ダンロップの2大ブラント「ゼクシオ」と「スリクソン」
ゼクシオはアベレージゴルファー向け、スリクソンは上級者向け
広く一般に知られるイメージですが、具体的にどのように違うのでしょうか。
今回は、「ゼクシオ」と「スリクソン」の違いについて比較解説します。
「ゼクシオ12」とスリクソン「ZX5 MkII(マーク2)」の2モデルの比較で検討してみます。
個々のシリーズやクラブの違いはありますが、両者のブランドの違いの傾向をまとめます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
ゼクシオとスリクソンのブランドの違い
ブランドイメージ(公式ホームページより)
XXIO(ゼクシオ)
EXPERIENCE THE DIFFERENCE~ 経験できない体験を。~
2000年に誕生して以来、その最高の飛びと打ちやすさ、爽快な打球音が多くのゴルファーから支持され、ゴルフのトップブランドの地位を築いてきたゼクシオ。
11代目の発売を機に、ブランドロゴを一新。ひとりでも多くの人にもっとゴルフを楽しんでもらうため、「人生にゴルフがあることの素晴らしさ」を提案するブランドへと歩み始めました。
特徴的なシンボルマーク「X」のゴールド部分は「ゼクシオ・アロー」と呼び、「新しいゴルフの世界、ゴルフの未来への扉、入口」を象徴。
「ゴルフの未来への扉」へ、ゴルファーの皆様をいざなう存在であり続けたいという思いを込めています。
SRIXON(スリクソン)
DEDICATED TO IMPROVING YOUR GAME
勝負にこだわるアグレッシブなプレーヤーに選ばれている、スリクソン。
最新テクノロジーの搭載で、向上心あふれるプレーヤーのポテンシャルを最大限に引き出しています。
PGAツアーを頂点に世界で躍動するツアープロと連携し、熱い情熱と挑戦心に応えるギア開発を展開。
ネーミングの「SRI」は当社社名「Sumitomo Rubber Industries」の略、「ON」は“GO ON(進み続ける)”の意味を持ちます。
ゼクシオは、すべてのゴルファーへゴルフのすばらしさを伝えること
スリクソンは、最新テクノロジーで常に前進し勝負に勝つことをブランドとしています。
イメージイニシャルの違い
ゼクシオとスリクソンにはそれぞれのブランドイメージのイニシャルがあります。
ゼクシオは「X」
スリクソンは「Z」
ゼクシオはスペルがXXIOであったり、ゼクシオイレブンの兄弟クラブ「ゼクシオエックス」というクラブを発売したりと「X」がイメージです。
これに対し、スリクソンは例えばZ5シリーズの頭文字に「Z」使ったりしています。
これはフィーリング、好みの問題ですね。
クラブのコンセプト
ゼクシオはやさしく飛ばせる。
スリクソンは操る楽しさです。
カタログからそれぞれのコンセプトを引用します。
ゼクシオ12ドライバー
XXIOテクノロジーによる
飛距離性能と振り抜ける安心感が
大きな飛びと方向安定性を生み出すドライバー。
スリクソンZX5 MkII(マーク2)ドライバー
フルチタン構造だからこそ実現できた「REBOUND FRAME Mk II」が
スリクソン史上最大のボールスピードを実現。
大きな飛距離と寛容性を兼ね備えたZX5 Mk II ドライバー
ゼクシオは安定性、ミスに強いイメージを受けます。
一方、スリクソンは優しさも残しつつ、最大のボールスピードを追及しています。
クラブの重さの傾向
相対的にゼクシオは軽い、スリクソンは重い。
では、実際のカタログデータを見てみましょう。
・ゼクシオイ12ドライバー
クラブ重量282g
(ゼクシオ MP1200 カーボンシャフト フレックスR)
・スリクソンZX5 MkIIドライバー
クラブ重量302g
(Diamana ZX-II50カーボンシャフト フレックスS)
カタログもゼクシオ12がフレックスRが基準なのに対して、ZX5 MkIIはフレックスSが基準です。
クラブ重量は約20gの差がありますが、この20gの違いは明確にわかる重量の違いです。
そのため、ある程度パワーに自信がある人はスリクソンを選ぶ傾向があります。
ドライバー性能の違い
つかまりやすいゼクシオ、叩けるスリクソン
ゼクシオは、多くのアベレージゴルファーの悩みであるスライスが出にくい構造になっています。
フェースが僅かに左方向を向いていたり、振り遅れを防止するような設計になっています。
一方スリクソンは、フェースがややオープン気味の設定になっています。これは上級者によくありがちな「つかまりすぎ」を防ぐための設計です。
安定性のゼクシオ、操作性のスリクソン
次に安定性の指標ともいえるトルクを比較します。
カタログデータを見てみます。
ゼクシオイ12ドライバーは、トルク6.6(SRシャフト)
スリクソンZX5 MkIIドライバーは、トルク5.9(SRシャフト)
つまり、ゼクシオの方が手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い。
一方、スリクソンは少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高いということになります。
調整機能の有り無し
スリクソンのドライバーにはロフト角、フェース、ライ角の調整機能があります。
いわゆるカチャカチャです。
スリクソンは左に行きにくいクラブとご紹介しましたが、この調整機能によってフェースをクローズにすることもできます。
自分に合ったカスタマイズができます。
ここにもスリクソンの操る楽しさが出ています。
カスタムが好きな方、クラブの知識がある方は使いこなすのが楽しいクラブです。
アイアンの違い
次にアイアンの違いをご紹介します。
ソールの厚さ
これは現物を見ていただく方がよいと思いますが、ソールが厚いのはゼクシオです。
ソールが厚いとダフリなどのミスに強いです。
一方、スリクソンはソールが薄いですが、その分、振り抜きがよいという特徴があります。
ゼクシオ12アイアン
スリクソンZX5 MkIIアイアン
ロフト角
ゼクシオとスリクソンZX5 MkIIのロフト角を比較してみましょう。
アイアンで最も気になる部分だと思います。
ゼクシオ12アイアン
番手 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | AW | SW |
ロフト角(度) | - | 22 | 25 | 28 | 32 | 37 | 42 | 48 | 56 |
スリクソンZX5 MkIIアイアン
番手 | 4番 | 5番 | 6番 | 7番 | 8番 | 9番 | PW | AW | SW |
ロフト角(度) | 22 | 24 | 27 | 31 | 35 | 39 | 44 | 50 | 56 |
4番、5番、9番、PW、AWは2度、7番と8番が3度違います。
ゼクシオの方がストロングロフトになっています。
ZX5 MkIIアイアンもマッスルバックのアスリート向けアイアンと比べれば、ややストロングロフトと言えます。
世の中の流れとして、アイアンはストロングロフト化しています。
番手のラインナップは、スリクソンは4番から用意されています。
ゼクシオは5番からとなっています。
シャフトとクラブ重量
ゼクシオ12はカーボンと軽めのスチールシャフトの2種類が用意されています。5番アイアンの重量は以下のとおりです。
・ゼクシオ MP1200 カーボンシャフト(R):351g
・N.S.PRO 850GH DST for XXIO スチールシャフト(R):390g
スリクソンZX5 MkIIは、カーボンシャフト1種類、スチールシャフト2種類です。
・Diamana ZX-II for IRON カーボンシャフト(S):374g
・N.S.PRO MODUS3 TOUR105 DST スチールシャフト(S):408g
・N.S.PRO 950GH neo DST スチールシャフト(S):402g
ゼクシオ12アイアンとスリクソンZX5 MkIIアイアンの重量差はかなりあります。
まとめ ~ゼクシオかスリクソンか~
ゼクシオとスリクソンの違いをまとめてみました。
単にアベレージゴルファー向け、上級者向けと言い切れないいろいろな特性があることがわかりますね。
私見ですが、これまでのまとめとして、ゼクシオとスリクソンを選ぶにあたってのポイントをいくつか紹介したいと思います。
・ドライバーがスライス傾向な方はゼクシオ、フック傾向な方はスリクソン
・安定性が欲しい方はゼクシオ、操作性を重視したい方はスリクソン
・完成品を決め打ちで使いたい方はゼクシオ、自分でカスタマイズしたい方はスリクソン
・最近パワーが気になる方はゼクシオ、パワーに自信がある方はスリクソン
実際に打ってみて自分に合っているかどうか、クラブを気に入るかどうかということが最も大切です。
お店のクラフトマンに相談したり、試打して比較してみましょう。
いつも自分と一緒のクラブですからぜひ気に入ったものを使いたいですね。
以上、ゼクシオ12とスリクソンZX5 MkIIを比較し、ゼクシオとスリクソンの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。