プーマジャパン(株)からCOBRA Golf(コブラゴルフ)の新製品、初速性能と安定性を追求した「キング LTDx」シリーズのドライバーが2022年3月12日に発売です。今回の「LTDx」シリーズは2016年に発売された「LTD」シリーズに由来します。
COBRA Golfは、19-20年、20-21年シーズンの2年連続の平均飛距離1位に輝いたブライソン・デシャンボー(米国)選手が契約していることで有名です。
今回のドライバーのラインナップは以下の3種類です。
・KING LTDx:スタンダードモデル
・KING LTDxMAX:つかまりのよいドローバイアスモデル
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一方で、ヤマハは、2021年10月29日にヤマハのアスリート向けブランドRMXシリーズのニューモデルを発売しました。
アスリート向けブランドRMXシリーズがモデルチェンジをして「RMX VD」(リミックス ブイディー)シリーズとして生まれ変わりました。
「VD」のVは向きやベクトルを表す「Vector(ベクター)」、Dは方向を表す「Direction(ディレクション)」のそれぞれ頭文字だそうです。この「RMX VD」シリーズでヤマハは、特に直進安定性に重要な慣性モーメントを追求しています。
今回は、「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーの2モデルの比較で検討してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
コブラ LTDxドライバーの特徴をご紹介
まずは、コブラ LTDxドライバーの全般的な特徴をご紹介します。
今回の主な特徴は以下の4つです。
・H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー
・マルチマテリアル・シャーシ
・CNC ミルド インフィニティフェース
次から順番にご紹介します。
パワーコア・テクノロジー
低スピンと高初速を両立するテクノロジーです。
高初速をもたらす低重心と安定性ドライバー
パワーコア・テクノロジー、マルチマテリアルウェイトシステムは、スチール、チタン、アルミニウムの複数素材で構成されたウェイトで、ヘッド前方の低い位置へ配置することで、低スピンと高初速を両立し、最大限の飛距離を実現しました。
H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジー
AI設計のフェースで全体での反発性能を高めています。
H.O.T フェースデザイン
H.O.T (Highly Optimized Topology) フェーステクノロジーは、フェース全体を 15 のポイントに分割し、AI を駆使して、それぞれのポイントを戦略的な厚さで設計し、フェース全体のより広い範囲で反発性能が高まり、ボールスピードを向上させます。
マルチマテリアル・シャーシ
カーボン素材を増量し軽量化することでウエイトの配置を改善しています。
より軽く頑丈に設計
クラウンとソールに装着するカーボン素材の量を 20% 増量し、より軽量で安定したシャーシを採用したマルチマテリアル構造です。この新しい設計により、軽量化しパワーコアの低い位置と前方にウエイトを配置する事ができ、スピードを向上させることができます。
CNC ミルド インフィニティフェース
最新のコンピューター制御の削り出しで仕上げたフェースは、正確で美しい仕上げを実現しま す。またクラウン側の削り出し開始部分の見直しを行い、構えやすさが向上しました。
(出典:コブラゴルフ公式HPより)
「RMX VD59」ドライバーの特徴をご紹介
「RMX VD59」の主な特徴を簡単にご紹介します。今回はたくさんの見どころがあります。
RMX VDウェイトシステム
ヤマハ「RMX VD59」ドライバーの圧倒的な直進安定性を生み出す新機能として「RMX VDウェイトシステム」を搭載しています。
RMX VDウェイトシステムの特長1
どのようにウエイトを調整しても一定の慣性モーメントを実現しています。
変わらない大慣性モーメント「圧倒的な直進安定性」
ヤマハ独自の新システムは、ウェイト位置を調整しても慣性モーメント(VDドライバーは5,003g・㎠、VD59ドライバーは5,820g・㎠)が変化しないから、どのポジションでも高い「直進安定性」を確保。
RMX VDウェイトシステムの特長2
重心角を調整できる幅が非常に広いです。つかまり易いセッティング、つかまりすぎないセッティングなど自由自在です。
変えられる幅広い重心角「スクエアインパクト」
VDドライバーが26.5°~31°、VD59ドライバーは30.5°~36.5°。2モデルで10゜の重心角調整ができ、あらゆるドライバーの重心角ほぼ全域をカバーする。ボールのつかまり過ぎを抑えたい人も、しっかりつかまえたい人も自分のスイングに最適な重心角(つかまり)でスクエアインパクトが実現できる。
クラウン形状とフェースデザイン
クラウン形状とフェースデザインにも改良を加えています。
感性を科学し「飛ぶところで打てる」を実現
ゴルファーは無意識下でヘッド高さの中央だと認識した部分で打とうとする傾向がある。ヤマハはそこに着目し、無意識下で認識する部分と、「最も飛ぶところ(最適打点)=フェース中心やや上部」が一致するように、クラウン形状とフェースデザインを設計した。
(出典:ヤマハ公式HPより)
「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。
「KING LTDx」ドライバー
LTDx ドライバーは、高初速をもたらす低重心と安定性の究極の融合です。初めて ZERO CGna (究極の低重心)と5,000 以上の慣性モーメントを達成し、他に類を見ないドライバーを作り上げました。高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立しています。
「VD59」ドライバー
圧倒的直進性をすべてのゴルファーに
「KING LTDx」ドライバーは、究極の低重心と高い慣性モーメントによる飛びと安定性の両立です。
一方、ヤマハ「RMX VD59」ドライバーは、今回の目玉である高い慣性モーメントによる直進性を強調しています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「KING LTDx」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:COBRA Golf公式HP
黄色と黒を基調としたスタイリッシュなデザインです。モデルによりウエイトの位置が異なりますが、「KING LTDx」はウエイトが後方に配置されています。
そして、次に「RMX VD59」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:ヤマハ公式HP
赤を基調としたデザインです。ヤマハはバイクなども作っていますし、さすがかっこいいデザインです。
次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。
上から見たヘッドの形状
まずは「KING LTDx」ドライバーから、
出典:COBRA Golf公式HP
上から見ると2本ラインがあるのが特徴です。コブラゴルフの「C」マークも見えます。
そして「RMX VD59」ドライバーです。
出典:ヤマハ公式HP
赤いラインが入ったデザインです。レッドがスポーティな感じがします。
「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーのスペックを比較
「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーのスペックを比較してみます。
複数数値がある場合はロフト角「10.5度」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「KING LTDx」ドライバー | 「VD59」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.5(±1)/10.5(±1) |
ライ角(°) | 58.5 | 59(59.75、60.5) |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.75 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 293(推定値) | 297 |
シャフト重さ(g) | 52.5 | 53 |
シャフトトルク | 5.6 | 5.0 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D1 | D2 |
ロフト角
ロフト角は、「KING LTDx」ドライバーは9度、10.5度、12度が、「VD59」ドライバーは9.5度、10.5度が用意されています。両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角はほぼ同じです。
「KING LTDx」ドライバーは58.5度で相対的にフラットライト、「VD59」ドライバーは59度でアップライトです。
相対的に「KING LTDx」ドライバーはスライス軌道になりやすい、一方「VD59」ドライバーはフック軌道になりやすい、となりますが、わずかな差です。
クラブの重さ
クラブの重量は「KING LTDx」ドライバーは293g(推定値)、「VD59」ドライバーは297gです。
推定値での比較ですが「KING LTDx」ドライバーの方が4g軽いです。
シャフトの重量を見てみますと、「KING LTDx」ドライバーが52.5g、「VD59」ドライバーは53gとなっており、シャフトは「KING LTDx」ドライバーが0.5g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
「KING LTDx」ドライバー:SPEEDER NX for Cobra
「VD59」ドライバー:Diamana YR
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「KING LTDx」ドライバーがD1、「VD59」ドライバーはD2となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し差があります。
「KING LTDx」ドライバーは5.6、「VD59」ドライバーは5.0となっています。
相対的に「KING LTDx」ドライバーの方が、手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い、「VD59」ドライバーの方が、少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子は「KING LTDx」ドライバー、「VD59」ドライバーともに中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスもやや異なります。
「KING LTDx」ドライバーはD1、「VD59」ドライバーはD2となっています。
「KING LTDx」ドライバーの方がヘッドを軽く感じるということになります。
まとめ ~「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバー~
「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「KING LTDx」ドライバーはパワーコア・テクノロジーにより低重心を実現し、H.O.T フェーステクノロジー反発性能を高め、マルチマテリアル・シャーシでウエイトの配置を改善し、高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立。
・ヤマハ「RMX VD59」ドライバーは「RMX VDウェイトシステム」によりどのようなセッティングでも安定した直進性を実現。
・ライ角はほぼ同じ。「KING LTDx」ドライバーは58.5度で相対的にスライス軌道になりやすく、「VD59」ドライバーは59度で相対的にフック軌道になりやすいがわずかな差。
・クラブの総重量は、推定値での比較となるが「KING LTDx」ドライバーの方が4g軽い。シャフト重量は「KING LTDx」ドライバーの方が0.5g軽い。
・シャフトトルクは、相対的に「KING LTDx」ドライバーは5.6で安定性が高い傾向、「VD59」ドライバーは5.0で操作性が高い傾向。
・バランスは「KING LTDx」ドライバーはD1でヘッドを軽く感じる、「VD59」ドライバーはD2でヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
実際に「KING LTDx」ドライバーを試打しましたので、よかったらどうぞ。この時は飛距離が伸びました。
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以上、「KING LTDx」ドライバーと「VD59」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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