性モーメント(MOI)はヘッドのトゥ・ヒール方向に対するモーメントの大小を表しますが、タイトリストは一方向だけでなく上下・左右・前後とあらゆる方向におけるモーメントを解析し、安定性の向上を総合的に図っています。その多角的なMOI設計がボールスピードのアップ、バックスピン量の適正化、そしてブレない弾道を生み出し、大きな飛距離アップへと導きます。

パフォーマンスを引き出す調整機能

調性機能も付いています。

パフォーマンスを引き出す調整機能
TSiではすべてのプレーヤーのあらゆるスイングに対して、その効果を最大限に高めるために精密な調整機能を備えています。あなたのスイングに合わせて、ベストなパフォーマンスを発揮できるよう調整することが可能です。

出典:タイトリスト公式HP

「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーの比較

クラブのコンセプト

「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。

「ローグST」MAXドライバー

幅広いゴルファーにフィット、
飛距離と振りやすさを追求したMAX

「TSi2」ドライバー

PURE DISTANCE.
高い許容性が生み出すストレート弾道。

「ローグ ST」MAXドライバーは飛距離と振りやすさを追求しています。

「TSi2」ドライバーは広い打点エリアでの許容性と適正スピンによるストレート弾道を実現します。

デザイン比較

ソール側のデザイン比較

「ローグST」MAXドライバーはこのようなデザインとなりました。

出典:キャロウェイ公式HP

前作のローグの雰囲気を継承しています。前作は、緑系のデザインでした。

そして、「TSi2」ドライバーはこのようなデザインです。

出典:タイトリスト公式HP

黒を基調としたまとまりのあるデザインです。かっこいいですね。

次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。

上から見たヘッドの形状

まずは「ローグST」MAXドライバーから、

出典:キャロウェイ公式HP

黄色いラインが入っています。こちらもどことなく前作ローグの雰囲気があります。

そして「TSi2」ドライバーです。

出典:タイトリスト公式HP

こちらも黒を基調としてスッキリしたデザインです。無駄のない感じがしますね。

「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーのスペックを比較

さて、「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーのスペックを比較してみましょう。

より分かりやすく単純化するために、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。

項目  「ローグST」MAXドライバー 「TSi2」ドライバー
ロフト角(°) 9.0,10.5,12.0 9.0,10.0,11.0
ライ角(°) 56 58.5
ヘッド体積(cc) 460 460
クラブ長さ(インチ) 45.5 45.25
クラブ重さ(g) 305 299
シャフト重さ(g) 50 44
シャフトトルク 4.6 6.1
シャフト調子 中調子 中調子
バランス D3 D2

ロフト角

ロフト角は、「ローグST」MAXドライバーは9度、10.5度、12度が、「TSi2」ドライバーは9度、10.0度、11.0度が用意されています。両者調整機能がついています。

「ローグST」MAXドライバーも3種類、「TSi2」ドライバーも3種類です。タイトリストは、他社メーカーで多い10.5度の設定はなく10度です。

「ローグST」MAXドライバーは、コンセプトどおり幅広ロフト角を用意しています。

ライ角

ライ角はほぼ同じです。

「ローグST」MAXドライバーは59度でアップライト、「TSi2」ドライバーは58.5度でフラットライトです。両者調整機能がついています。

59度の設定は最近のドライバーでは多く、相対的に「ローグST」MAXドライバーは僅かにアップライトのセッティングでライ角の基本に従えばフック軌道になりやすいと言えます。

ライ角とは、クラブのソールが水平になるように置いた時に、シャフトの中心線と水平な地面とが成す角のことです。この角度が大きくシャフトが立っている状態のことを「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝た状態のことを「フラット」といいます。ライ角がアップライト(角度が大きい)であると一般的にボールがフック軌道になりやすい。また、フラットライト(角度が小さい)であるとボールがスライス軌道になりやすいという特性があります。

クラブの重さ

クラブの重量は「ローグST」MAXドライバー305g、「TSi2」ドライバー299gで、同じような重量です。

「ローグST」MAXドライバーの方が6g重いです。

シャフトの重量を見てみますと「ローグST」MAXドライバーは50g、「TSi2」ドライバーが44gとなっており、シャフトは「ローグST」MAXドライバーが6g重いです。

重量の差は、ほぼシャフトの重量の差と言えそうです。

シャフトは以下のもので比較しています。

「ローグST」MAXドライバー:VENTUS 5 for Callaway
「TSi2」ドライバー:TSP110 50

ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「ローグST」MAXドライバーはD3、「TSi2」ドライバーがD2となっています。

シャフトトルク

シャフトトルクは大きく異なります。

「ローグST」MAXドライバーは4.6、「TSi2」ドライバーは6.1となっています。「ローグST」MAXドライバーよりも「TSi2」ドライバーの方がかなり大きな値です。

つまり、相対的に「ローグST」MAXドライバーの方が少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高い、「TSi2」ドライバーの方が、手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い、ということになります。

シャフトトルクとは、一言でいえば手の動きとの連動性の度合いです。このトルクが小さいほど、手の動きに対してヘッドが敏感に反応します。逆にトルクが大きいほど、手の動きに対してヘッドの動きが鈍感になります。よく、トルクとはクルマのハンドルの遊びのようなものと言われます。要するに、自分の手がちょっと動いたらヘッドも敏感に反応するのか、ちょっとぐらい動いてもヘッドが反応しないのかということです。

シャフト調子

シャフト調子は「ローグST」MAXドライバー、「TSi2」ドライバーともに中調子となっています。

タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。

シャフトの調子は、キックポイントとも呼ばれます。大きく分けて3種類あり「先調子(ロー)」、「中調子(ミドル)」、「元調子(ハイ)」があります。

先調子は、シャフトの先端側にキックポイントが設定されているシャフトです。しなるポイントがヘッドに近いため、ヘッドが走りやすくボールがつかまりやすい。ボールをつかまえたい、打ち出し角を高くしたいというゴルファーには先調子がおすすめと言われます。
元調子は、キックポイントがシャフトの手元側に設定されているシャフトです。切り返しで手元側がしなることでタメが作りやすいが、その分ボールはつかまりにくいと言われます。ボールを叩くパワーのあるゴルファーには元調子がおすすめと言われます。
中調子は、キックポイントがシャフトのちょうど中央付近に設定されているシャフトです。先調子と元調子の中間的な性能です。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走ります。中調子は安定感があり、万人向けと言われます。

先中調子は、先端側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、先調子と中調子の中間的性能を持ったシャフトです。
中元調子は、手元側よりやや中央寄りにキックポイントを設定していて、中調子と元調子の中間的性能を持つシャフトです。

バランス

バランスは「ローグST」MAXドライバーはD3、「TSi2」ドライバーはD2となっています。

「ローグST」MAXドライバーの方が若干ヘッドを重く感じるということになります。

バランスとは、スウィングウェートとも呼ばれます。スイングした時に感じるヘッドの重さを数値に表した指標です。クラブ全体の重さに対して、ヘッドの重さの比率を示すもので、A1が最もヘッドが軽く、E9が最もヘッドが重い。一般的なゴルフクラブでは、D0からD4までの設定になっています。感覚としてよく、D1は軽くD4は重いと表現されたりします。

まとめ ~「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバー~

「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーの違いをまとめてみました。

私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。

・「ローグST」MAXドライバーは、新テクノロジー「カートリッジ構造のタングステンウェイト」と「EPIC」からさらに進化させた「AI設計のフラッシュフェースSS22」、「JAILBREAK AI スピードフレーム」を搭載し、高い慣性モーメントによってスイング時のヘッドの安定化と、オフセンターヒット時のボール初速向上を実現してる。

・「TSi2」ドライバーは「ATI 425チタン」フェースとヘッドの空力性能の向上により飛距離性能と許容性を実現。トッププレーヤーが望むヘッド形状、打感、打音など、フィーリング面を改良。

ライ角はほぼ同じ。「ローグST」MAXドライバーは59度で相対的にフック軌道になりやすく、「TSi2」ドライバーは58.5度で相対的にスライス軌道になりやすいが僅かな差。

・クラブの重量はほぼ同じで「ローグST」MAXドライバーの方が6g重い。シャフト重量も「ローグST」MAXドライバーの方が6g重い。

シャフトトルクは大きく異なり「ローグST」MAXドライバーは操作性、「TSi2」ドライバーは安定性が高い傾向。

以上のような特徴です。

いろいろな試打データ・感想もご紹介していますのでよかったらどうぞ。

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【ドライバー試打】タイトリスト「TSi2」の試打レビュー・感想

以上、「ローグST」MAXドライバーと「TSi2」ドライバーの違いをまとめてみました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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