スリクソンは「スリクソン ZX Mk II シリーズ」のドライバーを2022年11月19日に発売しました。
2020年に発売した「スリクソン ZXシリーズ」の後継となります。
フルチタン構造「シームレス」とエッジをさらに丸く、厚くした「エッジレス」なヘッドによるスムーズで大きなたわみが衝撃のインパクトを生み出し、驚異のボールスピードを実現しています。
「ZXシリーズ」ドライバーは、2021年の「マスターズ」を制覇した松山英樹選手が使用していることで有名です。
今作は2代目「Mk II(マークツー)」となりました。
ヘッドは「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」の3タイプです。
・ZX5 Mk II…大きな飛距離と寛容性
・ZX5 Mk II LS…低スピンの強弾道
・ZX7 Mk II…大きな飛距離と操作性
試打レビュー・感想はこちら
「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」ドライバーの試打レビュー・感想
一方、タイトリストのドライバー「TSR2」「TSR3」「TSR4」が2022年9月30日に発売となりました。
「TS(タイトリストスピード)」の3代目です。
過去、2018年「TS」、2020年「TSi」とリリースしてきました。
「TSR」シリーズの大きな特徴は、以下とおりです。
・空気抵抗を減らす「ボートテール」形状によりヘッドスピード向上。
・フェーステクノロジー「VFT(部分肉厚設計)」を採用し、ボール初速を最大化
ラインアップは、以下の3タイプです。
・TSR2…飛距離性能と安定感のバランス
・TSR3…「SureFit® CG トラック」で弾道調節
・TSR4…ソール2カ所のウエイト調整で低スピン
「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーをやさしく簡単に解説【2022年モデル】
今回は、「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。


「ZX5 Mk II」ドライバーの特徴をご紹介
「ZX5 Mk II」ドライバーの特徴を説明していきます
進化した「REBOUND FRAME Mk II」
剛性の低いエリアと高いエリアを交互に配置し、反発力を向上しています。
きなたわみを生み出す「FLEX ZONE(剛性の低いエリア)」とパワーを逃さず、しっかりと受け止める「RIGID ZONE(剛性の高いエリア)」を交互に配置することで、反発性能が大きく向上し、驚異のボールスピードを実現。
フルチタン構造による効果
接合部がない「シームレス」構造により、高反発エリアが110%拡大しました。
フルチタン構造により接合部がない「シームレス」を実現
高慣性モーメントと低重心化により寛容性を実現
強度を維持しながらクラウン全体を薄肉化し、
生み出した余剰重量を最適配分することで、
高慣性モーメントと低重心設計を可能にし、寛容性を実現。
進化した反発性能
軽比重・高強度・高弾性チタン「Super-TIX® 51AF」を採用し、
インパクト時に大きなたわみを生み出す薄肉フェース。
従来モデルから中央部をさらに薄くすることでたわみが進化。
(出典:ダンロップ公式HP)
「TSR2」ドライバーの特徴をご紹介
「TSR2」「TSR3」「TSR4」ドライバーの特徴をまとめると以下の通りです。
テクノロジー | TSR2 | TSR3 | TSR4 |
マルチプラトー VFTデザイン | 〇 | 〇 | |
スピードリングVFTフェースデザイン |
〇 | ||
エアロスペース グレードチタン | 〇 | 〇 | 〇 |
進化したエアロダイナミクス | 〇 | 〇 | 〇 |
SufeFit 調整機能 | 〇 | 〇 | 〇 |
「SureFit® CG トラック」による精密チューニング | 〇 | ||
スピン性能を最適化するウェイト調整機能 | 〇 |
次から順番に説明していきます
マルチプラトー VFTデザイン(TSR2・TSR4)
「TSR2」「TSR4」に採用されているフェースデザインのテクノロジーです。
この新しいデザインは、フェース内側全面の肉厚差を精密に設計し加工することで、高い反発力をフェースの広範囲で実現します。つまりオフセンターヒットしても、驚くほどの許容性とボールスピードをフェース全体で生み出すことができるのです。
エアロスペース グレードチタン
フェースに使用されている素材です。
TSRのフェースに使用されている素材は、NASAをはじめとする航空宇宙産業で採用されている希少なチタン素材です。採用理由はただ一つ、地球上で最も高いパフォーマンスをもつ素材であると考えるからです。強度、反発性、耐久性、すべての面で独自の特性を持ち、TSRドライバーの驚異的なスピードパフォーマンスを生み出す大きな原動力となっています。
進化したエアロダイナミクス
空気抵抗を抑えるクラブ形状のテクノロジーです。
タイトリスト スピードプロジェクトではそのスタート当初から、クラブスピードを向上させる重要な要素の一つとして“空気抵抗の低減“に取り組んできました。TSRメタルでは、ウェイトが格納されているソール後部の新しい”ボートテール”シェイプを含め、ヘッド全体のエアロダイナミクスを向上させ、スイング中の空気抵抗を抑えることに成功しています。
SufeFit 調整機能
ロフト角とライ角調整機能が付いています。いわゆるカチャカチャです。
よりフィットするドライバーは、より良いパフォーマンスを発揮します。SureFit調整機能は、フィッターにTSRの性能を個々のプレーヤーのニーズにピッタリと合わせる柔軟性を与え、より純粋で安定したコンタクトをサポートします。
(出典:タイトリスト公式HPより)
「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「ZX5 Mk II」ドライバー
フルチタン構造だからこそ実現できた「REBOUND FRAME Mk II」がスリクソン史上最大のボールスピードを実現。
大きな飛距離と寛容性を兼ね備えたZX5 Mk II ドライバー。
「TSR2」ドライバー
驚異のスピードと安定性
タイトリスト史上最高のスピード性能と弾道安定性を追求しながら、多くのツアープレーヤーが認める、さらに美しく安心感溢れるシェイプへと進化。飛距離と許容性の完璧なバランス、高打ち出し、低スピン、そしてスピード性能を究め、ティショットのパフォーマンスをかつてないほど引き上げます。
「ZX5 Mk II」ドライバーは「REBOUND FRAME Mk II」によるボールスピード、大きな飛距離と寛容性を特徴としています。
一方、「TSR2」ドライバーは、許容性とスピード性能が特徴です。


デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「ZX5 Mk II」ドライバーはこのようなデザインです。
全体的なイメージや形状は前作を承継しています。
カラーがシルバーのデザインになりました。Mk IIのロゴが見えます。
そして、TSR2」ドライバーはこのようなデザインです。
前作よりもすっきりシンプルになったように感じます。
上から見たヘッドの形状
まずは「ZX5 Mk II」ドライバーから、
黒を基調としたシンプルなデザインです。
そして「TSR2」ドライバーです。
黒のデザインにTSRのロゴがデザインされています。前作と同じようなデザインです。
「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーのスペックを比較
「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「ZX5 Mk II」ドライバー | 「TSR2」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.5,10.5 | 8.0,9.0,10.0,11.0 |
ライ角(°) | 58.5 | 58.5 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.25 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 300(SR) | 303(SR) |
シャフト重さ(g) | 47(SR) | 52(SR) |
シャフトトルク | 5.9 | 5.9 |
シャフト調子 | 中調子 | 先中調子 |
バランス | D2 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「ZX5 Mk II」ドライバーは9.5度、10.5度、「TSR2」ドライバーは8度、9度、10度、11度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は同じです。
「ZX5 Mk II」ドライバーは58.5度です。「TSR2」ドライバーも58.5度です。
クラブの重さ
クラブの重量は「ZX5 Mk II」ドライバーは300g、「TSR2」ドライバーは303gです。
クラブ重量は「ZX5 Mk II」ドライバーの方が3g軽いです。
シャフトの重量は「ZX5 Mk II」ドライバーが47g、「TSR2」ドライバーは52gで、「ZX5 Mk II」ドライバーの方が5g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
スリクソン「ZX5 Mk II」ドライバー:Diamana ZX-II50(SR)
タイトリスト「TSR2」ドライバー:TSP111 50(SR)
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、「ZX5 Mk II」ドライバーがD2、「TSR2」ドライバーはD3となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「ZX5 Mk II」ドライバーは5.9、「TSR2」ドライバーも5.9で同じです。
安定性、操作性の指標は同じ数値です。
シャフト調子
シャフト調子は「ZX5 Mk II」ドライバーは中調子、「TSR2」ドライバーは先中調子となっています。
「ZX5 Mk II」ドライバーは、タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
「TSR2」ドライバーは、中調子よりもヘッドが走りやすく、ボールがつかまりやすいセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「ZX5 Mk II」ドライバーはD2、「TSR2」ドライバーはD3です。
ヘッドを重く感じるのは、「TSR2」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバー~
「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「ZX5 Mk II」ドライバーは、フルチタン構造「シームレス」とエッジをさらに丸く、厚くした「エッジレス」なヘッドによるスムーズで大きなたわみが衝撃のインパクトを生み出し、驚異のボールスピードを実現。
・「TSR2」ドライバーは、空気抵抗を減らす「ボートテール」形状によりヘッドスピードを向上、フェーステクノロジー「VFT(部分肉厚設計)」を採用し、ボール初速を最大化。
・ライ角は「ZX5 Mk II」ドライバーは、58.5度で同じ。
・クラブの総重量は、「ZX5 Mk II」ドライバーの方が3g軽い。シャフト重量は「ZX5 Mk II」ドライバーの方が5g軽い。
・シャフトトルクは「ZX5 Mk II」ドライバーは5.9で、「TSR2」ドライバーも5.9で同じ。
・バランスは「ZX5 Mk II」ドライバーはD2、「TSR2」ドライバーはD3で、「TSR2」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
以上、「ZX5 Mk II」ドライバーと「TSR2」ドライバーの違いをまとめてみました。
試打してきましたのでよかったらこちらの記事をどうぞ。
「ZX5 Mk II」「ZX5 Mk II LS」「ZX7 Mk II」ドライバーの試打レビュー・感想
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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