キャロウェイゴルフは、2025年モデルのドライバー『ELYTE(エリート)』シリーズを2025年2月7日に発売すると発表しました。
「ELYTE」は、ドライバーを開発する中で長年の課題としていた「寛容性とスピードの両立」を突破し、“エリート領域”に到達したことに由来。
スペルは本来の「ELITE」ではなく「ELYTE」で、キャロウェイゴルフ創立者Ely Reeves Callawayにちなんだもの。
最適に補正する“コントロールポイント”を前作「パラダイム Ai スモーク」の10倍、25000個に増加させたフェース「Ai10x FACE」を採用し、寛容性とスピードを高次元で両立した。
ヘッドは「ELYTE」「ELYTE X」「ELYTE MAX FAST」「ELYTE ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」の4タイプです。
ELYTE | スピードと寛容性の両立したスタンダードモデル |
ELYTE X | つかまりの良いドローバイアスモデル |
ELYTE MAX FAST | 日本人のスイング特性によりフィットした軽量モデル |
ELYTE ◆◆◆ | ツアーで戦うための性能を突き詰めた上級者向けモデル |
※ELYTE◆◆◆はキャロウェイオンラインストア限定モデル
キャロウェイ「ELYTE(エリート)」ドライバーをやさしく簡単に解説【ELYTE、X、MAX FAST、♦♦♦(トリプルダイヤモンド)の違い2025】
一方、キャロウェイゴルフは2024年モデル「パラダイム Ai スモーク」シリーズのドライバーは2024年2月2日発売です。
前作「パラダイム」の名前を継承。「スモーク」は英語のスラングで「煙が立つほど速い」という意味があります。
最大の特徴はAIを駆使した「Ai スマートフェース」。
100万以上のデータポイントをAIにインプットし、スーパーコンピューター上で5万回の設計とテスト。
どんな打ち方やヘッドの入り方をしても、ボールスピードやスピン量、打ち出しを最適に補正することが可能となりました。
ヘッドのラインナップは以下の4種類です。
MAX | 飛びとやさしさのスタンダードモデル |
MAX D | やさしさとつかまり重視モデル |
MAX FAST(マックスファクト) | つかまる軽量モデル |
♦♦♦(トリプルダイヤモンド) | 操作性の高いアスリートモデル |
「パラダイム Ai スモーク」ドライバーをやさしく簡単に解説【MAX、MAX D、MAX FAST、トリプルダイヤモンドの違いとは?】
今回は、スタンダードモデルの「エリート」ドライバーと「パラダイム Ai スモークMAX」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「エリート」ドライバーの特徴をご紹介
「ELYTE」ドライバーシリーズの共通の特徴は以下の通りです。
・Ai 10x FACE
・空気抵抗を極限まで削減したヘッド形状
・ウェイトポート
サーモフォージドカーボン
ヘッドの挙動を分析し、スピン量や打ち出し角を最適化しています。
25万以上のリアルゴルファーのインパクト前のヘッドの挙動をデータ化。
より成形がしやすく、より高い精度で製造が可能。
心地良い打球音だけでなく、スピン量や打ち出し角の最適化を実現。
Ai 10x FACE
フェースにおける弾道に補正ポイントを前作から10倍に増加しています。
AI設計能力を大きくアップデート。
Ai 10x FACEでコントロールポイント(フェース上にある、最適な弾道に補正する場所)が10倍に増加した、Ai 10x FACE。前作比較で平均飛距離が最大8ヤード伸び、着弾範囲が19%狭まるという驚異のパフォーマンスを発揮より成形がしやすく、より高い精度で製造が可能。
心地良い打球音だけでなく、スピン量や打ち出し角の最適化を実現。
空気抵抗を極限まで削減したヘッド形状
ヘッド形状の最適化しヘッドスピードを向上させています。
新たな設備投資により従来の1/90のリードタイムでプロトタイプを製作。
約75回もの試作で、空気抵抗が少なく安心感のある形状に。シャローで投影面積も大きい形状ながらヘッドスピードも向上。
ウェイトポート
ウェイトの特徴と配置は以下のとおりとなっています。
ELYTE | ヘッド後端に3カ所 |
ELYTE X | ヘッド後端のヒール側と中央に2カ所 |
ELYTE MAX FAST | ヘッド後端のヒール側と中央に2カ所 |
ELYTE ◆◆◆ | ソールの前後に2カ所、スクリューウェイトを搭載 |
出典:キャロウェイ公式HPより
「パラダイム Ai スモークMAX」ドライバーの特徴をご紹介
「パラダイム Ai スモーク」ドライバーの主な特徴をご紹介します。
特徴は以下の5つです。
・5万回もの設計とテストで完成したAiスマートフェース
・JAILBREAK テクノロジーを超えた、優れたパフォーマンス
・前作より軽量化された360°カーボンシャーシも採用
・飛距離が伸び、着弾範囲も平均で10%以上小さく
25万人分、総数100万以上のスイングデータをインプット
膨大な量のデータから設計されたフェースです。
キャロウェイのAIによるフェース設計はこれまで、ロボットがスクエアインパクトした際のテストデータを開発に利用してきましたが、今回の新製品では、世界中で展開されているキャロウェイのフィッティング施設で得た、25万人分のリアルなスイングデータをインプット。そこから検出した数値の総数は100万を超えています。まさに、バーチャルと人間のスイングのなかで起こっている現実が融合を果たしたと言えます。
5万回もの設計とテストで完成したAiスマートフェース
5万回もの設計とテストで誕生したフェースです。
飛距離アップ、スピンの低減、弾道のバラつきの抑制といった条件のもと、AIはこのリアルなデータを生かしながら、スーパーコンピューター上で5万回もの設計とテストを実施。完成したフェースは、Aiスマートフェースと名づけられました。Aiスマートフェースは、まさに常識を覆す性能を実現しています。どのような打ち方、ヘッドの入り方をしても、フェースのあらゆる部分でマイクロディフレクション(無数のたわみ)を起こすことで、ベストなボールスピード、スピン、方向、打ち出し角となるように補正。ボールはいままで以上に強く、遠くへ飛んでいき、とても狭い範囲に着弾するようになっています。また、このAiスマートフェースの能力によって、フェースのギア効果や高慣性モーメントの効用などは、それほど考慮しなくてよいものに変わりました。
JAILBREAK テクノロジーを超えた、優れたパフォーマンス
どこに当たっても飛ぶテクノロジーも新しくなりました。
Aiスマートフェースの能力を逆説的に示しているのが、JAILBREAK テクノロジーかもしれません。JAILBREAK テクノロジーを搭載するとフェースの外周部に多大な圧力がかかるため、これまでは衝撃に耐え得る肉厚な設計となっていました。しかし、AIは今回、補正能力向上のために、JAILBREAK テクノロジーを採用せず、フェース外周部を従来よりも薄くしてフェースのすみずみまでマイクロディフレクションが起きるようにすることを推奨。実際、このアイデアは正しく、Aiスマートフェースはあらゆる打点位置で、JAILBREAK テクノロジー搭載モデルよりも高いボールスピード、飛距離を実現するようになっています。
前作より軽量化された360°カーボンシャーシも採用
カーボンシャーシも軽量化されました。
このAiスマートフェースを搭載した新しいドライバーは、前作よりも軽量化された360°カーボンシャーシを搭載して、4種類のモデルをラインアップ。「PARADYM Ai SMOKE MAXドライバー」は、フェースのやや広い範囲で、より効果的に作動するよう、Aiスマートフェースが設計されており、4種類のなかでも、もっとも幅広いレベルのゴルファーに対応するモデルです。
飛距離が伸び、着弾範囲も平均で10%以上小さく
ヘッドは、体積が460㎤でキャロウェイらしい丸い形状をしており、ソール前方には約2gのスクリューウェイト、後方には、より汎用性を高めるために約14gのペリメーター・ウェイトも搭載されています。先述のとおり、慣性モーメントを極端なまでに追求する必要がないため、ペリメーター・ウェイトの設置位置は、前作のPARADYMドライバーのようなヘッド後端にはなっていません。「PARADYM Ai SMOKE MAXドライバー」は前作と比べて、とくに飛距離性能が伸びており、着弾範囲も平均で約10%以上小さくなるというデータが出ています。
出典:キャロウェイ公式HP
「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
「エリート」ドライバー
スピードと寛容性の両立を実現し、
飛びは傑出したエリート領域へ
「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー
リアルなスイングデータにより生まれた
新次元の飛びとやさしさのスタンダードモデル
「エリート」は、ドライバーはスピードと寛容性、エリート領域の飛びを特徴としています。
一方、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは、膨大なデータから生まれた新設計です。


デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「エリート」ドライバーはこのようなデザインです。
今回のエリートシリーズは緑色が特徴としています。
デザインはシャープな印象です。
そして、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーはこのようなデザインです。
スモークのような模様が特徴です。
上から見たヘッドの形状
まずは「エリート」ドライバーです。
黒を基調としたシンプルなデザインです。
エリートのロゴが入っています。
次に「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーです。
黒を基調とした模様のあるデザインです。
「Aiスモーク」のロゴが見えます。
「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーのスペックを比較
「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「ELYTE」ドライバー | 「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5,12.0 | 9.0,10.5,12.0 |
ライ角(°) | 57 | 58 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.5 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 304(SR) | 304(SR) |
シャフト重さ(g) | 55.5(SR) | 54.5(SR) |
シャフトトルク | 4.7 | 5.2 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D2.5 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「エリート」ドライバーは9.0度、10.5度、12.0度、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーも9.0度、10.5度、12.0度が用意されています。
両方とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「エリート」ドライバーは57度、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは58度です。
僅かな差ですが、「エリート」ドライバーの方がフラットライトで相対的にスライス軌道になりやすいと言えます。
クラブの重さ
クラブの重量は同じです。
「エリート」ドライバーは304g、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは304gです。
シャフトの重量は「エリート」ドライバーが55.5g、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは54.5gで「エリート」ドライバーの方が1g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
キャロウェイ「ELYTE」ドライバー:VENTUS GREEN 50 for Callaway(SR)
キャロウェイ「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー:TENSEI 50 for Callaway(SR)
シャフトトルク
シャフトトルクは違いがあります。
「エリート」ドライバーは4.7、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは5.2です。
僅かな差ですが、相対的に「エリート」ドライバーの方が操作性が高い、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方が安定性が高い、といえます。
シャフト調子
シャフト調子は「エリート」ドライバーは中調子、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーは中調子もなっています。
中調子は、タメも作りやすくヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは少し違います。
「エリート」ドライバーはD2.5、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーはD3です。
ヘッドを重く感じるのは、「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの方と言えそうです。
まとめ ~「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー~
「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
「エリート」ドライバー | 「パラダイムAiスモークMAX」ドライバー | |
特徴 | 最適に補正する“コントロールポイント”を前作「パラダイム Ai スモーク」の10倍、25000個に増加させたフェース「Ai10x FACE」を採用し、寛容性とスピードを高次元で両立 | AIを駆使した「Ai スマートフェース」。100万以上のデータポイントをAIにインプットし、スーパーコンピューター上で5万回の設計とテスト。どんな打ち方やヘッドの入り方をしても、ボールスピードやスピン量、打ち出しを最適に補正。 |
ライ角 | 57度で相対的にスライス軌道 | 58で相対的にフック軌道 |
クラブ重量 | 304gで同じ | 304gで同じ |
シャフトトルク | 5.6で相対的に安定性が高い | 5.2で相対的に操作性が高い |
バランス | D2.5で相対的にヘッドを軽く感じる | D3で相対的にヘッドを重く感じる |
以上のような特徴です。
「エリート」ドライバーは、フェースの「コントロールポイント」前作から大幅に増加させたのが大きな特徴です。
以上、「エリート」ドライバーと「パラダイムAiスモークMAX」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
キャロウェイ「ELYTE(エリート)」ドライバーをやさしく簡単に解説【ELYTE、X、MAX FAST、♦♦♦(トリプルダイヤモンド)の違い2025】