本間ゴルフは、ツアーワールドTWシリーズの最新作「TW757」を3月25日に発売します。同シリーズとしては2018年に発表された「TW747」以来の登場となります。
今作のドライバーの特徴は、新テクノロジー「カーボンスロット」です。スリット(溝)をカーボン材で覆いインパクト時のたわみ戻りによる反発力の最大化。これにより高い初速性能を備えることに成功したとのことです。
「TW757」は2種類のドライバーをラインナップしています。つかまり度合いを高めたTW757「Type-D」ドライバーと直進性を高めた「Type-S」ドライバーです。
試打レビューはこちらで紹介しています。
TW757「Type-D」「Type-S」ドライバーの試打レビュー・感想
一方で、ブリヂストンは、2021年9月17日に、「Bシリーズ」を発売しました。ブリヂストンはこの「Bシリーズ」の発売によりブランドを一新しています。
ブリヂストンゴルフには、アスリート指向の「TOUR B」と、ミスに強い「JGR」という2つのブランドが存在していました。
新たな「Bシリーズ」では、シンプルに「B1」と「B2」という2つのラインを用意しています。従来のブランドとの対応関係としては「TOUR B」が「B1」、「JGR」が「B2」にあたります。
今回は、TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーの2モデルを比較してみます。
クラブを購入される際に参考になれば幸いです。
本間ゴルフTW757「Type-D」ドライバーの特徴をご紹介
TW757「Type-D」ドライバーの特徴をご紹介します。
主な特徴は以下の2つです。
・アジャスタブルウエイト
・カーボンクラウン
・クラウンリブ
・キールデザイン
・P-SAT 精密スパイン管理
・NON-ROTATING SYSTEM
世界初のカーボンスロット搭載
今回の最大の特徴「カーボンスロット」です。
たわみ戻りによる反発力をアップさせるため、ソールスリット部の肉厚を可能な限り薄く設計。このスリットをカーボンで覆うことで強度を確保し、最大の反発を生む。さらに、スリットの長さを短くすることでたわみ戻りがさらに加速。これによりかつてない高初速を実現。
アジャスタブルウエイト
ウエイトの調整機能です。TW757「Type-D」ドライバーと「Type-S」ドライバーで異なります。
TW757「Type-D」ドライバー
フェース寄りとバック寄りに配置されたウエイトは入れ替え可能。スイングタイプや求める弾道に合わせて最適化することで、ゴルファーに秘められた力を引き出し、パフォーマンスの最大化を実現。
フェース3g&バック9g(標準装着):高い直進性と高弾道を実現し、オートマチックに打てる
バック9g&フェース3g:初速アップと強弾道を実現し、スピンコントロールを可能に
Newバーチカルスリットフェース
高い反発力を広範囲で実現します。
特に打点の上下のブレに効果を発揮する、最も効率的な縦溝状偏肉フェース。高い反発力をフェースの広範囲で実現するため、たとえ打点がブレても初速が落ちません。
カーボンクラウン
クラウン部のたわみによりヘッドの反発性能をアップさせるため、クロスカーボンを採用したカーボンコンポジット構造。これにより余剰重量が生まれ、最低な重心設計を実現。
クラウンリブ
たわみ過ぎを抑えるテクノロジーです。
フェース周りの剛性を確保し、カーボンのたわみのエネルギーを効率よく初速に結び付けるためのリブを配置。太く長い2本のリブがクラウンのたわみ過ぎを広範囲で抑える。
キールデザイン
バック側のウエイトをソール面の外側に配置することで、深重心ながら低重心化を実現。
P-SAT 精密スパイン管理
「スパイン調整・管理」とは、カーボンシャフトの場合、カーボンが他の部分よりも多重になり肉厚となる背骨部分(スパイン)が必ず発生してしまうが、そのスパインを均一な方向でセットアップし、クラブセット全体での均一性、全ての番手の完成度をより高めることです。
すべてのクラブにおいて、スパインを6時方向に設定。
シャフトの挙動を安定させ、クラブ単体のみならずセット全体での完成度を高めている。
NON-ROTATING SYSTEM
ライ角やロフト角、フェースアングルの調整機能です。
付属のトルクレンチにより、シャフトを脱着・回転することなく、ライ角やロフト角、フェースアングルの無段階調整が可能。 HONMA独自の画期的な調角機能。
(出典:本間ゴルフ公式HPより)
「B2」ドライバーの特徴をご紹介
「B2」の主な特徴をご紹介します。
ブリヂストン「B2」ドライバーの「SP-COR」の3つの進化
高初速エリアが大幅に拡大、さらなる飛距離アップへ
「B2」ドライバーのテクノロジ「SP-COR」(サスペンションコア)を搭載しています。
これが今回さらに進化しました。
3つの進化の図解は以下のとおりですが、ポイントは3つです。
①構造が進化…衝撃吸収と強度保持のための部品を内部にいれました。
②素材が進化…アルミからチタンへ変更になりました。
③フェースが進化…フェースのに薄肉化により軽量化しました。
(出典:ブリヂストンゴルフ公式HPより)
TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーの比較
クラブのコンセプト
TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーは以下のようなコンセプトとなっています。
TW757「Type-D」ドライバー
世界初のカーボンスロット搭載。トゥとヒールのウエイトを入れ替え、ゴルファーに合わせた最適化が可能。つかまり重視タイプ。
「B2」ドライバー
右に逃がさず、つかまえてとばすB2
TW757「Type-D」ドライバーは、世界初のカーボンスロットを搭載。つかまりのよい設計です。
一方、「B2」ドライバーは特にスライス軌道を抑制することに重きを置いています。
デザイン比較
ソール側のデザイン比較
まずTW757「Type-D」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:本間ゴルフ公式HP
黒を基調としたスタイリッシュなデザインです。フェース寄りとバック寄りに配置されたウエイト、カーボンスロットが見えます。
そして、「B2」ドライバーはこのようなデザインです。
出典:ブリヂストンゴルフ公式HP
黒を基調としたデザインで、真ん中に「B」とあります。全体的にまとまりのあるデザインの印象を受けます。
次に上から見たヘッドの形状を見てみましょう。
上から見たヘッドの形状
まずはTW757「Type-D」ドライバーから、
出典:本間ゴルフ公式HP
黒一色。シンプルかつ無駄のないデザインです。
そして「B2」ドライバーです。
出典:ブリヂストンゴルフ公式HP
こちらも黒を基調として、赤のラインが入ったスッキリしたデザインです。
TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーのスペックを比較
TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーのスペックを比較してみましょう。
複数数値がある場合は、ロフト角「10.5」、シャフトの硬さは「S」のもの同士で比較します。TW757「Type-D」ドライバーは「SR」の設定はありません。
項目 | TW757「Type-D」ドライバー | 「B2」ドライバー |
---|---|---|
ロフト角(°) | 9.0,10.5 | 9.5,10.5 |
ライ角(°) | 56.5 | 59 |
ヘッド体積(cc) | 460 | 460 |
クラブ長さ(インチ) | 45.5 | 45.25 |
クラブ重さ(g) | 306 | 298 |
シャフト重さ(g) | 54.5 | 57 |
シャフトトルク | 4.85 | 5.5 |
シャフト調子 | 中調子 | 中調子 |
バランス | D2 | D2 |
ロフト角
ロフト角は、TW757「Type-D」ドライバーは9度、10.5度、(調整機能有)が用意されています。
「B2」ドライバーは9.5度、10.5度(調整機能有)が用意されています。
ライ角
ライ角は違いがあります。
TW757「Type-D」ドライバーは56.5度で、「B2」ドライバーは59度です。
ライ角の基本に従うと、TW757「Type-D」ドライバーは相対的にフラットライトでスライス軌道になりやすい、一方「B2」ドライバーは相対的にアップライトでフック軌道になりやすい設定と言えます。
クラブの重さ
クラブの重量はTW757「Type-D」ドライバー306g、「B2」ドライバー298gです。
TW757「Type-D」ドライバーの方が8g重いです。
シャフトの重量を見てみますと、TW757「Type-D」ドライバーが54.5g、「B2」ドライバーは57gとなっており、シャフトはTW757「Type-D」ドライバーが2.5g軽いです。
シャフトは以下のもので比較しています。
TW757「Type-D」ドライバー:VIZARD SHAFT for TW757(S)
「B2」ドライバー:Diamana BS50(S)
ヘッドとシャフトの重さはバランスにも関係してきます。バランスの部分でご紹介しますが、TW757「Type-D」ドライバーがD2、「B2」ドライバーもD2となっています。
シャフトトルク
シャフトトルクは近しい設定です。
TW757「Type-D」ドライバーは4.85、「B2」ドライバーは5.5となっています。
TW757「Type-D」ドライバーの方が小さな値です。
つまり、相対的にTW757「Type-D」ドライバーの方が、少し手を動かすとヘッドが敏感に反応するため操作性が高い、「B2」ドライバーの方が、手を動かしてもヘッドはブレにくいため安定性が高くミスに強い、ということになります。
シャフト調子
シャフト調子はTW757「Type-D」ドライバー、「B2」ドライバーともに中調子となっています。タメも作りやすく、ヘッドもある程度走る万人向けのセッティングといえます。
バランス
バランスは同じです。
TW757「Type-D」ドライバーはD2、「B2」ドライバーもD2となっています。
まとめ ~TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバー~
TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーの違いをまとめてみました。
私見ですが、カタログからわかるいくつか比較のポイントをまとめてみました。
・TW757「Type-D」ドライバーは新テクノロジー「カーボンスロット」を搭載。スリット(溝)をカーボン材で覆いインパクト時のたわみ戻りによる反発力の最大化。これにより高い初速性能を備える。
・「B2」ドライバーは「SP-COR」(サスペンションコア)を進化させ、高初速エリアの拡大、飛距離アップを実現。
・ライ角はTW757「Type-D」ドライバーは56.5度でスライス軌道になりやすい、「B2」ドライバーは59度でフック軌道になりやすいセッティング。
・クラブの総重量は、TW757「Type-D」ドライバーの方が8g重い。シャフト重量はTW757「Type-D」ドライバーの方が2.5g軽い。
・シャフトトルクはTW757「Type-D」ドライバーは4.85で相対的に操作性が高い傾向、「B2」ドライバーは5.5で相対的に安定性が高い傾向。
・バランスは、TW757「Type-D」ドライバーはD2、「B2」ドライバーもD2で同じ。
以上のような特徴です。
TW757「Type-D」ドライバーは少し難易度が高めのセッティングでしょうか。実際に試打して違いを確かめてみたいですね。
試打レビューはこちらで紹介しています。
TW757「Type-D」「Type-S」ドライバーの試打レビュー・感想
以上、TW757「Type-D」ドライバーと「B2」ドライバーの違いをまとめてみました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
【ドライバー比較】本間ゴルフ T//WORLD TW757「Type-D」と「Type-S」ドライバーの違いをやさしく簡単に解説【世界初カーボンスロット搭載】