キャロウェイは、最高級素材を使用し開発した「グレート ビッグバーサ(GREAT BIG BERTHA)」シリーズを2022年11月11日に発売しました。
「グレート ビッグバーサ」 ドライバーはクラウン、ソールのトウ側にそれぞれ異なる軽量のカーボンを採用し、同社の「ローグ ST」ドライバーに比べて約8gの軽量化に成功しています。
余剰重量を最適配分する設計により慣性モーメントを最大化し、より軽やかにより遠くに飛ばせるヘッドとなりました。
一方で、ダンロップは「ゼクシオ12(トゥエルブ)」とともに新しい「ゼクシオエックス」を2021年12月11日に発売しました。
前モデルの「ゼクシオエックス」は2019年12月7日発売です。アスリート志向ユーザー待望の“振り切れるゼクシオ”として誕生しました。約2年でのニューモデルの発売となります。
今回の「ゼクシオエックス」と「ゼクシオ12」の最大の特徴は「飛びの翼」です。また「ゼクシオエックス」は「シャフト脱着システム」を搭載しました。
兄弟モデルの「ゼクシオ12」との比較はこちらで紹介しています。
【ダンロップ2021年モデル】ゼクシオエックスとゼクシオ12の違いを比較解説
今回は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーの特徴をご紹介
「グレート ビッグバーサ」ドライバーの特徴を説明していきます。
・FLASHフェースで、大きな飛びをやさしく
・JAILBREAK AIスピードフレームが、パワーを無駄なく伝達
・シャフトは3フレックスすべて、40g台の軽量モデル
ROGUE STシリーズと比べて、約8gもの軽量化
ローグSTシリーズと比較して大きな軽量化が図られています。
「GREAT BIG BERTHAドライバー」のヘッドは、徹底的な軽量化が図られており、ROGUE STシリーズのドライバー(MAX、MAX LS、MAX D)よりも、約8g軽くつくられています。この軽量化に貢献しているのが素材で、ボディには軽比重の8-1-1チタン、クラウンにはトライアクシャル・カーボン、ソールのトウ側にはフォージド・カーボンコンポジットを採用。とくにフォージド・カーボンコンポジットソールは、ROGUE STシリーズと比べて30gも多い余剰重量を生み出しています。もちろん、これらの余剰重量は最適な場所に再配置され、高慣性モーメント化に貢献。インパクト時のヘッドを安定させ、より大きな飛びをやさしく放つことができます。
FLASHフェースで、大きな飛びをやさしく
AI設計のフェースでミスに強いです。
「GREAT BIG BERTHAドライバー」のフェースは、強度と弾性力に優れる鍛造FS2Sチタンでつくられたラージフェースとなっており、このモデル専用にAIが設計したFLASHフェースも採用されています。スピン量、打ち出し角、ボール初速、ターゲットゴルファーの傾向など、さまざまな要素を考慮しながらAIが設計とテストを繰り返し完成したもので、芯で捉えたときだけでなく、オフセンターヒット時においても、低スピンの高いボール初速を生み出します。
JAILBREAK AIスピードフレームが、パワーを無駄なく伝達
キャロウェイお馴染みのどこにあたっても飛ぶテクノロジーです。
FLASHフェースとともに高いボール初速をもたらすのが、キャロウェイのドライバーではもうおなじみとなったJAILBREAK AIスピードフレームです。クラウンとソールをしっかりつなぎとめることにより、インパクトのパワーが無駄なくフェースに集中。フェースが効率良くたわむことで、ボールに大きな推進力を与えます。
シャフトは3フレックスすべて、40g台の軽量モデル
シャフトは40g台の軽量シャフトを使用しています。シャフトは人気のスピーダーNXです。
「GREAT BIG BERTHAドライバー」は10.5度のみのラインアップですが、アジャスタブルホーゼルの採用により、ロフトを-1~+2度まで変更することができ、打ち出しを理想の高さにすることが可能です。また、同時にライ角を変えることで、ボールのつかまり度合いも調整できます。シャフトには、S、SR、Rの3種類のフレックスが用意されており、いずれも40g台の軽量設計。クラブ重さはすべて290gを切り、スイングバランスもC9と軽い数値となっているため、しなやかに力強く振り切ってボールを気持ち良く飛ばしていくことができます。
(出典:キャロウェイ公式HP)
「ゼクシオエックス」ドライバー(2021年モデル)の特徴をご紹介
「ゼクシオエックス」ドライバー(2021年モデル)の主な特徴をご紹介します。
今回の大きな特徴は「アクティブウイング」、「リバウンドフレーム」、「シャフト脱着機能」の3つです。
順番にご紹介します。
ActivWing アクティブウイング
今回の最大の特徴「飛びの翼」です。ゼクシオ12にも搭載されています。
「アクティブウイング」とは、高初速を生み出す「空力コントロール」のための新テクノロジーです。空力コントロールによりヘッド挙動を安定させ、打点のバラツキを抑えます。
ダウンスイング前半の空力をコントロールすることでヘッド挙動を安定させるテクノロジー。
打点のバラつきを抑えるだけでなく、適正なフェース角へ導くことで
パワーを逃すことなくインパクトを迎える新発想のヘッド構造。
REBOUND FRAME リバウンドフレーム
このテクノロジーは、剛性の低・高エリアを交互に配置して大きなたわみを生むというものです。
高反発を生み出す「たわみの進化」です。
スリクソン「ZXシリーズ」(松山英樹選手使用)のドライバーにも搭載されています。
オフセンターショットに強いカップフェースを採用したゼクシオ独自の「REBOUND FRAME」。
「軟・剛・軟・剛」の4層構造がさらに大きなたわみを生み出し、反発エリアの拡大を実現。
シャフト脱着システム
ゼクシオシリーズ初となるヘッド脱着機構を採用しています。
いわゆるカチャカチャです。スリクソンと共用だそうです。
これによりシャフトを選ぶことができ、フェース角・ライ角・ロフト角の調整も可能となっています。
(出典:ダンロップ公式HPより)
「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの比較
クラブのコンセプト比較
「グレート ビッグバーサ」ドライバー
キャロウェイの最新テクノロジーをハイグレード素材で形にした、
スーパープレミアムな飛びとやさしさ
「ゼクシオエックス」ドライバー
XXIOテクノロジーによる
飛距離性能と振り抜ける安心感が
大きな飛びと方向安定性を生み出すドライバー。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーは、高級素材によるプレミアム感の飛びとやさしさです。
一方、今回の「ゼクシオエックス」ドライバーのコンセプトは、振り抜きと安定性を追求したということがうかがえます。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まず「グレート ビッグバーサ」ドライバーはこのようなデザインです。
どことなくクラシカルな雰囲気が漂うデザインです。
そして、次に「ゼクシオエックス」ドライバーです。
前作と同じ「X」のロゴが組み込まれています。前作のデザインを継承しているようにも感じます。コンセプトカラーは緑になりました。
上から見たヘッドの形状
まずは「グレート ビッグバーサ」ドライバーから、
上からの視点も落ち着いた高級感があるデザインです。
そして「ゼクシオエックス」ドライバーです。
ネックの右側にあるのが「飛びの翼」です。ゼクシオエックスもゼクシオ12同様「飛びの翼」があります。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーのスペックを比較
「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「SR」のもの同士で比較します。
項目 | 「グレート ビッグバーサ」ドライバー | 「ゼクシオエックス」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 10.5 | 9.5,10.5 |
ライ角(°) | 60 | 59 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.5 | 45.5 |
クラブ重さ(g) | 287(SR) | 298(推定値) |
シャフト重さ(g) | 47(SR) | 44(SR) |
シャフトトルク | 5.4 | 5.8 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | C9 | D3 |
ロフト角
ロフト角は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーは10.5度、「ゼクシオエックス」ドライバーは9.5度、10.5度が用意されています。
両者とも調整機能があります。
ライ角
ライ角は少し違います。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーは60度、「ゼクシオエックス」ドライバーは59度です。
僅かな差ですが、ライ角の基本に従うと、「グレート ビッグバーサ」ドライバーはフック軌道になりやすい、「ゼクシオエックス」ドライバーは相対的にスライス軌道になりやすい設定です。
クラブの重さ
クラブの重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは287g、「ゼクシオエックス」ドライバーは298g(推定値)です。
クラブ重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が11g軽いです。
シャフトの重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーが47g、「ゼクシオエックス」ドライバーは44gで、「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が3g重いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
キャロウェイ「グレート ビッグバーサ」ドライバー:SPEEDER NX for Callaway(SR)
ダンロップ「ゼクシオエックス」ドライバー:Miyazaki AX-2カーボンシャフト(SR)
バランスの部分でご紹介しますが、「グレート ビッグバーサ」ドライバーがC9、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは少し違います。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーは5.4、「ゼクシオエックス」ドライバーは5.8です。
シャフト調子
シャフト調子は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは中調子、「ゼクシオエックス」ドライバーも中調子となっています。
タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは違いがあります。
「グレート ビッグバーサ」ドライバーはC9、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3です。
ヘッドを重く感じるのは、「ゼクシオエックス」ドライバーの方と言えそうです。
「グレート ビッグバーサ」はかなりヘッドを軽く感じそうです。
まとめ ~「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバー~
「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・「グレート ビッグバーサ」 ドライバーはクラウン、ソールのトウ側にそれぞれ異なる軽量のカーボンを採用し軽量化。余剰重量を最適配分する設計により慣性モーメントを最大化し軽やかに飛ばせる
・「ゼクシオエックス」ドライバーは、新テクノロジー「 アクティブウイング」を搭載し、高初速を生み出す「空力コントロール」によりヘッド挙動を安定させ、打点のバラツキを抑える。さらに、スリクソン「ZXシリーズ」(松山英樹選手使用)のドライバーにも搭載されている「リバウンドフレーム」テクノロジーを搭載し、「たわみの進化」により高反発を生み出す。
・ライ角は「グレート ビッグバーサ」ドライバーは60度、「ゼクシオエックス」ドライバーは59度で「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方がフック軌道になりやすいセッティング。
・クラブの総重量は、「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が11g重い。シャフト重量は「グレート ビッグバーサ」ドライバーの方が2g重い。
・シャフトトルクは「グレート ビッグバーサ」ドライバーは5.4で、相対的に操作性が高い、「ゼクシオエックス」ドライバーは5.8で相対的に安定性が高い。
・バランスは「グレート ビッグバーサ」ドライバーはC9、「ゼクシオエックス」ドライバーはD3で、「ゼクシオエックス」ドライバーの方がヘッドを重く感じる。
以上のような特徴です。
今回は、「グレート ビッグバーサ」をゼクシオのアスリートモデル「ゼクシオエックス」と比較してみました。カタログスペック的には、「ゼクシオ12」よりは難しく、「ゼクシオエックス」よりやさしめという印象です。
以上、「グレート ビッグバーサ」ドライバーと「ゼクシオエックス」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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